彫深女はケネディー空港から来たっ!
「ああ、どうぞ。」立ち上がり自分のコンパートメントに招きいれた。「ホントすいません。せっかく休まれてらしたのに・・・。」休んでへんわぁ!あんたぁ、どこ見てんの?by難波のお染「いえいえ、実は今、1人で退屈してたんですよ。 うそやぁ、彫が深いから老けて見えると考えてたやん!byお染それより大変だったでしょう。ニューヨークからのお来しで・・・。」彼女は目を丸くして僕の顔を見た。『なぜこの人は私が来た場所を知っているのか?』たぶん、そんなことを思ってるに違いない。彼女はようやく我に返った。「あっ、あれ、どこかでお会いしましたっけ?」僕はその質問に苦笑しながら丁寧に答えた。くぅう、苦笑しても丁寧に答えるとは、坊ちゃんのお人柄が感じられるぜ。by江戸のやくざヒデ公「あっ、すいません。ついつい癖が出てしまって。申し訳ありませんでした。」彼女はその答えを聞くや否や、不意にこんなことを尋ねた。「それよりどうして分かったんですか?私がニューヨークから来たなんて。」「いや、いや。それはとても簡単なことです。まず、僕があなたを初めて見た時に気になったのが、あなたの日焼けなんです。日本は今、真夏で35℃を超えていると聞いています。現に僕がプラットフォームで見た日本人は現地の人に比べて日焼けしていました。それなのにあなたは、それほど日焼けしていない。それはどうしてか?そこで僕はこう考えました。この人はもしかしたら、日本以外の場所から来たのかもしれない。ちょいと兄さん、日本にだって、UVケア用品は売ってるよ。by水戸の女 お銀ではそれはどこか?それからもう一箇所、注目してみました。それはあなたのトランクケースについているスティッカーです。そこに書いてある文字はスリーレコードと言って、海外に飛行機で荷物を預けると必ずついてきます。それを見たら「JFK」と書いてありました。「JFK」つまり、それはある有名な人物のイニシャル、もうお分かりでしょう。なおかつ、その人物の名前が入っている空港、そんな空港はニューヨーク・ジョンFケネディ空港しかありません。以上のことからあなたが、ニューヨークから来たことを推理したんです。」「凄いですね。まだあなたと会ってから、10秒ぐらいしか経ってないのに。」女子アナお染「四方山さん、この推理はいかがですか?」推理評論家 四方山「う~ん、この荷物のタグは失くしたら大変なことになるでしょう。特に飛行機を乗り換えるときには、このタグをしっかり貼ってないと荷物は迷子ちゃんになります。空港で「アテンションプリーズ!お荷物様のお呼び出しを申し上げます。ご主人さまがお探しです。至急○○までお越し下さい。」とアナウンスしていただいても、どうにもならないでしょう。控えを頂いたら、鼻を噛んだり、ガムを包んで捨てないように充分気をつけましょう。まっ、私でしたら、この「JFK」を見ただけで、1秒で『ははぁ、この彫深オンナは、ケネディー空港から来たはず。』と推理し、この彫深女は、驚き、飛び出す目を押さえるでしょうね。」女子アナお染「そ、そうでしょうかぁ?では今日はこのへんで。みなさま、ご機嫌よう。」ーーーつづくーーー