送電線の下
横須賀には東電の久里浜火力発電所が有るため、山の中に送電用鉄塔が多くあるが、鉄塔に至る道は関係者以外は余り入ることもなく、自然観察には適している。また送電線を守るため、電線に届きそうな樹木を伐採することがあるので、伐採後の自然林の遷移を見るのに適している。近くの山で昨年の今頃、送電線の下の樹木の枝を伐採したり、場所によっては幹を伐採していた。その跡には伐られたマテバシイの株元から沢山の新芽が立ち上がったり、伐採跡の先駆樹木といわれるカラスザンショの群落が見られたりする。子供の頃山芋堀に出かけ、蔓を辿って夢中になって蔓首を探していると、「痛てて!」と思わず声を上げてしまうことがある。よく見ると山芋の蔓がカラスザンショの枝に巻き付いていたりで、あまり良い思い出の無い木だ。こんな所へは絶対に足を踏み入れたくない。