中学入試の漢字・語彙問題で満点を取る方法(と謎解きゲーム)
こんにちは、坂本です。中学入試の出る順漢字シリーズもいよいよ最終回。今日は、過去9年間の中学入試漢字出題データベースをもとに、いま、もっとも効果的な漢字・語彙の学習法について、紹介していきたいと思います。最初にデータから。過去9年間の出題数をジャンル別に比較すると次のようになります。 書き 8,623問 読み 2,700問 慣用句・ことわざ 1,249問 四字熟語 842問 同音同訓異字 472問 対義語・類義語 309問1位はやはり漢字の「書き」そして2位が「読み」。これはテッパンです。その後、「慣用句・ことわざ」、「四字熟語」、「同音同訓異字」、「対義語・類義語」と続きます。■中学受験漢字 何からどう勉強すればいいの?では、漢字語彙問題の各ジャンル、それぞれどのように学習していけば合格点が取れるのか?その具体策をお伝えしていこうと思います。<「読み」の学習法>「読み」は出題数はかなり多いのですが、基本、読めれば点になります。習得も簡単です。最悪、小6の最後の1、2週間程度でまとめて学習しても合格点は取れるようになります。「読み」は漢字の学習に疲れたとき、他の科目の学習に疲れたときに息抜きとして勉強するのがオススメです。そのとき、意味のわからない言葉が出てきたら、その意味も辞書で調べられると、さらにGOODです。語彙力も高まります。<「慣用句・ことわざ」「四字熟語」の学習法>次に、「慣用句・ことわざ」「四字熟語」の学習法です。これらは、漢字の書き取りとはまた別のジャンルになりますので、「書き」とは分けて学習する必要があります。しかも、その種類と量は膨大なので、ある程度的を絞って学習していく必要があります。オススメはやはり、「出る順」に学習する方法です。書き取りの学習が続いたときや、問題に飽きたときに、「慣用句・ことわざ」「四字熟語」の学習を出る順にしていくとよいですね。「慣用句・ことわざ」「四字熟語」の覚え方、学習のコツなどはこちらの関連記事に書きましたので、参考にしてください。【中学受験 漢字出題ランキング2021】慣用句・ことわざTOP10【中学受験 漢字出題ランキング2021】四字熟語TOP10<「同音同訓異字」の学習法>続いては「同音同訓異字」です。同音同訓異字は、「書き」の中の1分野と見てもよいと思います。例えば、「納める、修める、治める」の違い、「快方、開放、解放」の違いなどはそれぞれキチンと学習する必要がありますが、これらは「書き取り」(出る順)の個別の問題としてもよく出題されています。学習内容が重複するので、まずは「書き」優先で覚えていく。そのあとで「同音同訓異字」で系統立てて覚える。この流れで学習すればバッチリです。<「対義語・類義語」の学習法>そしてもっとも出題数が少ない「対義語・類義語」。これに関しては中堅校の女子校を中心に出題があります。でもあまり多くは出題されません。出題は、ほぼ対義語ですので、出る順に、学習内容を絞って進めていけばOKです。ただ、中には、栄東中学のように、毎年のように対義語が出題される学校もあります。自分の志望校に合わせて、対義語を学習する量、範囲を調整していくとよいです。<最重要「書き」の学習法>最後に、もっとも重要な「書き」の学習法をまとめておきましょう。学習のポイントは【中学受験 漢字出題ランキング2021】書き取りTOP10に書いたように、間違えやすいポイントを意識しながら覚えていくことです。そして、大事なのは間違えた問題をくり返し覚えること。中学入試の漢字の「書き取り」で覚えるべき問題数は、800問です。よく「2000とか3000が必要」と言う塾・専門家がいると思います。確かにそれだけやれば十分なのでしょうが、過去問を分析していくと、キーとなる800問が身につけば、その関連知識・関連語も同時に身につくため漢字の入試問題で、ほぼ満点が取れます。2000とか3000とかやる必要はありません。必要な800を身につけたら、算数や社会、理科の学習に時間をかけていくことができます。中堅校あたりなら、TOP 400問だけでも覚えれば漢字においては合格点(8割以上)が取れると思います。まずは厳選された書き取りTOP 400問を確実に押さえ、その上で、800問の階段に挑戦していく。この方法が、いまもっとも効果の高い、ベストな漢字の書き取り勉強法です。■おすすめの漢字・語彙問題集は?ここまで、近年の出題傾向をもとにした中学入試の漢字・語彙問題の勉強法を紹介しましたがいかがでしたでしょうか?何となく漢字対策の大事なところがつかめたのではないでしょうか。皆さんの漢字学習、漢字対策の参考にしてくれたら幸いです。では最後に、お楽しみタイムと言いますかちょっとした”謎解き宝探しゲーム”を楽しんでもらえたらと思います。昨日、私のメルマガ読者さんからこんなメッセージが届きました。「坂本さま、毎回配信されるメルマガを興味深く読んでいます。 最近、漢字や四字熟語などの入試出題TOP10が記事にされていますが プリントには「必ず覚えておきたい540問」と書かれています。 残りの530問の行方がわからないのですが、どうやったら 手に入れることができるのでしょうか? メルマガを隅から隅まで読んだのですが何処にも書かれていません。 今回は書かれているだろうか?と思ったのですが書かれておらず、 4度目なのでたまらずメールをしてしまいました… 次回最終回でその謎が明かされるのであれば早まってすみません。 「出る順「中学受験」漢字1560が7時間で覚えられる問題集」も 検索してみましたが売り切れでプレミアム価格がついているようです。 復刊・改訂版のようなものの出版予定はないのでしょうか? とてもわかりやすく、覚えやすい(私からは子どもに教えやすい) よいテキストだと思います。 手に入れる方法があれば教えてください。宜しくおねがいいたします。」メッセージありがとうございます!じつは最終回ではありますが、この謎は最後まで明かされません。。。謎は謎のままにしたいと思います。なぜなら、この謎を解き明かすのは、読者である皆さんだからです!さあ、今からゲームを始めましょう。私はこの広い世界のどこかに、新たな学習アイテム(漢字問題集)を隠しました。それを、あなた自身で見つけてみてください。(結構難しいです。ヒントはありません。タイトルも教えません。)(見つけづらいです。うっかり見落とします。)これは読者対象の謎解きゲームです。ぜひ、楽しんで、探してみてください!家庭学習コンサルタント坂本 七郎追伸:謎解き宝探しゲームの答えは、メール等で質問されても一切教えません。答えも発表しません。でも答えが見つからなかった人も、ある日ある時点で「これか~」と気付くと思います。(あるいはずっと気付かないかもしれませんが)それでは漢字シリーズはこれにて終了です。ありがとうございました!