10年先のための家庭学習メソッド。
こんにちは、坂本です。変化の時代。先が見えない時代。そんな"いま”の時代に親である私たちができること。それについて今日はお話ししたいと思います。■10年先も後悔しない家庭学習メソッド───────────────────────────いま、中学受験がさらに過熱しています。時代の不透明さ、先行きに不安を覚える保護者が少しでもよい学校に行かせておきたい、学習環境の良い私立に、と考えているからです。以前は入るのが易しかった私立中学もレベルが上がり、どんどん入りにくくなっています。全体的に難化傾向にあるため、中学受験を考えているご家庭にとってはここ数年は厳しい入試になることを覚悟しておきましょう。しかし、先行き不安だから私立へ、進学校へという選択は果たして正しいのでしょうか?・・・もちろん悪くはありません。でもここには大きな落とし穴がすっぽりと空いていることを知っておかなければなりません。ここを意識していないと、将来の就職時、社会人になってから大きな苦労をすることになります。当たり前ですがよい大学に入れたとしてもそこに幸せはありません。でもこの落とし穴を意識しておけば、未来はとても豊かにそして楽しく、希望のあるものに変わっていきます。■これからの時代に求められるもの───────────────────────────私は「まなぶてらす」の代表を務めていることもあり、250名を超える先生たちといっしょに仕事をする機会があります。日々、さまざまな仕事をだれかにお願いし、チームワークで複数のプロジェクトを進めています。私自身、社会人になって23年経ちますので、会社にパソコンがあまり普及していない時代も、普及してからの時代も、そしてテレワーク時代についても知っています。仕事の仕方は大きく様変わりしてきましたがその中でも、変わらないものが1つあります。それは、「得意な人に、仕事を振る」ということです。この傾向は現在は、より顕著になってきています。いまでは、社員が育つまで(得意になるまで)待ってくれない時代です。最初から、一芸や二芸に秀でた人物を求める傾向にあるのです。その人に得意分野、強い分野がなければ、どんなに基礎能力が高い人でも、活躍できない。仕事もあまり振られず、あまりだれかの役に立てないことになります。たとえば、動画編集の仕事を振るときも、得意な人に振りますよね。それを、君は東大生で基礎能力がとても高いからきっと動画編集もうまくできるはずと仕事を振られることはありません。就活の場面でも、「私の出身大学は○○大学です」「苦手科目も克服して、主要5科目まんべんなくできます」そう言っても、ああ勉強がんばったのね。それで君は何が得意なの? と言われてしまいます。いくらよい大学に入れても、仕事をする上では、残念ながらほとんどプラスにならないのです。しかしここで、「私は○○が得意で、小学生時代からこんな活動を 続けていまではこのようなレベルの作品も つくれるようになりました。 また、△△が大好きで、相当熱い思いを持っています。 将来は多くの人に役立つ△△を使ったサービスを つくりたいと考えています。」と言うとどうでしょうか?こちらの方が魅力的に見えませんか?ここには勉強ができるできないはほとんど関係がありません。そこにあるのはその人の「得意なもの」と「熱い思い」です。とはいえ、もちろん勉強は大切。なぜ勉強をするのか?それは<自分の見える世界を広げ、深めるためです。>これについてはまた別の機会でくわしくお伝えしたいと思いますが、勉強はとても面白いものですし、学力が伸びることで深く考えられる力がつき、興味関心の幅が広がり、多くの人の役に立てる人間になれる「土台」ができます。だから勉強は大切。でも勉強はあくまで「ベース」でしかなくて、将来仕事をして世の中の役に立つためには、「勉強ができる」だけでは、不十分なのです。これからの時代で活躍するためには、ハッピーな人生を送るためには受験勉強をしているだけではダメ。何か1つでも2つでも、・好きなものを追求(追究)する・得意な分野をどんどん伸ばすそうした活動を小学校のうちから少しずつでも取り組む必要があるのです。しかしこれは子どもにはイメージできないもの。だから親が意識しておかなければならないのです。勉強も自分なりのペースで進めながらお子さんの好きな分野、得意分野を大きく伸ばして、それを"得異分野”にまで引き上げることが重要なのです。1流でなくても1.5流や2流でいいのです。所属するチーム内や組織内で、「○○といえばこの人」と想起されるレベルでOK。パソコンについてならそれなりに詳しい、暗算の素早さだったらあまり負けたことがない、人を笑わせることが好きだし得意だ、マインクラフトでつくった建築物をスゴイと言われた、何でも自分で創作・発明するのが好き、料理の腕がいい、家族につくってあげるのが大好き、こうした得意なこと、好きなことがあれば、それを親がサポートして伸ばしてあげてください。得意分野が増えれば増えるほど、まわりの人に教え、感謝される機会が増えます。自分もまわりの人の笑顔を見て、感謝の言葉を聞いてハッピーになれます。さらに、そこから世の中の人に役立つ商品やサービスにつながる可能性だってあるのです。10年先のための家庭学習メソッド。それは、子どもの"得意”と"好き”の芽を大きく伸ばすこと。そう私はおもうのです。坂本 七郎追伸:最後になってしまいましたが・・・本日、私の新刊、『小学生のための「家庭学習」の教科書』が発売されました。 Amazon https://amzn.to/3wnYkH1楽天ブックス https://books.rakuten.co.jp/rb/17140407/今回お伝えした内容のほかにも、10年後を考えたときに、子どもに身につけたい力について書いていたり、・学習習慣を身につける具体的ステップ・自学自習に役立つおすすめ市販問題集の紹介・息子を育てたときの失敗談などについて解説しています。また、本の中では、具体的に子どもの得意分野をどうやって伸ばしていくのかについても触れています。ぜひ、手に取って読んでみてください。感想等もおまちしています!