荻原浩著「神様からひと言」を読みました。
昨日のブログにコメントありがとうございました。毎日朝顔がたくさん咲いて嬉しいです。昨日は早くしおれてしまいましたので残念でした。今日も7輪咲いていました。最近朝顔の花はあまり見なくなったように思いましたが、今年は隣も裏の家でも朝顔が咲いています。朝顔が咲くと夏が来たなと感じます。荻原浩さんの本は今まで短編しか読んでいなかったのですが、この本は長編でした。荻原浩さんの「海が見える理髪店」を読んで良かったので、この本は本屋さんで目について買ってありました。初版は2005年だったようですが、2020年に44刷が発行されていました。この話の主人公は佐倉涼平という27歳の会社員です。業界最大手の広告代理店からワケあって珠川食品に転職しました。最初は新製品の会議の話だったのであまり面白くないなと思っていましたが、読み進むうちに面白くなり次を読むのが楽しみになりました。涼平は会議でトラブルを起こして「総務部お客様相談室」に異動になってしまいました。社内でリストラ要員の強制収容所と言われるところでした。この部にいるひとたちもそれぞれ個性的な人たちでしたが、直属の上司の篠崎にお客様の苦情の電話の対応を教えられながら仕事を頑張ります。お客様の苦情の内容もうろいろあるのですが、それに対応する方法がうまいなと感心しました。色々なお客さんの声を聴くうちに社内の製造管理も商品管理もいいかげんだという事がわかってきます。それを上司に言ってもそれぞれ責任逃れをして変えようとはしないのはひどいなと思いました。それなのに社訓は「お客様の声は、神様のひと言」なのが矛盾しておかしいです。新商品を一緒に作ろうとしていたラーメン屋さんからの指摘で麺に使われている粉の品質が悪いために新製品を作っても味が良くならない事がわかります。そしてその粉の仕入れに副社長が関わっていることを暴きます。最後に会社を辞める前に会議場で今まで隠されていた問題点を発表します。その時の専務や副社長の様子は見ものでした。それに並行してプライベートでは彼女が急にいなくなってしまいます。周りの人に聞いてもどこに行ったかわからず途方にくれますが、やっと最後に福岡で見つかり再会出来て終わります。ちょっと長い話でしたが、だんだん面白くなり引き込まれていきました。最後は社内の問題点を発表出来て、個人的にも大切な人と再会できるという終わり方も気持ち良かったです。神様はお客様だけでなく、きちんと見ているものだと希望が持てる話でした。これからも荻原浩さんの作品を読んでみたいと思いました。興味を持った方は読んでみてください。若手社員が読むと元気がもらえると思います。今14時ですが急に大雨になりました。今日は雷雨があるところが多いようですので気を付けてください。