こんなに低い食料自給率!!
今日の話は、よくご存知の方も多いと思いますが、とても大切なことなので、一度書いておきたいと思います。わが国の「食料自給率」についてです。通常わが国の「食料自給率」として使用しているのは、「カロリーベースの食料自給率(供給熱量総合食料自給率)」です。「日本国内で、どれくらいの熱量(カロリー)が確保できるか」という考え方のもとで、1年間に国民に供給された食料の全熱量合計のうち、国産でまかなわれた熱量の割合を示したものが、一般的に言う「食料自給率」なんです。ちょっとわかりにくいですかねぇ…。では、その計算式を見てみましょう。カロリーベースの食料自給率(%)=国民1人1日当たりの国産熱量÷国民1人1日当たりの供給熱量×100=1,029kcal÷2,588kcal×100=39.76% (数値は平成15年度)つまり、日本では、自分たちが毎日摂取するカロリーのうち、およそ40%しか自給できていないということなんです!!ちなみに、主な先進国のカロリーベースの食料自給率と比較すると、オーストラリア 230%アメリカ 119%フランス 130%イギリス 74%となっており、日本の自給率は、先進国中最低水準なんです。この数字を見て、ちょっとショックじゃありませんか?よく考えると、ゾッとしますよね…。わが国の「食料安全保障」という、深刻な問題にもつながりますし。日本の食料自給率は、昭和40年には、73%でした。その後、昭和50年には54%と大きく低下。以後徐々に低下し、平成10年に40%となり、以降は横ばいで推移しています。この推移を見ると、日本人の食生活の大きな変化と重なります!高度経済成長に伴って米の消費量が減り、肉や油脂の消費量が拡大しました。そのため、畜産物や油脂類の輸入量が急増したというわけです。先進国の中で、日本ほど食生活が大きく変化した国は、他にありません。このような食生活の変化は、ご飯、野菜、魚、豆類などをバランスよく摂取する「日本型」の食生活を崩壊させ、その結果として、栄養バランスの崩れによる生活習慣病の増加にもつながっています。自分たちの国で食べる食料は、自分たちの国でつくることが大切だと思いませんか?*わかりやすいように、熱量(エネルギー)を一部、カロリーとして書いています。食料自給率について、詳しく知りたい方はこちらから。農林水産省の「食料需給情報ステーション」へ