三人目を考える
生理が遅れた。心当たりは・・・あった。普段は妊娠しやすい日は避けているが、翻訳の仕事が忙しく、私もフ~さんも考える余裕がなかった。後になってから、あ、やばいぞって。でも、気がついても、なんとなく私は「まあいいや」って思った。フ~さんも初めは慌てたが、しばらくたつと冷静になった。これまで、ベビーが生まれた時は、二回とも、大きな変化の時だった。そしてそれは常に、ポジティブな方向への変化だった。生まれる前は色々心配したけど、生まれてみたら、物事がすべていい方へと変わった。しかも、ちょうどいいタイミングで。だからもし妊娠しても、今度もきっといい方になるから、大丈夫だよって二人で話した。それから2-3日して、なんとなく気分が悪いような・・・もしかしてつわり?三人目の可能性が現実味を帯びてくる。その気分の悪さは1・2日で収まった。それからは、しょっちゅう「もし妊娠してたら」という話題を口にしたり、考えたりした。また、上の子二人と同じく、吉村医院で出産しようか?ちょっと遠くなったけど、行けないことはない。生まれるのは5月頃だね。名前も考えなくちゃ。仕事がちょっと大変だけど、きっとなんとかなるよ。そんなことを、フ~さんと話したり、1人で考えて想像を膨らませた。うん、大変には違いないけど、なんとかなる。お盆のころが、だいたい生理予定日の1週間後だから、それを過ぎたら検査薬で検査しよう。そう思っていた矢先の13日、出血があった。ああ、生理が遅れただけだったか。ほっとしたような、がっかりしたような。ところがこの出血の様子が、普通の生理の時と違っていた。通常より鮮やかな色の出血が、少量だけあって、しかも1日で止まったのだ。14日・15日は1泊旅行だったので、生理二日目にかかるのはちょっとアンラッキーかなと思ったが、生理用品がほとんど必要なかった。これは、まだ妊娠の可能性あり?旅行から帰った16日、また出血が始まった。やはり、通常の生理より少量の色鮮やかな出血。下腹も少し痛い。これは、以前流産したときとよく似ている。ただあの時は、腹痛はなく、自然に出るのを待っていたら2ヶ月たっても出てこなかったので、結局掻爬してもらった。(ちなみにこの掻爬って、非常に気持ち悪い。)そして出血はだんだん増えてきた。やっぱり流産か。多くなってきたので、スーパータイプのタンポンとナプキンを併用。生理の一番ひどい時と同じくらいの出血量になってきた。お腹の鈍痛も続いている。ちょっと心配になってきた私。まさか、子宮外妊娠とかじゃないよね。ネットで流産について調べる。実は、もっとも流産しやすいのは、皆さんが妊娠に気づく前です。ふだんより少しおくれて、少し重い生理があった経験を思い出す方はいませんか。もしかしたら、それはきわめて早い時期の流産だったかもしれません。人間の受精卵は、受精の直後ではなんと40%が異常卵だといわれています。それが、子宮に移動する間にすでに淘汰が起きて、着床時には25%に減ります。このころの流産は、化学反応、つまり尿の妊娠反応を調べた時のみわかるので、「化学流産」あるいは「オカルト流産」と呼ばれています。この、気がつかない流産のことも考え合わせれば、人間の受精卵はそれほど完璧なものではない、とわかります。異常が起きるということも、「誰にでも起きる不運」と考えるべきなのです。>>専門医に聞く!「流産(1)」 流産は、自分を責めないで!ふーん、そうかあ。とりあえず、専門家の意見を聞こうと思い、吉村医院に電話をかけ、助産婦さんのアドバイスを聞く。やはり、妊娠のごく初期の流産の可能性がありますね、と言われた。外に出るかもしれないけれど、出血がひどくなければ、医者に来る必要もないでしょう、と。ちょっと安心。吉村医院は、必要ない処置はしないという姿勢なので、聞く方も安心できる。吉村医院に電話してから約30分後。突然、何かが出るのを感じた。慌ててトイレに行ってタンポンを取ると、大量の血。タンポンとナプキンには塊がついている。トイレの周りは小スプラッタ状態。フ~さんが様子を見に来て仰天。とりあえず、洗い桶に水を入れて持ってきてくれた。もう子どもたちを迎えに行く時間だったので、フ~さんに頼んで行ってもらう。しばらくしたら出血が収まったようなので、新しいナプキンをつけて、トイレを掃除した。体調は、まだ軽い腹痛があるものの、普段とあまり変わらず、普通に歩いていろいろなことができる状態。吉村医院にもう一度電話して、中のものが出たと報告しようとしたら、さっきとは別の助産婦さんだった。その人は、明日でいいから病院に来るように言うので、遠いのでどうしようかと思ったが、久しぶりに吉村医院に行くのもいいかと思い、行くことにした。とりあえず、その日はあまり動かず、早く寝た。翌日、フ~さんがついてきてくれて、一緒に吉村医院に行った。お腹はなんだかすっきりした感じ。結局、検査しても何も異常はないということで、やはり、妊娠のごく初期の流産だろうということだった。「98%くらいそうでしょう」と吉村先生。しかし、またあとで、「99%そうだ」と仰るので「確率が上がりましたね」と突っ込みを入れたら、「だんだん確信が強くなるんです」と言う答え。さすがドクター吉村^^;その後は徐々に出血もなくなり、通常の生活に戻った。ともあれ、今回のことで、三人目出産を想定した精神的シミュレーションができた。結果、三人目のベビー、いてもいいかもって、かなり思えるようになった。まあ、これも運命なので、どうなるかはわからないけどね。