★何が楽しいの?
父親が入居している認知症専門のグループホームである「愛の家」で、クリスマス会をするというので行ってきた。私は元来クリスマス会とかいう、世間でいうところの「楽しいこと」が苦手なので、今までは妹夫婦に代わりに行ってもらうことが多かった。今回もそのつもりだったのだが、もう一つの行事である餅つきのほうに、事情があって参加出来なくなったので、全く出ないわけにもいかないので、出ることにしたのである。案の定、クリスマス会の進行には、心がついていけなかった。私はゲームなどのお遊びが、大嫌いなのである。まぁ、有難いことにそういう類の好きな人間が、私の家族の中に居るので、私はゲームを直接しなくて良いのだが、それでもその時間を共有すること自体が、嫌で仕方がなかった。私の足は、日頃全くしない貧乏ゆすりをしている。そして、イライラして胸がざわついている。「お遊びなんだから、気楽に考えれば?」と周りの人は言うけれど、どうして気楽になれるのか、全くもって分からない。私にとっては真剣な内容のほうが、気楽なことと受け取れる。だから、お遊びの要素が有る行事は、苦痛でしかない。勉強したり本を読んだりと、何かに没頭しているほうが、楽しくて仕方がないのである。行事の内容は、スタッフと入居者とその家族とが3人一組になって、一つのゲームを競いあうというもの‥。周りは、そのゲーム一つ一つで歓声を上げていた。入居者はお年寄りなので、スタッフが上手にごまかして、出来たことにしてあげたりしている。まぁ、盛り上がってみんなが楽しむことが目的なので、結果の優劣は必要が無いのである。「でも、何が楽しいの?」と私の心は話しかけてくる。「どうしてみんな盛り上がるの?」‥理解できないなぁ、分からん。だからといって苦虫を噛み潰した顔をしているわけにはいかないので、それなりの顔をしていたが、足の貧乏ゆすりが止まらない。(笑)時間が全く過ぎていかない苦痛の時間である。私って面倒臭い人間だなぁ‥といつも思う。協調性を必要とする世の中で、どうやって生きていけばいいのか‥、まだまだ学びが必要な私である。