三年前のボジョレー・ヌーヴォー
月末の最終営業日は、毎月恒例の“棚卸”です。コンピューター上の在庫と実際の在庫が合っているかどうか、一本一本チェックするのは中々面倒な作業です。仮に原価1,000円のワインが一本足りないとすれば、計算上そのまんま純利益に影響してしまうので、帳簿上の在庫と合わないと「どっ、どこだ。どこにあるんだっ!!」と探さなければいけません。酒屋は利益が少ないので、原価1,000円のワインと言えども馬鹿に出来ないんですよ。全く持って貧乏臭い話しですが、それが酒屋の現実です。月末は只でさえ燃えつきて疲れきっているのに、追い討ちを掛けるように棚卸をしなければいけないので、この日ばかりは気が重い、“イヤン・タナオロシー”です。ちなみにご先祖にロシア系の人はいなようです。11月はあっと言う間でした。例年の事ですが、ボジョレー・ヌーヴォーに追われて、何をやっていたんだか自分でもよく分からないうちに終わったという感じです。仕事を終えて家に着いたのは23時。それでもテイスティングを忘れない私。棚卸をしていて「あっ、そうだ!」と思い出したワインにしました。ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー2004と三男タンのピース作り手ジャン・マルク・マチュー マキコレです。ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーとは言っても、これは2004年のものです。「ヌーヴォーを寝かせると、どうなるのだ?」というのを検証したかったので5本だけ寝かせていて、毎年11月のボジョレー・ヌーヴォー解禁の前後に試しているんです。三年前のワインをヌーヴォー(新酒)と言うのはおかしいのかも知れませんが、そこは商品名と言う事でご勘弁を。「ボジョレー・ヌーヴォーは翌年の3月までに呑み切るべし。」てな定説もありますが、はっきり言ってこれ美味しいです。イチゴの香りが印象的で、豊かな果実味と艶やかな口当たりは、ヌーヴォーと言うよりも格上の“クリュ・ボジョレー”を想わせられますよ。夜中に「うめ~、うめ~」って、サクっと一本。やっぱり定説は昔の話しなのかも知れませんね。ちゃんと作られたワインはちゃんと熟成します。ちなみに「ボジョレー・ヌーヴォーは航空便よりも一ヶ月程遅れて入荷してくる、船便の方が美味しいんだ。」と言い切る人もいますが、一ヶ月くらいじゃワインが落ち着く訳はないと思ってもいます。やっぱりボジョレー・ヌーヴォーは解禁日直後に、多くの人達とお祭り騒ぎした方が楽しいなー、なんて思っています。なんて言いながら、12月中旬にシャトー・ド・シェナの“船便”が入荷して来ますけどね。チャンチャン。↓↓↓↓ポチッと応援宜しくお願いします!! 『人気blogランキング』⇒忙し過ぎて、時間が足りません。ちゃんと寝てますけどね。(^^: ------------------------------------------------------------ ★錦本店の美味しい純米酒とワインをどうぞ。