日常、百十八日目。
今夜は、単に疲れていたのか、先日話し合ったムートンの早寝作戦を実施するためなのか、帰ってくると、ラパンとムートンはすでに歯を磨いていた。これから寝るんだ。ムートンはパパとママンがいるからいつものように大喜びではしゃいでいた。こんなんで早寝するかぁ?しっかも8時半ですよ、まだ。10時でも寝るか寝ないかの夜行性なのに。案の定、いつまでもはしゃいでいるので、”じゃ、ママンはお仕事するので、(いや、ネットなんですがね)あやすみ~。”と、部屋を後にした。いつもみたく、ラパンが爆発し、ムートンが大泣きして寝にはいるかなぁと、行儀悪く耳を済まして様子を伺っていた。(いや、殆ど、ネットに夢中だったけど。)たまに、小声で、“いい加減に寝なさい。”と何回か聞こえたが、9時過ぎなる頃には何も聞こえない。おおおー!やるなラパン!切れもせず、静かに2人とも寝ているぞ!こんなに何故驚くかと言うと、多分疲れも加わっての事だろうが、最近のラパンよく切れて怒鳴っていたからだ。ムートンが産まれるまでの8年間の生活で一度も切れた事のない、穏やか君だったラパンはいつのまにか短気君に変化していたのだ。でも、原因はムートンじゃないのさ。俺なのさ!私はかなりフランス人化しているので(自分でも本当にそう思うもの)ブーブー文句ばかり言う、切れやすい性格である。(いやですねぇ)コインランドリーでお金を入れたのに動かなかった洗濯機を足蹴りした事もある。(人前でね、勿論)クラクションされたら、中指を立て、威嚇する。怒鳴られたら、怒鳴り返す。そんな人間と一緒に暮らしてしまったせいで、ラパンは変化してしまったのだ。和を大切にしていたかなり日本チックな奴だったのに、めちゃくちゃフランス人になってしまった。ただ、問題がある。私は切れる女王なので、何でも切れるが、困った事にラパンはこれに連鎖反応してしまうのだ。以前は切れる怖いママンに、包容感たっぷりのパパ・プール(過保護のパパ)だったが、まだまだその感じが残るとはいえ、私が切れると、ラパンも切れる。その上、私が寛容になると、ラパンも寛容に。本当に我が家は私を中心に動いている。まぁ、自他とも認める、ミリタリーな妻&母親なので無理も無いが、もうちょっと軸があってほしいと思うが、私中心にしないと切れる妻を持った、彼なりの順応性から産まれたものであろう。だから今夜も私の言う事を聞いて、ムートンの世話をし、一緒に早寝してしまった。“ムートンにもっと寛容になって怒らずに、早寝をさせていこうね。”と言う私の命令、いや、子育ての話し合いの結論に基づき。