彩雲国物語(雪乃紗衣)「 蒼き迷宮の巫女 」感想
4月1日発売だった「彩雲国物語」の「蒼き迷宮の巫女」を読んでみました。2010年4月発売文庫 彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女あらすじはコミコミさんのアフィリから♪あの国民的人気シリーズ、 最終章はますます波乱の展開へ!!異能の一族・縹家の宮で目覚めた秀麗。外界と隔絶された宮から出るには、大巫女・瑠花に会わねばならない。けれど彼女の居場所は分からず、異能「千里眼」を持つ珠翠を探すことに。一方王都では、史上最悪の大災害、蝗害に対し、重臣たちが協議を重ねていた。しかし対処の全権を委任した国王の劉輝は、ただ見守るだけ。珠翠探しと平行し、蝗害の対処法も探る秀麗は、劉輝の救いとなれるのか!?***********************************ずっと陽の目を見ない若者組に光が射してきた感じがしましたねえ。まず全体的な感想でも♪最終章突入、ということで気になっていた迅を操っていた黒幕、縹家を潰そうと画策しているもう一人の「朝廷の大官」、さらに「仙の正体」と少しずつ繋がってきたように思います。蝗害(バッタ)来襲のために門戸を開くことにした縹家ですが神器をぶち壊されてバッタどころではなかったのですよね。それを壊して回っているのは・・・とか、「王よりも血筋が良い」と言われたのが誰なのか、縹家をやはりぶち壊そうとしているのは誰なのか・・・まだ謎が謎を呼ぶ・・・で悪いけど秀麗の評価が置き去りになっていたり!?前にも書きましたが言葉だけで「いつでも官吏をあの子は選ぶ」とか言われても単純に「ああ、秀麗ってすごいな!」という初期の煌きを感じないんですよね。清雅でもいればまた別なんでしょうけど、清雅と張り合う秀麗が私にはあまり好ましく映らないのが致命的で。(汗)なので今巻でも瑠花と渡り合い、瑠花が納得した形で協力を申し出ていましたが、それまでの秀麗にもう一つ瑠花を押せる魅力を付けて欲しかったです。もちろん、縹家を開放したのは秀麗の力、とは思いますけどどちらかというとリオウ君の変化のほうが感動しましたね。(璃桜パパにも、です♪)では気になる部分語りでも♪☆縹家をかき回す”妖星”前回の感想でそれは龍蓮ではないか、と書きましたが、どうも縹家を邪魔だ、と思っている輩、ご神体をぶち壊し、英姫婆ちゃんを殺した事も含めてあの朔洵!ではないかと思うようになりました。ここで今まで出てきた仙をおさらいすると・・・(想像も含めて)紅仙・・・薔薇姫→秀麗 黄仙・・・葉先生 紫仙・・・霄太師 藍仙・・・龍蓮 白仙・・・陽月 茶仙・・・南老師 黒仙・・・朔洵 碧仙→?となるんですよね。黒幕は霄太師?王を守るために存在していると以前、言っていたのが気になるのですが。ここで劉輝よりもときめいている旺季のことについて語ってみましょう♪☆旺季の願いラストのほうで劉輝と琴を奏でながら彼の未熟さを諭す旺季・・・の場面は良かったです。決して簒奪者ではないのですよね。ただ、彼を大人物とするためにあの美しいセン華王がワンマンの虐殺者となっているのが惜しいところです。嫌いなものを失くすための政治。劉輝が今までやってきた好きなもののための政治とは相容れない。その甘さを王として認めないという旺季。迅を使っていたのも彼で縹家を本来の医療や災害対処に長けた家の姿に戻そうとしたようです。バッタ被害を食い止め、紅州を動かすために貴陽を離れることになりましたが、旺季の犠牲で劉輝が目覚める・・・なんてこともありかな。残るは彼子飼いの悠舜ですが、彼もまた旺季と同じく劉輝を「待っている」一人、と期待しています。彼が待っているのは蟄居中の黎深も?子飼いといえば気になる桃仙人、凌晏樹!彼は皇毅と同じく旺季に拾われた一人ですが、養子に出た先の家が必ず潰れている、旺季の事を実は狙ってる?なポジションから縹家潰しの黒幕・・・霄太師、朝廷での実働部隊が晏樹なのでは・・・。そうすると紫仙たる霄太師と朔洵の体に入ってる黒仙はつながっているのか?次巻を待つしかないですが、正体が分からない碧仙を含めて知りたいポイントです♪(碧仙は行方不明になっている碧州州牧の彗茄(けいな)かも?)☆劉輝よりも王にふさわしい者瑠花が秀麗に語った「血筋も」ふさわしい者。旺季には「譲らせる」レールが確定したように思うのでそれ以外の人物・・・静蘭は無い・・・母・鈴蘭の君が息子を追い落とすために縹家を使いましたからね。では?リオウ、百合姫、晏樹・・・そんなところでしょうか。☆愛に生きる男!!!重い展開になっているこのシリーズで楸瑛は清涼剤になりました♪あそこまで坊ちゃん、おバカなキャラになるとは思いませんでしたけどね!珠翠を救うために生身の普通の人間で「時の牢」に飛び込んでいく!!!けれど助け出した珠翠が瑠花に認められて能力を譲られ、大巫女になったらどうするのでしょう?大巫女を珠翠が例えば拒否したとして、彼女が帰るのは王のところ、それは邵可の望みでもありますから・・・。報われない楸瑛の思い!?劉輝には十三姫が来たので逆転ホームランが打てるよう応援しましょう♪(秀麗が後宮に戻る、は無いと思ってます。)そろそろ絳攸も浮上してきたので後は静蘭を何とかしてほしいです。今になって彼の扱いに苦労しているのかもしれないですね。>作者**********************************コミックス感想も。彩雲国物語(第5巻)原作を読んでいると懐かしいですー!風邪を引いた秀麗を看病する皆さんやら夜這いする(違)王様やら目の保養&ツッコミ満載のエピソードは楽しいです。その後は影月君登場で国試前の青巾党と花街の戦い、紅三兄弟が姪馬鹿を発揮するお話など気楽に読めました♪コミックでは美麗な黄奇人様が拝見できて嬉しいです!できれば茶州編までやって欲しいですね。