忘年会。
オットの仕事関係の忘年会に出た。仕事関連ということもありホームパーティにしてはかなりフォーマルなパーティである。格好もまあ、それなりに皆、きれいなドレスを着ているようなそんなパーティである。なので、一応いつもはぼさぼさの髪にも、念入りにヘアアイロンをかけてメイクにも時間をかけてドレスもアクセサリーも華奢なヒールも、念入りに選んだ。袖無しのドレスであるしパーティ用のヒールの時にはストッキングは履かないので肘も、膝も、踵も、ぴかぴかに磨いておいた。そこまで念には念を入れておいたのにである。パーティの会場となるマンションに着くと入り口に注意書きが貼ってあった。「靴を脱いで入ってください。」我が家は私が日本人なので当然、土足厳禁にしているけれど最近では、日本のように靴を脱いで欲しいというお宅が結構あって私の知り合いのアメリカ系のお宅でもヨーロッパ系のお宅でも中国系のお宅でも靴を脱いであがるお宅がかなり増えた。けれども、何十人も招くようなパーティではそれを強要するのは難しいため土足でもOKにして後で、徹底的に掃除をすることにしている。もっとも、我が家の場合には、私が日本人だということを理解している知り合いが多いため脱げと言わなくても自然に脱いでくださる客人も多い。今回は、別に日本人のお宅ではなかったし100人以上も招かれていたのでまったく土足厳禁なんて想定していなかったのだが行ってみたら土足厳禁だったのである。私は、ドアの前で真っ青になった。夏の間は、ペディキュアを絶対にかかさないのに冬だったので、油断してよりによってフォーマルなパーティだというのにペディキュアをしていなかったのは大変にショックである。しかし、それ以前に…先週、どこかのおまけでもらったネイルエナメルの色をちょっと、試してみたくて右足の親指と左足の親指に全然違う色を、かなり適当に塗ってみたままなんとそのまま、取らずに放ってあったのである。つま先の見える靴ではないのでまーいーや。と思って、取らなかったのである。だいたい、ドレスに裸足ってのも変な格好なのだがその上、左右ちぐはぐに、しかも親指だけいい加減に塗ったペディキュアである。穴があったら入りたいとはまさにこのことだ。と思った。結局、パーティの主催者である女性はオットとは、かなり仲良しなのでオットが彼女に頼んでエナメルリムーバーを貸してもらいこっそりとバスルームでペディキュアを取った。ところで。助け舟を出してくれたオットであるが彼も、びしっとパーティ用の格好で決めていたにも関わらず…何故か…きみどり色の…ふわふわもこもこの靴下を履いていた。