◇★アナウンサーが頭を下げる時(局アナぷち情報)★◇
局アナ時代に痛感したのは、1秒は長いようで短く、短いようで長い ということ。当たり前?そんなたった1秒ごとき・・・いえいえ、放送にとっては大事な1秒です。1秒とはいえ、ことばの最後 「です」は言えます。でも、「デシタ」になるとぎりぎり。ちょい早口になってしまいます。コマーシャルに入る時間がきっちりとコンピューター管理されているので、この1秒、1秒の中の0,1秒、0,01秒、その時間がくればキッチリと画面が切り替わります。そのギリギリまでに収めなければならないのが生放送。ニュースもそうですね。なので、基本は、番組終了の最後は1秒は残す。しかし、2秒以上残すと、今度は間ができてしまいます。(音楽が流れていれば別ですが)無音こそ、情けないものはありません。その場合は、 1)じっと画面をみつめて、時間が来るのを待つ。 2)何気なく視線をずらし、時間がくるのを待つ。 3)笑顔で時間がくるのを待つ。 4)「それでは」とコメントをつける 5)頭をさげる。ま、たった2~1秒半のことでも、何かで対処しなければなりません。無難なのは、4)の「それでは」で、結構難しいのが、5)頭を下げる。「それでは」と言って、お辞儀をする姿見ますよね?アレです。あのお辞儀。2秒以上あった場合は、下げた頭は、上げることができます。「それでは」とお辞儀をし、顔を上げ、にっこり!で終わり。でも、それ以下(2秒以下)の場合は、下げっぱなし・・・が原則。容赦ナシに画面が切り替わりますので、下手に 下げた頭を上げたら、その上げてる途中・・・で、画面が切り替わることも。ものすごく なさけないのです!ということで、下げた頭は下げっぱなし!でいけ・・・とならいました。もちろん、近くのモニター・・(O.A画面が写るテレビ)でチェックすることもお忘れなく。もしも!もしも!時間配分が間違っていたら、もしも!もしも!終了時間が間違っていたら、その場合は、頭を下げているのが画面に永遠に写るので、即座に顔を上げて、「失礼しました」と、次の対応へ!近くにディレクターがいる場合もありますが、ショートニュースの場合は、カメラマンと自分だけというパターンが多いのです。判断は、すべて そのとき、自分でやらなければなりませんから。なるべく気持ちよく生を終わらせたい。最後の1秒をどう残すか・・・これにかかっています。読んでる途中から、残りの時間と心の準備が必要です。頭を下げるか、下げないか!