白馬の騎士の不死身猫ミント / Phoenix Cat_MINT
僕は不死身の猫ミント。白黒のオス猫。名前の由来は、飼い主が大好きなハーブのミントから。ハーブのミントは、みんなに好かれるのに、雑草のように強いから、ハーブのミントのように、強くたくましく生き残れ。不死身のミントになれ。それが飼い主の願いだったんだ。僕にはもう1つ名前があるんだ。飼い主のことが心配で心配で、一生懸命、頑張ったから猫なのに、白馬の騎士（White Knight）って呼ばれていた。笑。頑張ったっていっても、実際には飼い主の具合の悪いときに、昔の黒猫サーシャと同じように、飼い主につきまとっただけなんだけどね。（笑）僕ら猫には、飼い主の具合が悪いのが、なぜかわかるんだ。僕らの飼い主は、厚生省特定疾患の腎ネフローゼという病気で、遥か昔1年3ヶ月間入院していた。当時の話は、（死にかけたにも関わらず！）、抱腹絶倒ものらしいんだけど、それはまたいつか。腎ネフローゼは、普通の人が考える腎臓病（＝老廃物が出なくなる！）とはちょっと違っていて、老廃物は出るんだけど、たんぱく質（アルブミン）も出るんだ・・・。だから老廃物を出す透析は、飼い主に関係なかったけど、透析患者の人たちと仲が良かった。飼い主は、猫の治療費が要るから、入院中や退院後、しばらくの間ベッドに腹ばいになって、パソコンで翻訳していた。腎臓病は、身体を動かさなきゃいいだけだから。翻訳は、手と頭が使えればいいから。僕は飼い主が翻訳していると （飼い主：特に集中している締切り間際に！）、かまってほしくて、よくパソコンと飼い主の間に割り込んで、「どーーん」と座り込んだ。「おっきなお尻で画面が見えない・・・」よく飼い主は文句言っていたっけ。笑。（そんなこと、百も承知だ！僕を見てよ。）僕も、「これでマグロ買うからね。お利口さんにしててね！・・・」って言われると、何となくわかるんだけど （特に僕はマグロが大好きだった！）。でも、やっぱりかまってほしかったんだ。飼い主は金融機関出身で金融知識があったし、英語と日本語ができたから、2ヶ月か3ヶ月で、超売れっ子の金融翻訳者になった。いつも締切りに追われて、3日3晩、徹夜が続くほど。（それで、頻繁に再発していたっけ・・・あーあ、無理しなきゃいいのにさ！）当時はインターネットが普及し始めた頃だった。最初の頃は、フロッピーや宅配便でのやりとりもあったけど、すぐ各翻訳会社がインターネットに対応して、原稿ファイルも翻訳ファイルも添付ファイルで受け取れるようになった。それでベッドで翻訳して、そのまま送信できたんだ。もう腎ネフローゼは治ったんだけど、今でも少しステロイドと免疫抑制剤を飲んでるんだ。これ、すぐに切れないお薬なんだって。でも、免疫抑制剤のせいかなぁ。いつも自炊の飼い主は、外で買った食べ物で、時々食中毒を起こしていた。僕の目の前で吐くんだ。それで、僕、自分も腎臓が悪くなっているのに、飼い主のことが心配で心配で、飼い主が吐いている時や、横になって苦しそうな時に、ぴったり寄り添って、心配そうに飼い主の顔をずっと見つめていた。でも、雑草のように強い不死身の僕にも、やっぱり寿命があって、15歳の頃、入院した。黒猫マリンと同じで、凄い数値だったけど、生きて飼い主のところに帰りたかったから、瞳孔が開いたままの状態で、身体が全く動かない状態で、飼い主の声を聞きながら、僕は必死で頑張った。「必ず生きて帰る」3回、心肺蘇生措置してもらって、2回生き返った。1回目の後は、まだ瞳孔は開いたままだったけど、耳が聞こえるようになり、立ち上がって食べられるほどだった。「不死身のミント」の名前にふさわしいかな。ね？でも、2回目の後は、体力を消耗して「ぐったり」していて、自分でももう駄目かなって思った。それで飼い主が面会に来ると、僕は見えるはずのない目で、飼い主をずっと見つめていた。耳は聞こえたから、ずっと耳で飼い主を追っていた。僕は本当に飼い主が大好きだった。ずっと飼い主の傍にいたかった。最後、飼い主が帰る時も、僕は目を開けたままだった。次に飼い主が来る時には、多分もう僕の身体は生きていないから。それで飼い主はそっと僕の目に手を当てた。僕はゆっくりと目を閉じた。ピーターパンのウェンディは、夢の国の「ネヴァーランド」から帰ってきて、大人になった。大人になって結婚して、今度はウェンディの子供達が「ネヴァーランド」に行った。ネヴァーランドに行って、またピーターパン達に会った。僕らのソフィは、「猫の夢の国」から、「人間の世界」に戻って行った。戻って行って、この「子猫ソフィの猫物語」を書いた。僕らの「猫の夢の国」が永遠に存在することを願って。みんなもウェンディの子供達のように、気が向いたら、また僕らに会いに、この「猫の夢の国」に来てほしい。またいつか。Pussy Cat Sophie, Pussy Cat Sophie (The Modified Version of the Nursery Rhyme "Pussy Cat, Pussy Cat")Pussy Cat Sophie, Pussy Cat Sophie, where have you been?I've been to the "Neverland of Cats" to be cured.Pussy Cat Sophie, Pussy Cat Sophie, what did you there?I lived there and loved all the cats there.「子猫のソフィ、子猫のソフィ」（意訳）（マザーグース「Pussy Cat, Pussy Cat」の替え歌）子猫のソフィ、子猫のソフィ、どこに行っていたの？病気を治しに、「猫のネヴァーランド」に行っていたの。子猫のソフィ、子猫のソフィ、そこで何をしたの？そこに住んでたの。私、どの子もみんな大好きだった。出演猫：緑の瞳のサーシャ、時計屋さんの「びゃお」君、義憤猫セイラ、野生猫サン、桃の花より綺麗なモンモ、永遠に生きる猫ティンク、とても愛された三毛猫シャトン、「猫の夢の国」を創った夢、ブラッシング猫モカ、ふわふわの幸福猫ペル、夜叉顔の糖尿病猫「勇気」、くしゃみ猫ルーク、聡明なチャミ、オテンバなファファ、子供が大好きなムーミン、天使のキジトラ猫アンジュ、マフラー黒猫ノア、人間語を話すキキ、心優しいピッピ、シェーデット猫ショーン、お風呂嫌いのクークー、小さな黒猫トム、クールガイのミスティ、穏やかな黒猫ミーク、凛々しい黒猫マリン、おすまし猫のウェイビー、抱っこ猫ミュウミュウ、ひそやかな猫チョビ、普通猫として生きた突然変異猫カール、不死身のミント特別出演：高知県高知市の時計屋さん一家、飼い主の祖母と母飼い主（子猫のソフィ）： 夏里尚子（ニックネーム：ソフィ）高知県高知市出身上智大学 外国語学部 英語学科卒、上智大学大学院 国際関係論中退（この学生時代に、「緑の瞳のサーシャ」を飼い始める。）野村證券グループ 第1期女性総合職 （証券化商品開発）東海銀行系投資顧問 総合職 （年金運用部 調査担当）（この金融機関勤務時代に、三毛猫の夢が「猫の夢の国」を創造する。）現在、金融・会計・一般ビジネス分野のフリーランス翻訳者腎ネフローゼ闘病時代もこの時。その他、この時代に「ジャパン・タイムズ転職メルマガ」に隔週でコラムを6回記載（2002年10月9日、10月23日、11月6日、11月20日、12月4日、12月18日）ジャパン・タイムズ転職メルマガ_バックナンバー 「子猫ソフィの猫物語」完結 私の最初の娘 「緑の瞳のサーシャ」に、この「子猫ソフィの猫物語」を捧ぐ。 All the lifeforms are equal.And their lives are equally precious.We are against animal experiments.全ての生命体は平等であり、その命は等しく尊い。僕らは動物実験に反対する。飼い主の個人的意見：私も含めて、多くの腎ネフローゼ患者が、医学の発展のために、自分の治療データを公開・提供しています。人間のために他の動物を犠牲にして、動物実験でデータを得るのではなく、私たち人間の臨床データをお使いください。しかも、人間の臨床データですから、その方が即座に人間に応用できます。
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