ララ、歌は流れる 中山晋平物語
「ララ、歌は流れる 中山晋平物語 」を仲村さんが貸してくださったので思いがけず鑑賞できました。「カチューシャの唄」「シャボン玉」「雨降りお月」「證城寺の狸囃子」「兎のダンス」…など大衆に愛された晋平の名曲が流れる!!ナレーションはなんと島倉千代子。山下洋輔が「砂山」を演奏しコメントしています。日本音楽”あけぼの”の時代。「民衆を忘れたところに真の芸術はうまれない」という島村抱月の教えを自らの信念にして、3,000曲にもおよぶ作曲活動を一生の仕事にした、中山晋平の真の姿を描くドキュメンタリー。(作品資料より)合唱団の歌唱も郷愁を誘います。あの歌もこの歌も中山さんの作曲。曲に合わせて子供たちが踊ります。戦前は良い家に生まれても親が早くなくなると丁稚奉公に出されるなど苦労しましたね。中山さんは向学心が強く、丁稚奉公から帰った後、代用教員から島村抱月の書生となり東京音大へ。代用教員の収入の5分の1になってもこの道を選んだのです。松井須磨子に歌を教えるのと、「教師でありながら流行歌を作るとは」の批判には悩んだ。いつの時代にも余計なことを言う人たちがいるものだ。戦争中は戦意高揚の曲作れと強要されほとんど作曲ができなかった。戦後依頼された「憲法音頭」はたった1年の運動に終わったとは。調べてみると依頼したのは「憲法普及会。たてまえは半官半民であるが、実質はマッカーサーを頭にした占領軍の後ろ盾によってできた政府色の濃い顔ぶれ」何でも政治から逃れることは出来ない。この映画の原作・脚本の和田登さんは「キムの十字架」の作者でもある。