2008年初夏 サントリー登美の丘ワイナリーに行ってきた Part2
前回からの続き。ランチのあとは展示ホールでワイナリーの説明。ここにはワイナリーの歴史が書かれたボードやジオラマなどが展示されている。超高価な白と赤(カベルネ・フラン)の貴腐ステンレスタンク。またの名をイノックス 室内はホワイトバランスが合いづらい。いっそのことRAWで撮ろうとも考えたけれど、面倒になって断念。今の時期は醸造施設を使っていないので軽やかに見学してセラーへ。昨年訪問したときは収穫期だったので、除梗・破砕、ステンレスタンク、瓶詰めなども説明してます(1, 2)。セラーには空調が入っていてすごく寒いこちらはカベルネ・ソーヴィニョンのセニエ樽から抜き出したものなので飲み頃とは言えないけれど、セニエというイメージよりも力強く、また想像していたよりおいしい。87年のオリを見るためにライトでかざしてくれたセラー内のテイスティングルームで、テイスティング開始。1. 樽醗酵 甲州 2005 / \3,1572. 登美の丘(白)2005 / \3,1673. 登美(白)2005 / \10,5004. 登美の丘(赤)2005 / \3,1675. 登美(赤)2004 / \12,6006. 特別瓶熟品 カベルネ・ソーヴィニョン 1987 / 非売品1と3は樽醗酵・樽熟成。2はステンレスタンク醗酵・樽熟成。樽醗酵させると、その発酵過程で樽の内面に膜ができるので、ステンレスタンク醗酵・樽熟成のものとは違う香りになる。たしかに1と3には共通の香りがある。簡単にコメント。テイスティングでも飲む派なので自信なし!1. 柔らかい樽香。熟した柑橘類。トロピカルフルーツ。千円台の典型的な甲州と比べると、その樽香に違和感を持つけれど、そう思わなければいいワイン。個人的な好みとは少しずれるのだけれど、売店で買った人が多いのも納得できる味わい。2. 去年まったく同じワインを飲んでいるのに印象が違う。1,3が柔らかい樽香なのに対し、こちらは焦げっぽい。1,3のほうが好きだったこともあり印象が薄い。3. グラスに注いだ当初はクローズしていたけれど、温度が上がるとともに厚みが増してくる。柔らかな樽香が印象的で、模範的中庸さ。Bar10さんのお気に入り。4. ピーマンの青さ。スパイシー。それほど高く無いボルドースタイルの典型的なワイン。若いけれど、それなりにバランスはよい。5. 今日の主役04の登美。04はグレートビンテージらしい。エレガンスで、すくっと立つ品の良さ。しいて例えれば、昔のやさしいころのラフィット。ボルドーの上級シャトーが持つ凄みはないのだけれど、このワイナリーのスタイルを知ると、これでもいいのかなと思えてくる。6. こちらは非売品の87カベルネ。わずかに酸化したニュアンスがあるけれど、まだタンニンも残っていて寿命はある。栽培・醸造技術の進歩のせいか、新しいもののほうが良くできているように感じた。---ヨーロッパのワインと比べると「酸はおとなしくて凝縮感は中程度」というのは前回と変わらない共通した印象。昨年来たときは、サントリーのワインをこれだけ同時に飲むのは初めてだったので、フランスワインと比較してしまい、少しがっかりした部分もあった。今回はスタイルを知ったうえで飲んでいるためか、昨年よりもおいしく感じた。世界を基準としてワインを評価してしまうと、CPも含めて発展途上の部分はあるけれど、「目指しているのは日本の食卓に合うワイン」というワイナリーの方針を聞いてしまうと、一概にどうこう言うのは難しい。個人的な好みを言えば、白については樽を使わない種類をもっと増やしてほしい。04の登美は熟成させたものを飲んでみたい。とはいえ、1万円以上する国産ワインには手を出しづらいのだけど...。登美・赤[2004]年・特別醸造限定品・サントリー登美の丘ワイナリー・限定品・ワイナリー元詰・...セラーの出口付近にあったワインボトルのシャンデリア続いて、レストランのある頂上に戻り懇親会。ここでは新たなアイテムと、先ほどのテイスティングで出てきた残りのワインが登場。テイスティングで、まったく吐かずなかったため、すでにほろ酔い加減。7. 萌黄台園 2002 / \5,2678. 眺富台園 2004 / \5,2679. 塩尻ワイナリー 信州メルロ 2004 / \3,1577は小樽熟成のソーヴィニョン・ブラン。今回の白は樽がきいているのが多い。このくらいのボディならば、小樽を使わないスタイルのほうが好み。8はカベルネ・フラン。フランにしては青さが少なくグレートビンテージらしい仕上がり。値段の良しあしは別として、なかなかおいしいワイン。カツのせいで、この時点でおなかいっぱいなのだけれど、もうちょっと料理らしいものもつまみたかったかな。欲張り過ぎか(笑)?ほかの人とあまり話すことができずに、あっという間に懇親会は終了。スケジュールがぎっしりだと、あっという間に終わってしまう。途中抜け出して、Bar10さんと貴腐ワインを飲んできました。行きと違って、帰りは順調で19時30分には到着。夜の新宿バスで充電したこともあり、このあと飲みに行くのであった(笑)。ワイナリーの方々、スタッフの方々、今回はこのような機会をありがとうございました。とても楽しく過ごせました。前回同様スケジュールがタイトで忙しかったので、あれほど渋滞するなら8時出発でもいいですね。(おわり)サントリーの公式ブログから、ほかの参加者のブログをたどれます。ワイナリーでしか売っていないような限定ワインはE-liquorで購入できます。気が向いたら投票お願いします→