サントリー登美の丘ワイナリー「技師長が語る特別ワイナリーツアー」に行ってきたPart1
山梨のサントリー登美の丘ワイナリーに行ってきた。そもそものきっかけはサントリーグルメガイド公式ブログである。9月15日から開催される「技師長が語る特別ワイナリーツアー」に先立つプレビューイベントとして、ブロガー限定ご招待という募集があり、それに当選して行くことになった。最近は、やらせブログうんぬんという問題が起きているので、通常開催とは違いがあることを明記しておく。・新宿から送迎バス付き・所長の大川氏による説明(通常は必ずしも大川氏とは限らない)・ランチと懇親会付き・非公開エリアへの入場・ツアー代金\2,000は無料とはいえ提灯記事を書くつもりはなく、自分で思ったことを今までどおり正直に書くつもり。当日は朝8:50に新宿集合。絶対に寝坊はできない。早く寝ようと思っていたのだけれどぜんぜん眠れず。別に興奮していたわけではないのだけれど、絶対遅刻できないというプレッシャーで目がさえる。おかげで缶チューハイを2本も開けてしまった。それでも眠れずに、気になっていた白ワインをグラス2杯ほど。それでやっと寝たのが朝5時。なんじゃそりゃ。7時に起きて新宿駅へ。台風も過ぎ去って晴天。よかったー。集合場所にスタッフらしき人を見つけ本名を告げると、「busuka-sanですか?」とハンドル名で返答される。わたしの場合、一部の友人から言われているあだ名なのだけれど、初対面の人に言われるとかなり恥ずかしい。出発!参加者は意外にも女性のほうが多い。またワイン好きの方々ばかりだと思っていたら、そうでもなさそう。というかワイン好きであるものの、ワインに凝っているという人は少ないみたい。バスのなかでは昔の映像が流れていたバスのなかでは、ずいぶん古めかしいワイン作りの映像が流れていた。倉庫で発見された50年前の説明フィルム(シネスコープ)らしい。赤玉ポートワイン(現、赤玉スイートワイン)時代の、ブドウ栽培やワイン醸造の説明のようだ。今となっては全然違っている部分もあるけれど、基本は変わっていないようだ。なぜこんなに古い映像を流すのだろうと思ったら、これから見る現在との違いを感じて欲しいとのこと。なるほど。それにしても古い映像のナレーションの声って、なんで古めかしいのだろう。録音機器のせいなのかな。今日は高速が大渋滞。予定通り9時に新宿を出たのに、ワイナリーに着いたのは12時20分。すでに予定の1時間遅れだ。 ガイドツアーのスタート地点大川所長から簡単な説明があり、さっそく見学開始詳細はあとで書くけれど、この大川所長が熱いのである。ワインのことを話し出したら止まりません。今では使われていないウイスキーの蒸留装置プレス機がいくつか並んでいた今回の参加条件のひとつが、訪問記をブログに載せることだったため、みんな写真を撮りまくり。みんなが写真を撮るせいでアングルが決まりづらい。最初のころは、少しは写真のストーリーを考えていたのだけれど、酔いとともにどこかへ。技術的な問題も含め、多少反省の残る出来となってしまった。酔っ払って、まっとうな写真を撮ることは難しい。こちらは発酵用のステンレスタンク大川氏がぜひとも書いて欲しいと言っていたのが酒石酸の問題。日本ではガラス片やゴミが入っているというクレームが多いため、一部の行程で温度を低くして酒石を取り除いているとのこと(すべてのワインに行われているかどうかは不明)。その設備がタンクの奥にあった。このようなことをしているのは日本とアメリカだけらしい。もちろん酒石酸が出るのは健全なワインだからで、けっしてガラス片などではありません。酒石酸はお湯に溶けるので識別可能です。こちらは瓶詰めの行程赤い透明のプラスチックは虫よけ。虫には黒く見えるらしい次はカーヴへなかはものすごく寒い樽熟中のワインたち。かなり寒い。今まで行ったワイナリーの中ではトップクラスの寒さ。地下なのでエアコンを入れなくても20度以下だけれど、見学客を迎え入れるために扉の開け閉めが多いので、エアコンで冷却しているとのこと。通路には瓶熟中のワインが大量に並んでいた通路をひたすら進むとテイスティングルームへ。ここではフラッグシップの登美を含む6アイテムのテイスティング。スタッフの巻きの指示に抗しながら熱く語る大川氏。ボディアクションが激しいので、暗い中では被写体ブレしてしまう2005 登美の丘(白) \3,167透明感のある色合い。アタックに感じる香ばしいロースト香が印象的で、中程度のボディ。この中では酸もある方で、コストパフォーマンスも含めた今飲んで点でNo1。このビンテージはシャルドネ100%だけれど、ビンテージによってはアリゴテをブレンドすることもあるらしい。1992 特別瓶熟品シャルドネ 非売品いわゆるべっこう飴のように熟成したシャルドネ。好みが分かれるスタイルだったけれど、これを好きな人は多いみたい。中身的には登美の丘だけれど、現在と醸造方法が違う。こちらはマロなし。2004 登美(白) \10,500白のフラッグシップ。スタイルとしては登美の丘と似ていて、スケールを大きくした感じ。香ばしロースト香、酸はそれほど強くなく、ボディーの凝縮どもほどほど。いちおうムルソーを目標にしているとのこと。柔らかいムルソーといったところ。2005 登美の丘(赤) \3,167かなり青っぽいボルドーブレンド。エレガントと言えばエレガントなのだけれど、どうしても青っぽさが気になる。カベルネ・フラン好きなので青っぽいのは嫌いではないのだけれど、ボルドーと比べると完熟度が低いブドウを使ってそう。正直AOCボルドークラス。1999 特別瓶熟品メルロ 紫玉台園1999として近日発売予定 \5,267(ワイナリー限定)のもの。インキーでまろやか。まだリリース前のものなので木(杉?)の風味が残っているとの説明。2003 登美(赤) \12,600いよいよフラッグシップ。ひと言であらわすとウェル・バランス。メドックのトップシャトーのような荘厳さはなく、ほわっとした柔らかい味わい。メルシャンの桔梗ヶ原メルローを飲んでみても思うけれど、日本の赤ワインはやさしい味わいが多いように感じる。全体的に振り返ってみると、酸はおとなしくて凝縮感は中程度、エレガントな雰囲気。フランスワインに口が慣れているせいもあるけれど、酸のおとなしさが気になった。味わいの疑問点はいろいろ質問したので、詳細はPart2/3で。一緒に行った方のブログは「サントリーグルメガイド公式ブログ」のトラックバックからたどれます(こちら)。みなさんと好みが違っていてビックリ。Part2へ続く。気が向いたら投票お願いします→