I'm Back
自分の素性を隠したい気にさせられる、都会に出ると。ココナツとバナナの木に囲まれ、タライで洗濯してた野蛮人の過去は今は隠したい。「ちょっと買い物に来た親子」に見えますか?「船場センタービルは何番出口ですか?」地下鉄の駅員さんに尋ねるのも、腹ボテで無駄足踏みたくないだけ。おのぼりさんだからではない。やさしい駅員さんはボンと私の腹を見やり「歩かはんの・・?」地下鉄を乗り換え別の駅で降りる事を勧める。いつも自転車だったから、わからなかっただけ。目当ては激安腕時計。旅行安全の祈願のごとく、渡ジャマ前に必ず詣でる店。旦那用のブツを仕入れ(本人リクエスト)、次はシェイキーズへ。その前に立ちはだかる障害の数々。「タイムセール シャツ200円」「ソックス100円」こういう所に来ると、何の疑問も持たず憑かれたように物色してる自分がいる。250円の帽子、1200円の水着をちゃっかり購入。シェイキーズに着いた時は約束の時間の20分前。妊婦&幼児の足で待合せ場所まで15分かかるとして、猶予は5分か。幸か不幸はここはバイキング。北心斎橋店はバイキングらしからぬゆったり空間。広いボックス席で用意どん。人間(私だけ?)はおろかな生き物や。いや、執念深いと言ったほうがいいのか。あの過ちを再び繰り返すのか?それともこれをリベンジと呼ぶのか?どうせ2nd Roundで味は意地に変わり、ひたすら詰め込むのが関の山やというのに。ボンはカレーライスと、あのスパイシーなポテトが気に入った様子。ファミリー連れもいたので気後れすることもなかったようだ。幸い自分の時計が10分進んでいることに気づき、ラストスパート。逃げるように店を出て、ミナミを目指す。ココには全てがある。安物。ブランド。アゲ嬢。ホスト。ここがうわさのドーナツショップか。世代も全く異なる客たちを前に、おっさん警備員は何を思う。ボンにはっぱをかけつつ何とか目的地付近に着くが、店の場所がわからん!今回何度目かの「人に尋ねる」。私、これでも地元やったんです・・1年半前までは。1年ぶりに見る顔はいつもと変わらず、「今来たとこ?本当に本当?」お互い遅刻ってパターンも毎度。彼女が指定したのは昭和レトロ漂う店。古いドラマの世界観に傾倒してるうちらにふさわしい場所かもしれない。1万マイル越えてきたというのに、会うと他愛ない話に終始してしまう。コーヒーは、野蛮人には少しだけ苦かった。ラストは服地屋とらや。ここを外したら何のために日本に帰ってきたのかわからない。ジャマイカで恋焦がれていた唯一の場所。と言っても過言ではない。創造とインスピレーションの原点。自分やボン用。ベビーの布オムツを探す。さらしを手に「これってオムツ用ですか?」「オムツはうち置いてない・・昔は置いてたけど」男性店員に一笑に付される。昔って3年前のこと?これから怒涛のミシンWEEKがスタートする。アンパン作ってみました。(パン生地の色味が悪いのは抹茶のせい)よく考えたらジャマイカでも作れる(red peasで)。