「オトナ」の自由研究
お盆休み、虫なんか気持ち悪いから、ちょっといやだけど息子たちが喜ぶかと「カブトムシ取りをしよう!!」と計画した。ところが、私自身、虫なんかにまったく興味がないから、いつどこにいけばよいかまったくわからない。見つかっても気持ち悪いだけだから、見つかって欲しくないくらいだ。それでも「格好だけ」とおもい、カブトムシは腐った果物の匂いが好きらしいと聞き、「トラップをしかけよう。」と子供たちを連れ出した。「ところでカブトムシは何の木にいるの?」「クヌギ」と次男即答。「ふーん」とクヌギの木を探すが、実はよくわからない。「これちゃうか」とあたりをつけ、果物の腐りかけたのを仕掛ける。しかし不思議なものである。カブトムシを見つけたい息子と一緒にクヌギをさがしていると、木の肌を見ているだけで、だんだん識別がついてくる。同じクヌギでも虫がよってくるのとそうでないのがあるのがわかる。今日にはなんと、息子と一緒に、「あ、絶対いる。カブトムシくさい!!」と匂いまで嗅ぎ分けている自分がいる。そして!!トラップが効いたのか効かないのかメスのカブトムシ発見!!狂喜乱舞する息子たちが、手が届かないので母ははじめてのかぶと虫取りをやった。コクワガタもいたが、木の皮のしたに逃げ込んでなかなか取れない。ふと見ると、くもの巣にひっかかっているコクワガタ発見。息子たちのために申し訳ないが横取りさせていただいた。このお盆休みの間、母である私はクヌギの木がわかるようになった。カブトムシの匂いがわかるようになった。クマゼミとアブラゼミの違いがわかるようになった。セミのオスとメスの違いがわかるようになった。夏休みの自由研究の宿題が「オトナ」に出ていないのがとても残念である。