秘密基地&鴨川探検
「おかあさん、秘密基地にお弁当持って行って、食べてもいい?」と小学6年の息子。「いいよ。」他のことで手が離せない私を待ちきれず、「じゃあ、卵焼きとか作る。」と小学4年の娘と小学6年の息子でお弁当を作り始める。小学1年の息子は、昨日からちょっと熱がでていて調子が悪いはずなのに、「ピクニック行く~。」と張り切っている。「おかあさん、3個お弁当つくったら、洗い物が増えるし、チャーハン一個と卵焼きとウインナーの2個のタッパーでやるわ。」と所帯じみたことを言う。秘密基地とはどこにあるのかわからないので、この機会に見ておこうと、一緒に出かける。秘密基地は鴨川辺りの並木の木の上に鳥の巣の様にして作られている。鴨川も最近、結構整備されて来ているので、子ども達があまり自由にできるところは少なくなり、この秘密基地も、並木道から丸見えで、『オープン基地』である。それでも、どこから拾ってきたのか、木の股になっているところに、ベニヤ板や木材を渡しかけ、ロープで登って上に座れるようになっている。「おかあさんも登ってみ。このあいだ子ども3人登れたから大丈夫やて。」というので、登ってみる。「おかあさん、ここ寝れるで。寝てみ。気持ちいいで。」と秘密基地に大歓迎してくれる。「お母さん、2階もあるで。2階も登ってみ。あ、でも2階はちょっと座ったら壊れるかも。」2階に上ってみると、確かに、2階はちょっと乗るのは不安定かも。「3階登ってみ。って3階はなにもないけど。」というので、3階、というか、もう少し上の木の股まで登ってみる。結構木の股がうまくつながっていて登りやすい木だ。「おかあさん、身軽やなあ。そんなとこまであんまりいいひんで。」先日、秘密基地の登ろうとして降りるときに失敗して、指を怪我してから「こわ~い。登られへ~ん。」と言っている小学4年生が川でなにやらしているのに向かって、「お~い。」と木の上から手を振る。「あんまり、こんなとこ長いこと登っていて、『ええ歳して何やってるんですか。木に登ったらあかんでしょ。』って注意されるから降りるわ。」と木から下りる。その後、いろいろ見つけてくるのが得意な小学6年の息子が、さび付いた台車を見つけてきて、小学4年生の娘や、小学1年生の娘を乗せて、遊んでいる。「お母さんも乗り。」と言われ、乗せて貰う。いろいろと歩いている小学6年の息子は、抜け道も知っている。「お母さん、こっちに行くのにここ、通れるで。」と、川の橋の下を小さくかがみながら通っていく。油断したら頭をコンクリートでがーんとうつ。「ほら、そこ猫のあしあとあるやろ。」コンクリートがよく乾かない内に、猫が通ったあしあとが残っている。こんなの、子どもしか見れないんだろうな。金網の小さな隙間からするりと抜け出す。「ほらな、通れるやろ。」子どもの時しか許されない遊びは結構面白い。