LA・SF旅行記
本題に入る前に・・・旅行から帰って来て、早1週間が経った。帰国後は時差ぼけから始まった疲れと、翌日からびっしり埋まった子供(特に伊吹)の用事でペースを取り戻すのにやっとで、PCの電源さえ入れない日々が続いた。まず昨日になってやっとオンラインアルバムを整理し始め、今日写真のコメントを全部書き終えた。皆さんから行ってらっしゃいのお言葉や、掲示板に書き込みをいただいていたにも関わらず全く手付かずの状態になってしまった。少しずつ再開するので、どうぞもう暫くお待ち下さい。=======================生まれて初めての海外旅行である。今まで一番の遠方は、埼玉から北海道までの飛行機の旅、それも修学旅行。今回は約10時間ものフライトで、しかもエコノミークラス。行きの飛行機の中で、「エコノミークラス症候群」というのを身を持って体験することとなった。どう姿勢を変えても身体全体がだるく、軽い吐き気がずっと続く。座ったままでは冗談抜きで死にそうな気分だったのでトイレを理由に何度も席を立った。一番落ち着く姿勢は、枕を前の席の背もたれ部分に押し付けてそこにかかんで額を押し当てる格好だった。帰りの飛行機の中では慣れたのか、それとも話をすることが多かったからか不快感はほとんど感じないで過ごせたから不思議だ。ロサンゼルスの大地が見えて来た時の気分は何とも言えない。空港周辺ということもあるだろうけれど、地平線がどこまでも伸び、本当に広い国だと思った。黒人の係員が飛行機を誘導しているのを見たとき、ああ、アメリカに来たんだなと実感した。観光した場所は、順にマリナ・デル・レイ、ハリウッド&ハイランド、ユニバーサルスタジオ、フィッシャーマンズ・ワーフ、ゴールデンゲートブリッジ、ユニオンスクエア。他、悪天候で取りやめた場所もいくつかある。それぞれの景色を「アルバム」のページにまとめてみた。撮影者は主に夫。ここだけの話、写真撮影のセンスはない。私なら風景写真を中心に撮るところを、我々の姿をメインに撮らないと気が済まないらしくオンラインでお見せするには何だかなぁ・・・という写真ばかりになってしまった。誰が中年&中年予備軍の不細工顔を拝みたいかっての。私だって何枚も何枚も顔を写されたくないっての。そんなわけで、せっかくの風景をきちんとお伝えできる自信はないがお暇な時に見ていただきたいと思う。ここで、旅行の感想を箇条書きにしてまとめる。◎風土秋ごろから半年ぐらいの間は梅雨に入る。「太陽の光が降り注ぎ、行きかう人々はいつでも夏らしい爽やかな格好」というイメージとはかけ離れていた。朝晩は結構冷えこみ、日中はコートは不要になることが多い。アルカトラス島へ行った日は冷たい雨と風で、正直辛かった。しかし2日間ばかり晴天の日があり、この時はタンクトップにサングラスの人々が闊歩し、“らしく”なった。まあ、寒い雨の日もタンクトップの人はちらほら見かけたが・・・季節感があるのかないのか、よく分からない。◎料理一言で表現すると、「しょっぱい」「甘い」反対にホテル内にあったタイ料理の店で出されたヌードルはほとんど味がせず、テーブルにあった醤油を多く入れるはめに。食べ方で面白かったのは、カフェで出されたパンと、フィッシャーマンズ・ワーフで出された蟹の剥き身。パンはビネガー酢と、醤油みたいな色の何かに浸して食す。ウェイトレスに「美味しいですよ♪」と言われて試したものの・・・(以下自粛)でもせっかくのお勧めなので頑張って半分以上いただいた。蟹は、アメリカ人は主にケチャップを付けて食べるらしい。ケチャップはまあ、理解できるのだが、そこのレストランではオリーブ油らしきものも出てきた。蟹の剥き身にオリーブ油・・・想像していただきたい。日本のレッドロブスターに、無性に行きたい気分になる。スターバックスコーヒーで始めの3日間の朝食を買った。私は日本のスタバには一度しか行ったことがないのでよく分からないが、売られているのがサンドイッチとマフィン、2,3種類のパン、それにサラダ、フルーツカクテルぐらいしかない。夫は最も無難なクロワッサンとコーヒー×3日間。私はサンドイッチやフルーツを試した。以外に美味。ただ、マフィンはどうしても買う気にはなれなかった。見るからに虫歯になりそうだから。そして、飲み物はスタバだけではないが、スモールサイズでも十分大きい。(もちろん大きいのは飲み物だけではない)コーヒーの味は・・・スタバに限らず、私の口には合わないようだ。ある所でチーズケーキを食べた。見た目はとても美味しそうだったが、ひどく甘かった。アメリカ人が一度太り始めたら極端に太るのが、よく分かる気がする。帰国直後は、何となく味覚障害になった気がした。◎女性のファッション私は男性のファッションについてはよく分からないが女性のファッションは日本のそれとはだいぶ異なると思った。一番の違いは、体型を隠すスタイルが流行っていないということ。それと、ボトムと言えば(改まった服装以外は)ジーンズばかりということ。Macy'sなどのデパートや、もっと安い服飾店、ブランド店、あちこち見たがどこを見渡してもジーンズ、ジーンズ、ジーンズ。他の素材のボトムやスカートもあるがごく僅か。そのスカートも、長くて膝丈、短くてお尻丸見えなんちゃうか、ぐらいに大胆な丈。日本で流行のスカート&バンツスタイル?下半身カバーのレイヤードスタイル?そんなコーディネイトのマネキン人形も人間も皆無だった。重ね着というのはこちらでも流行っているらしいが短い丈のキャミソール+短い丈のシャツといった感じだ。それと、気候柄か売られているものは薄手のもの中心。長袖よりも半袖の方が充実しているようだ。リーバイスの店でバーゲン品のジーンズを買った。29.99ドル。裁縫室のような所はあるのだが、聞くとバーゲンセール品は裾を直したりしてくれないそうだ。股下のサイズは色々あるので、それで合わせてくれと言う。ちなみに私の股下サイズは68~69cm。やっと丁度いいのが見つかったと思ったら、ジュニア用だった。まぁいいかと思い、買ったのだった。あの店にあった16ドルのコーデュロイのハンチング、やっぱり買っておけばよかったなぁ。私はいわゆる高級ブランド品にはあまり興味がない。いや、正直なところそんな余裕などないし、あったとしても他のことに費やしたい方だ。そんな私が好きな数少ないブランド品、と言うより「メーカー」品か?レスポートサックというバッグ。日本での販売価格に比べ、アメリカではその6割程度の値段で販売している。免税店ならもう少し安いだろうが、私は今回ユニオン・スクエアのMacy'sで購入した。写真のとは柄は異なるが、型番は同じ7507「デラックスエブリデー」。一回分ぐらいの調乳セットやオムツ、子供の着替え、貴重品などが十分に入るバッグとして、一部ではマザーズバッグとして人気があるようだ。数々の安い買い物をしたが、一番のヒットだったと思う。◎慣習慣習、と言うほど大したことではないだろうが、印象的だったのが「挨拶」。アメリカ人は、挨拶でもってさりげなく親しみを込めるのが上手いと思う。ランクを問わず色々な店の店員、ホテルのスタッフ。"Hi,how are you?("Fine,thanks"と答えると)"Good!"レストランでは食後に"Do you like it?"会計を済ませると"Thank you.Have a nice day,madam."人との関わりの基本である挨拶の大切さを学んだ、と言ったら大げさだろうか。始めはむっつり押し黙って店に出入りしていたのだがそれでは向こうは怪訝に思うらしい。笑顔で(引きつっていたかも知れないけど)"Hi!"と入って行けばお互いに気持ちがいいのだと分かってからは、彼らとの挨拶を心がけた。日本が他人との関わりで冷たすぎるのではなかろうか?と思いながら、帰国した途端、たちまち「むっつり日本人」に戻ってしまったが・・・◎言葉まず教訓。「英会話をしようと思ってはいけない」もちろん海外生活が長かったりして、ネイティブ並に話せる人は別である。問題なのは、自分は片言なら英会話が出来る、と鼻をくくっていざ海外に行く人。確かに、こちらから何か話しかけることは可能。ところがどっこい、向こうの返事が少しでも長かったり意外なことを言われたりすると聞き取れない。だから言い返せない。会話のキャッチボールが出来ない。そう、それは正にわ・た・し。始めに凹んだのは、ロサンゼルス空港のファーストフード店で"One cup of coffee,please."と言おうとして思いっきりドモッた時だった。「かっぷおぶかふぃー」・・・私的にはとても発音しにくい。トラベル英会話ブックや教科書通りに話そうとすると、人によっては大失敗する。これ以降は、コーヒーを一杯頼む時は指を出して「わんかふぃーぷりーず」と言うことにした。それで通じる。また、ホテルの貴重品預かりを頼もうかとトラベル英会話ブックにあった"A safe,please."と何度言っても通じなかった。たまたまガイドが見ていたので助け船を出してくれたが、何せ初日のこと、あれで最後まで通じなかったら立ち直れなかったかも知れない。夫の英語力は私より劣るが、これでも彼にとっては4度目のアメリカである。英語が分からない同士で旅行し、生きて帰ってこれているのだ。次回の海外旅行までに頑張って英会話を勉強しようかと思っていたが今はだいぶ考えが変わっている。勉強なんてや~めた、というわけではないが、もっと身体で、心で、旅行を楽しむのが先なんじゃないかと思うのだ。最後に。今回はツアーで行ったものの、オプショナルツアーがほとんどで目的もなく街を歩き回ったり、地下鉄やケーブルカーに乗ってみたりと細かい冒険もしたのだがそうしたことが出来たのも行動力だけは人一倍の、夫のお陰である。時には大胆過ぎて誤解を生む性格であり、今回もネイティブから明らかに顰蹙を買った場面もあったが方向音痴で石頭な女房を連れて行ってくれたことを、心から感謝したい。さて、また1週間の日常が始まる。