波と風と砂鉄と人と
梅雨前線が近づいてきたようですがまだ青空が展望される日本海、丘の上には、ゆっくりと風力発電の風車が回っていました。 昨日磁石をもって砂丘の砂鉄調べにいきました。 もうすぐ賑わうであろう海水浴場も人影無く打ち寄せる波の音も静かでした。 風紋に黒く色付いた砂鉄の線があり、誰かが歩いた足跡のくぼみにも黒い砂鉄の線がみえます。 磁石を入れたビニール袋を砂に近づけると真っ黒になって砂鉄がくっついてきます。これをもう一つの袋にいれて磁石だけをぬくと砂鉄が袋の中にはいります。 海にそそいでる河口にいってみると波が引いた波打ち際に幾層にも黒い砂鉄の線がみえます。 乾いた砂上には大波によって打ち寄せた痕跡が自然のオブジェのように砂鉄が墨痕のようにのこっています。 磁石で嬉々として砂鉄を採取する自分を面白がる自分がありました。 川に沿った道を源流へ砂鉄供給地に向けて車を走らせましたが、いつか道は山に上がり、あたりには第4期層ばかりで花崗岩の姿はみあたりません。 小さい川ですが中国山地から山を削り大水でながしてくるのでしょう。 それにしても大昔の祖先がこの白い砂地に黒く大量に残った砂鉄に興味を覚えないわけがありません。 独自の製鐵の製法が早くから確立していたでしょう。