甲イカを貰った
海釣りが趣味。というお客様が自分の釣った「甲イカ」を2杯届けてくれた。甲イカは墨イカとも言って墨袋が他のイカより大きいのでさばく時に気を付けないと台所が大変になるらしい。事務所から帰られてすぐくらいにわざわざケータイで「念のため新聞ひいてやってください」と電話してきた。失敗して台所がえらいことにならないように、よっぽど心配だったんだろう。夕飯はせっかくだからイカスミスパゲティーにしてみることにした。けれど、いままで作ったこともなければ食べて事すらないのでさばき方も合わせて、ネットで調べてみた。さばき方はだいたいわかった。とにかく慎重にやってみるしかない。スパゲティはレシピがいろいろあり過ぎて、どれを参考にしたらいいもんか…とりあえず家にある材料を代用しながら作ることにした。ワイン→調理酒。ホールトマト→ケチャップ。セリやニンニク、たかのつめ、などは無し。これで大丈夫なんだろか?ってぐらい残念な品ぞろえwwさばくのは案外簡単だった。墨袋を破かないように、包丁より小型の果物ナイフで慎重に。ちょっと時間かかったけどまな板もきれいなまま、無事に終了。イカスミと肝をボールに絞り出して、スパゲティ用のペーストにかき混ぜたら銀粉でも混ざっているかのようにキラキラ光っていてちょっと不気味な黒い汁が完成。みじん切りの玉ねぎを炒めて、日本酒に漬けておいたイカの身を投入してうま味調味料と塩コショウとケチャップで味付けしてから墨であえたらなんともいえない真っ黒なソースが完成。相変わらずキラキラ光ってるwwゆであがったスパゲティにあえて、イカスミスパゲティは完成したのだけど腹ペコでも食欲がなくなるような出来栄えに、母も「大丈夫なのコレ?」と不安な様子(苦笑)恐る恐る食べてみたら、案外おいしい!でも本物食べたこと無いから、コレが正解なのかは分からない。おいしいのに箸(フォーク?)が進まない。なんとか麺を食べきったものの、皿にみじん切りした玉ねぎが残ってしまった。黒い液体の中に黒く染まった玉ねぎがたっぷり…なんか砂利に見える…残すのはもったいないから食べたけど見た目が”砂利”なので口に運ぶのにちょっとした気合が必要。で、味は甘い玉ねぎなので、見た目とのギャップに脳が軽く混乱ww食後の感想は「おいしかったけど二度と作らない。」食後、母が「お歯黒になってる?」と歯をニッと見せた。お歯黒は歯の表面を黒くするけど、イカスミは歯の隙間を黒くしていた。「お歯黒というより、歯垢チェックのピンクのヤツみたいになってる」というと急いで歯を磨きに行った。外食でイカスミスパゲティを食べる人ってどうしてるんだろ?歯ブラシ持参で、食後に店のトイレで歯磨きするのかしら?