休耕地の復元 その4
結局雨は降り止まず、サトウキビの植え付けもできなかったので雨恒例の休耕地の復元作業の続き。休耕地の復元 その4以前の記事 その1 その2 その3畑のデザインこんな見出しをつけてはいるけど、基本的には思いつきの代物という前提で読んでください。さて、どうせ農作業するなら仕事場は楽しいほうが良いし、面白いほうが良い。そのほうがより工夫して良いものを作ろうと思える。というわけで普通の畑にはしたくなかった。以前書いた畦のクローバーなどもそのひとつ。もともと休耕地で数年は思い通りに野菜は出来ないだろうし、地主の親戚も何を植えてどういう使い方をしてくれても構わないというおおらかな人でもあったので目立つ畑にしようと思った。ただ流石に果樹は植えられない(植えても良いと言ってくれているが)。 畑の立地条件具体的な話に入る前にこの畑の立地条件を大まかに説明しておかなければならないだろう。東は用水路と道路を挟んで住宅街、西は野菜と花を栽培されている別の畑、南は農道をはさんで公園、北は用水路をはさんで水田。南側の東西方向が少し広い台形をしている。北と西はさえぎるものがほとんどないので風は強い。 ドリフトガードプランツという大げさなものではないけれど四方のあぜ道の内側に風除けの植物を植えたいと、一昨年から去年の冬に石を拾いながら考えていた。特に西と北からの風を何とかしたい。日本全体が偏西風の地域なので特にこの地方に限ったことでもない。けれど、寒いのは嫌いだ。やせているので骨身にしみる。もちろん野菜も心配。そこでまず畑を背の高い作物で囲むことにした。もう一つ大きな理由に無農薬で野菜を作りたいと思っていたので周囲の慣行農法の圃場からの農薬の飛散を防ぐ必要があった(実際問題立地条件を見てもわかるとおりそこまで必要ではない)。農薬のことについては又別の機会に書こうと思っている。また僕の畑の前は道路と公園に面しているので人通りが多い。まず子供が入ってくる。入ってくるのはかまわないしいつも歓迎しているのだけど、畑は必ずしも安全な場所じゃない。特に農機を使っているときや、農薬を使うときなどは危ない。僕は化学農薬は使っていないけれどトウガラシエキスや木酢や石灰などはつかう。これとて目に入れば涙が止まらないし安全とは決していえない。僕が畑にいるときなら安全だと思えば遊ばせてといわれればOKだし、一緒に虫取りなんかをしている。ただ僕の畑が比較的安全だといっても他の畑も同じと考えるようになると困る。中にはボールや何かが入ると取りに来たときに平気で作物を踏み荒らす悪がきもいる。あと小さなことだが犬の糞の問題がある。困ったことにわざわざ畑の中に犬を入れて糞をさせてそのままにしていく人がいる。ごみも投げ込まれることもしばしばある。これらの問題も背の高い植物があればある程度は失くすこともできるのではないかと考えた。 サトウキビとヒマワリでは実際どんなものを植えるかということになるんだけど、お金もないので安く済ませたい。そこでかなり以前から別の畑に植えていたサトウキビを使うことにした。サトウキビについてはこの日記にいろいろ書いてあるのでもう詳しくは書かないけれど、一度植えたら最小限の世話で毎年生えてくれるし、最初の数年はスカスカで風もあまり防いでくれないけれど数年経つと密生してきてくれる。さらに商品としても利用でき、売れなくてもよい堆肥の原料にもなる。ただ去年は取れる苗の量の関係上、北側と西側の一部にしか植えることが出来なかった。そのほかの苗の足りない部分にはヒマワリを植えた。確か2デシリットルで600円ぐらいか…。これは単純に背の高いサトウキビが一部分だけあるのも変なのでバランスを考えた遊びだったが、意外に近所の人に好評でわざわざ写真を撮りに来た人までいた。採れた大量の種は販売することも出来た。またヒマワリにはもうひとつ狙いがあって今年はこれを緑肥にしようという意図もあった。品種はロシアヒマワリといういたって普通の大輪系。種は食べることも出来るし、ミツバチがたくさん来てくれた。もうひとつおまけに実が熟してくると鳥がたくさん来て種を食べていったので他の作物に被害がなかった。とりあえずこれで畑の周囲のデザインは終わった。というか今もこれを実現しようとしているところ…。あと1,2回つづく