デュデクはふしぎなおどりをおどった
朝起きると四時半だった。しまった・・・・。急いでTVをつけるとちょうど後半キックオフ。しかし、画面隅のスコア表示を見て目を疑う。3-0である。前半のうちにミランが3点を入れていたようだ。バルサが負けてCLは結果だけを追うようになっていたけれど、決勝だけはやはり見たい。昨年までバルサで活躍していたルイス・ガルシアも奮闘しているようだし、シャビ・アロンソ好きとしては、ここはやはり、リバポーの応援。なんだかんだでベニテスも結構好きだったり。しかし3点のビハインドである。相手はミラン。コレをひっくり返すとなると、厄介どころの騒ぎじゃない。バットも持たずにホームランを打つくらい大変だ。だが、彼らはやってのけた。ごく短い時間の間に。このめまぐるしい約6分間の動きをうまく表現する言葉が見つからない。兎に角、彼らはやってのけたのである。後半15分ごろにはスコアは3-3。誰もが自分の目を疑ったのではないだろうか?25分ごろ、イスタンブールの夜空にこだまするyou'll never walk aloneミラン、ミランのいつものコール。雰囲気は高まっていくが、どちらも失点を恐れているのか、思い切った動きが少なく、ジリジリした展開。遠目からのシュートが目立つ。思ってる間に前後半90分が終わり、延長戦へ。延長となると、決戦での長丁場に慣れているミランが若干ペースを握る。シェフチェンコがゴールを強襲するが、デュデクが神がかったセーブ。120分動き回るのは、どんな偉大な選手であろうとつらい。リバポーのキャラガーは走り回らされて左足はつり、右足付け根は傷めているようだ。それでも体を投げ出して、シュートをブロックし、ボールと相手の間に体をいれ、危険地帯からボールを弾き返す・・・。そこへ鼓舞するようなサポーターからのyou'll never walk aloneキャラガーは痛々しい足取りで、彼にしかできない仕事をこなす。でも、彼一人でやってるんじゃない。you'll never, ever walk aloneなのだ。見ていて思わず涙がにじむ。延長戦も時間を使いすくす。あとはPK戦だ。なるようになる。このPK戦。一言で言えば、「デュデクはふしぎなおどりをおどった!」に尽きるだろう。いや、笑わせてもらった。反則すれすれだし・・・。結果は3-2でリバポーの勝利ビッグイヤーはジェラードの手に渡った。朝から泣いたり笑ったり楽しいゲームだった。週末はリバポー100周年記念ユニフォームを着てお出かけしようと思う。もちろんカールスバーグを飲むのも忘れないように。