凍れる時
マクロ写真シリーズ。パキスタン産の骸晶、いわゆるエレスチャルの一部を根性マクロ。ここまで拡大すると、デジカメの手ぶれ補正の域を超えるようで、油断するとピンぼけます。骸晶は、珪酸の濃度が高くて、水晶がエネルギッシュに結晶しやすいところからどんどん結晶していったために、たくさんの結晶が五チャット一つになったような複雑な形になったり、層状になったりするのだと考えられているようです。その、層状になっているところを拡大していくと……まるで、水のしぶきがそのまま凍り付いたような。普通の水晶よりも結晶の速度が速い(かもしれない)といっても、まさか瞬間冷凍!のような速度ではないでしょうに、どうしてこんなふうになるのでしょう。水晶が育った熱くて濃い水の音を、そっと閉じこめているようです。