g/18円狂想曲・その2
グラム18円でホクホク手に入れた水晶第2弾。4センチくらいの透明DT(両錐)の水晶に、1センチほどのこれまたDTがぺたり。シンプルですが、なかなかユニークな水晶です。結晶の柱面に別の小さな結晶が寄り添うようにくっついているものをクリスタル用語では「ドルフィン」と言うそうです。二つの結晶がそれぞれDTである必要はないようですが、写真の水晶はその条件を満たしていますし、海の中を踊るように泳ぎ回るイルカには、母岩と接した跡のないDTがぴったり。ドルフィン・クリスタル(クォーツ)の別名をMother Crystal,やTeaching Crystal、 Crystal with Babyという場合もあるようで、大きさが違う、寄り添う結晶を母と子、教師と生徒に見立てているようです。ならば、写真の石は、イルカの親子と言うところでしょう。このように、水晶には全体の形や面の形、表面のようす、内包物によってさまざまな名前がつけられ、それぞれに意味が込められています。それらをどう捉えるかは、それぞれの好みですが、いろいろな名前、特に全体的な形や面の形による名前を持つ水晶探しはお勧めです。なぜならば、内包物に特徴がある水晶は、同じ産地であれば同じ内包物を持つ水晶がまとまって産出します。じっくり見ればそれぞれの内包物の入り具合に特徴がありますが、お店としては、たとえば「インディコライト入り」ということでまとめて入荷し、売ることが可能です。しかし、面の形や全体の形では、そうはいきません。たとえばイシス(先端に五角形の面を持つ水晶)ばかりを仕入れてくることはそう簡単ではありません。たくさん仕入れてきた水晶をひとつずつチェックしてイシスを見分けるか、ひとつひとつチェックしながら選ばせてくれる仕入れ先を持っているかです。たいていの石屋さんは、有名だったりわかりやすいもの以外はチェックせずに売っています。つまりは、名前とその条件さえ覚えていれば、見つけ放題!もちろん、買ってきたあとでチェックして、「お、こういう名前があったのか」とわかるのも楽しいです。意味まで覚えておいて、自分が興味を覚えた意味の形を見つけても良いし、形を見つけて、あとで意味を探ってもいいでしょう。お店がラベルを付けていない名前を見つけることは、とにかく石を見て、自分で見つけて、それがどういう名前であるか自分で判断することになります。「自分に合う石がわからない」「自分に合う石を選んで欲しい」……ではなくて、自分で見て、判断して、選ぶと言う行為は、アクティブに石に接する第一歩ではないでしょうか。名前探しは、石つきあいのひとつのきっかけ。石の表情を見る目ができてくると、どんどん面白いところが見えてきます。量り売りや、名前の付けられていない水晶ポイントがころころ並んでいたら、ぜひとも名前探しにチャレンジしてみてください。いろいろな水晶の名前は、別館サイトのGlossary(↑)にたくさん載せています。名前の意味は載せていないので、名前の付いた水晶を見つけたら、その名前を頼りに意味探しはいかがでしょう。バナークリックで、石の雑学辞典へGO!