自民党大敗の本当の理由~感情表現
自民党が選挙で大敗しました。選挙前から、安倍政権の支持率もかなり落ちていました。 大敗の理由はいろいろと語られています。年金問題とか、権力者の方を向いたいたとかそんな表面的な理由ではないと私は思います。そんなことは、みんな承知しています。 こんな話があります。ある会社で、二つの工場で蛍光灯の数を半分に減らす実験をしました。一方は、経費節減という理由でもう一方は、「明るさというのは明るすぎても目に悪いということなので、どのくらいの明るさがみなさんの目にやさしいのかを調べるために蛍光灯の数を変えて調査しています」と伝えました。 さて、結果はどうなったでしょう。 同じことをしているのに、前者(経費節減)の工場では、効率が落ち、ミスや不良品が増えました。ところが、後者のほうは、同じように暗くなっているのに、逆に効率が上がり、ミスや不良品が減ったのです。 このように、何をしているかより、自分のことを認めてくれているかどうかという気持ちの問題が人間には大切なのです。 つまり、本当の理由は、安倍首相の性格なのです。性格というのは、共依存のパターンをまとめて表現したものです。 選挙で大敗した後、安倍首相がうっすらと目に涙を浮かべ、握り締めた手は震えているのがテレビに映されていました。 ですから、安倍首相は普通の感情を持っているのです。 でも、話だすといつもの冷静な語り口です。無表情な話し方と言ってもいいかもしれません。 つまり、感情表現が上手にできないなのです。(もしかしたら、奥さんがこれを読んで、「そうなの、だからいつも損をするの」と言っているかも(^^;) 年金問題が大敗の大きな原因と見ている人が多いと思いますが、それよりも、年金問題に対する答弁のときに無表情に(見える)話し方をしていたのが、多くの国民の神経を逆撫でしたのだと私は思います。それに追い討ちをかけるように次々に起こる政治家のお金の問題。 『生活のためにわずかなお金を工面しているのに、お前(首相)のその答弁はなんだ、お前らは、いろいろあくどいことをしてお金を手に入れて困らないからちっとも私の気持ちをわかってくれていないんじゃないか!』そんな感情を抱いた人が多かったのだと思います。 一方、国民に人気があった小泉前首相は、貴乃花が引退するときにも「痛みに耐えてよく頑張った。感動した」と気持ちを前面に押し出したコメントが有名になりましたが、このように、いつも気持ちを伝えていました。 「こころのチキンスープ」という本のシリーズの一巻目にこんな話が載っています。------- 引用開始「本当の意味でのタフな精神を身につけるには、いちばん親しい人に愛情をしたえられなくてはいけない」<中略>ワイフに「愛してる」って言うのにどうしてタフな精神が必要だって言うんだろう?そんなことは、誰にだってできることじゃないか。それにまた、君は「ベッドの中じゃなくて、昼間の明るい時にいわなくてはいけない」と言っていた。 よし、それがいかに簡単なことかを証明しよう、と思った。ところが、言おうとして咳払いがするんだが、そこから先が続かない。言葉が出そうになっては、引っ込んでしまうんだ。ついに、ワイフが新聞から顔を上げ、「何か言った?」と聞いてきたが、「いや、何にも」と答えてしまった。 つぎの瞬間、私はいきなり立ち上がって彼女のほうに歩きだしていた。どぎまぎしながらワイフの読んでいた新聞を脇にどけ、「アリス、愛しているよ」って言ったんだ。 一瞬、彼女は面食らったようだった。そのうちに涙でうるみ、やさしい声でこう言った。「エド、私もあなたを愛しているわ。でも、あなたがこんなふうに言ってくれたのは25年ぶりよ」とね。P28P29------- 引用終了 ほとんどの人は、広い意味での共依存です。それは、誰かに認められたがっている、ということであり、そのことに関して、理屈ではなく感情的に対応してしまう、ということなのです。 夫が奥さんに素直に愛していると言えないというのは、よく言われることです。 それは弱みを見せてはいけないというコントロールドラマが関係しています。 小泉さんと安倍さんの人気の差となった大きな違いは、そこ(感情表現)にあると私は思います。 自分の弱さを素直にこちらにさらけ出してくれた人をあなたは嫌悪するでしょうか?それとも好感を持つでしょうか? こちらが苦しんだり、怒ったり、悲しんだり、しているときに無感情に事務的に対応されたら、あなたはどう感じるでしょうか? どんなに正しい対応をされてもどこか気分がすっきりしないでしょう? こちらが苦しんだり、怒ったり、悲しんだり、しているときに共感してくれたら好感を持ちますよね。 相手が(恋人であれ、子供であれ、誰であれ)が何かを主張したら、自分の意見はちょっと横において、そのまんま受け入れてあげること。 それが愛されるコツ。 もし、あなたの意見がどんなに正論であっても、相手を否定することを言ったり、そもそもあいての主張を心を込めて聞いてあげなかったら、嫌われてしまいます。(それでフラれた人もいます、・・・ほら、そこのあなたのことですよ) 「(存在価値不安症だから)すべての人は認められたがっている」それが人間関係の秘密なのです。 ■今回のブログはいかがでした?(^-^) 『まあ、いいんじゃない(^^)』と思われたら、 ランキングボタン↓を押してね(^^)♪