津軽海峡を眺めながらランチ
繁華街を歩くと、リュックを背負った子どもと、普段着慣れないTシャツと短パンとスニーカーに身を包み所在無げな父親と母親のグループを見かける。夏休みなんだと思い出す。 たまには別なところで昼飯をと思い、三角形のアスパム(青森観光物産館)の最上階にあるレストランでランチを食べた。アスパムの脇では大相撲の青森巡業が来ていて、アスパム内をマワシだけのお相撲さんが闊歩している。 エレベータで14階まで上り、リザーブしておいた津軽海峡が見えるオーシャンビューサイドのカウンター席に座った。空は良く晴れていて、東方向の夏泊半島やその向こうに下北半島の島影が見える。北側は霞んでいて北海道は見えない。白いフェリー(正午に青森港を出たやつ)が、まるでミニチュアの玩具のように、おだやかそうに見える津軽海峡をゆっくりと滑っていく。 窓から下を覗き込むと、ちょうど土俵が見えた。関取が数人円陣を組んでいる。 デザートのブルーベリーソースのかかったバニラアイスとアップルパイはちゃんと食べた。アップルパイがこんなに美味しいとは年のせいなのか、疲れのせいなのか、青森のりんごのせいなのか。 時折風が吹いて、水面がきらめいて、その後静かになって、夏休みがやってきた。