こころに映るよしなしごと

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  カラオケでクラプトン

  仙台駅前のジョイサウンドのカラオケボックスに行く。受付前にギター🎸が置いてあり借りてみる。これがなかなか面白い。試しに斉藤和義のずっと好きだったをやってみる。カラオケと歪んだギターの音がいいマッチ。そこで、以前からやりたかったエリック クラプトンのwonderful tonightをやる。いやあいいね〜 クセになりそう。カラオケでRockしようぜ。

  2014.12.03

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  暑い夏、老健施設で懐かしの曲ライブ　ゲン直し

  暑い夏が続く。もう少しで９月だというのに、日差しの強さは益々盛んだ。そんなさなか。とある老健施設の納涼会に呼ばれ、トラックステージの上で、懐かしの歌（昭和40年代）を歌う。あまりの暑さ？に、珍しくギターの弦が切れる。何とか５弦でこらえていたら、４弦めに続いて３弦も切れる。先日、河童を探しに夕立の中、遠野郷に出かけた際、自損事故を真後ろで目撃して、何だかヤな感じだったが、弦が切れた途端、ヤな感じが消えていった。観客の皆さんには申し訳なかったが、呪術上、すっきりした。まだまだ、暑い夏は続きそうだ。夏バテとギターの弦の強度にはお気を付けください。

  2012.08.19

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• 今日はお祭り、夏の風が吹いた

  　秋田市では北東北三大夏祭り（青森ねぶた、盛岡さんさ踊り）の竿灯祭りが始まった。　少し前からギターで弾いていた「squall」を歌っていた、秋田市出身の歌手、松本英子が竿灯祭り会場の近くのステージでライブをするというので、仕事を放っぽって聞きに行く。　ミニバンド（ギター、ベース、キーボード）ではなくカラオケだったのが少し残念だったが、素敵な歌声を聴くことができた。恥ずかしげな秋田の聴衆のお陰で、最前列の中央の席が開いていたので、そこでずっと聞いていた。　夕方の屋外ライブはいいものだ。その後、ほろ苦く甘い秋田美人ビールを飲んで、街に繰り出した。　毎日一生懸命頑張っていると、いいことがあるようで、駅前の居酒屋で「プチいいこと」があった。　やはり、歌は歌ってみるもの、人生は生きてみるもの、風には吹かれてみるものである。

  2010.08.04

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• 雨上がりの青空に野外ライブ

  雨が降ったりやんだりの天気だったが、何とか雨があがって野外ライブ。「イベント関係者」の張り紙が張られた駐車場に車を停めて搬入をする。今回はＰＡがいるイベントだったので、各パートの楽器の音がきちんと出て聞きやすかったようだ。終わったのは午後の日の高い時間だったので、近くの喫茶店でノンアルコールの打ち上げをする。ボーカルは飯が食えないので、昼のイベントの場合は、昼飯抜きになるので、ぺこぺこ状態で、山盛りの芥子たっぷりのサンドイッチを平らげる。２時間ほど、音楽の話はほとんどなしで、可笑しい話を連発して涙を流しながら笑って、またサンドイッチを食らう。学生時代に比べると、喫茶店に行かなくなったが、久しぶりに飲んで食って馬鹿話をして、よい打ち上げとなった。

  2009.08.29

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• ストリートライブでシャウト

  週の真ん中の水曜日の昭和の日の休日。空は晴れていたが日蔭に入ると肌寒い。ストリートライブ出演者の一組として何曲か歌う。終わった後は、虚脱感と興奮の残り火で体がだるい。夜になっても気温が下がらない。冷えたビールがとても美味しい。

  2009.04.29

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• オールデイズの夜

  ４月になって飲み会がある。こじんまりと、かたどおり。久しぶりにビールを飲むのですぐに回ってしまう。久しぶりに「神の河（かんのこ）」（麦焼酎）をロックで飲む。美味いな。宴席の終焉に仕事が舞い込む。職場に戻って少し仕事をする。なんだか帰るのもカラオケに行くのも機を逸した感じ。その中間と言う訳ではないが、オールディズバーに行く。今時流行らないので、案の定、夜の10時なのに客は誰もいない。みんな、安いだけの養鶏場のような居酒屋か、誰も人の曲を聞いていないカラオケボックスか、自慢話だけの創作料理の店に行っているのだろう。少しさびしく、少しほっとして、トム・コリンズを注文して、マスターにエバリーブラザーズをかけてもらう。昔々、なかなかＣＤが無くて、六本木のWAVEでベスト版を見つけたことを思い出す。そんなわけで、小一時間、オールディズの余波で、ＢＣＬやらＣＢ（市民）無線やら、なぜ高校生のバンドは不良と呼ばれたのかなどについての考察を深め、そんなターコイズブルーの夜は散会したのである。

  2009.04.16

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• やらないで後悔するよりやって後悔したほうがいいとは言うけれど

  　昨日までの春のような日々が一転して真冬となった。こんな寒い日は部屋の中で閉じこもる。取り溜めしたドラマやら「サラ・コナー　クロニクル」やらを見て、うとうとしたり。　図書館に行って、気になっていた本を検索システムで探して見つけたり見つけられなかったり。　ふと、楽しい気分になったり、急に落ち込んで、雪の舞う鈍色の空を見上げたり。　昨日までの慌しさが無くなった虚脱感か、それとも心のうちを切り取ってしまったことの欠落感か、感情が平坦だった日々が懐かしい。　やはり、一番の楽しみは、まだそんなに眠くない時にベッドの中でわくわくしながら読む本の世界に入り込んでいくことだ。　しばらく、MTRはいじらないことだろう。　Ｆのコードも。

  2009.01.24

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• ＭＴＲとオーバーダビングとトラックダウンのたたかい

  　ＭＴＲ（マルチトラックレコーダー）は、中学の時からの憧れで、井上陽水「招待状の無いショー」や財津和夫（ソロ）「宇宙塵」のアルバム内にあったスタジオ写真のミキサーの何十というトラックのコントロールパネルは垂涎ものだった。　渋谷の楽器屋でカセットテープの４CHを買うまでは、カセットデッキ２台を駆使して重ね録りをしていたが、ノイズとのたたかいだった。　それから大分経って、ZIPカードの４CHを買ったが、気が付くとメディア自体が無くなっていた。　どうしもオリジナルをCD化したい（中学時代はレコードにしたかった）という願望が捨てきれず、とうとうCDR－CDRWドライブ付きの８CHを買ってしまった。　休みのたびに本体に触る前に何度となく説明書を読んで、トライした。　昔に比べてわかりやすく操作しやすくはなったが、なかなかこちらのイメージどおりの作りまではいかない。　しばらく、MTRとの悪戦苦闘が続くのか。

  2009.01.17

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• 吉田拓郎「蒼い夏」と蒼井優とホームラン軒の「帰ってください帰ってください」お姉さん

  　吉田拓郎の、多分「伽草子」というアルバムの中に「蒼い夏」という名曲がある。　ギターの弾き方には大きく分けて６弦を一緒に鳴らしてリズムを刻む「ストローク」と、一弦一弦下から上に、上から下に弾いて行く「アルペジオ」と、親指中指人差し指の３本の指でリズミカルに弦を爪弾く「スリーフィンガー」がある。ギターを弾き始めの頃は、このスリーフィンガーが難しかった。最初にスリーフィンガーで弾くことができたのが、この「蒼い夏」だったと思う。　子供ながらに「蒼い」と「青い」は何が違うの？と思っていた。「蒼」からは「蒼井優」を連想する。蒼井優からは、むかし、ホームラン軒のカップのテレビＣＭで雨の降る夜にアパートに訪ねてきた男をドア先で帰す女の人を思い出す。最初に「ドクターコトー」で蒼井優を見たときにその女の人かと思ったが年が違いすぎることに思い当たった。　少し長く生きていると明らかに年が違う人を同一人物と勘違いすることがある。たとえば吉本タカミと「僕の生きる道」に出ていた獣医の女の人とか。　

  2007.09.17

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• 夏の野外ライブ　今年は野外　甲斐バンドのヒーローが響く

  　ちょっとだけ練習したらもう本番という、毎年恒例の夏の野外ライブが終わった。台風などなどの影響による雨が心配されたが、何とか野外で実施。ZARDの曲もやった。　古くて（計算してみると何と２９年前）心配だった甲斐バンドの「ヒーロー～ヒーローになる時、それは今～」が結構受けた。イントロを、吉田拓郎が昨年のつま恋ライブの際、中島みゆきの「永遠の嘘をついてくれ」でサビをさきにギター１本で唄うという手法を使ってサビ前にギター１本でサビ後の４小節を唄ってみた。　すべて終わって、機材を片付けて、ほっとして、芝生に座り込んだら、イベント終焉の花火が打ちあがった。こうして野外で、演奏し終えて、汗だくで見上げる花火の何と透明でいさぎよく美しいことか。　今日は今日で今日を感じて、明日は明日で明日を感じること、かな。

  2007.07.20

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• ギターなんて何でもいいと思っていたけれど。ギブソンJ-45との必然的な出会い

  　初めてギターを弾きたいと思ったのは、中村雅俊がテレビドラマの「我ら青春！」の中で島田陽子が演じる「丹頂鶴」に振られて、お寺の鐘突きに腰掛けてギターを抱えて歌った「ふれあい」を聞いた時だった。　その頃家にあったのは、おふくろがはまってすぐ飽きてほっぽっといたクラシックギターだけで、仕方なくナイロン絃をスチール絃に張替え、ピックガードを貼り付けて練習した。しかし哀しいかな、絃高が高く、フレット幅が広いため、コードがうまく押さえられなかった。　高校に入って金を貯め、モーリスのフォークギターを買った。かなり弾きこんだので、２絃１フレットと３絃と４絃の２フレット（ちょうどAｍのポジション）は深くえぐれている。　高校２年で黒のレスポールタイプのエレキギターを買った。ジェフベックのＬＰの内ジャケットの写真にあった。　大学生の時にオベーションギターを貰った。しばらくそれを持って祐天寺のスタジオに行ったり、就職後はもっぱら結婚式で弾いたりした。　色のきれいな、ライブ映えするアコギを買おうと楽器屋に行ったら、なぜかギブソンを買っていた。どこかで見たことがある、弾いてみると聞いたことがあるギターだなと思った。　はっとして、アマゾンで紙ジャケの吉田拓郎「明日に向かって走れ」を購入した。　確かにそこにギブソンがあった。こうして偶然のような必然として、J－４５がやってきた。

  2007.07.08

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• 中学生のように一日ギターを弾いていると指先が堅くなる

  　朝からギターを弾いている。音のクリア感が薄れたような気がして絃を張り替える。１０セットまとめて買ったので張り替えたい時に替える。　スムーサーを付けて滑りと持ちを良くする。ローコードからハイコードへのポジション移動がスムーズで気持ちいい。　気がつけば左手の人差指・中指・薬指の先がコチコチに堅くなっている。飯と風呂と寝る時間以外はギターを抱えていた中学生のころのようだ。　そんなわけでそのころ覚えた拓郎の「旅の宿」を弾いてみる。アルペジオでハンマリング音とプリングオンだらけのいかした曲だ。ことのほかうまくいってギブソンのせいか自分のせいか、すこしわからなくなる。

  2007.07.01

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• バンド初練習で「微熱少年」

  　夏のイベントに向けての初顔合わせを行った。場所は体育館。バスケットゴールの下にパイプ椅子を円形に並べて、アンプを置いて、マイクスタンドを立てて、自己紹介しながら音を出してみる。ドラムスにとりあえずスネアとハイハットだけ持ってきてもらったが、やはりアコースティックandキーボードだけの昨年より締まった感じがする。　時折吹き込む高原の風を感じながら、3時間ほど音出しをする。何だか妙に興奮してお腹が空く。夏野菜カレーを食べる。それでもまだまだ「微熱少年」は続く。

  2007.06.24

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• 今年もそろそろ夏の野外ライブの準備などを

  　暑い日が続く。そう思うとまた今年も一夜だけの野外ライブがやってくる。つまらないことはやりたくないので、昨年の曲も安全パイで準備しておいて、また違ったことをやりたい。　メンバーにパーカッションをやる人が入りそうだ。少ない編成で、濃淡を出せるようなアレンジをして、昔と違う昔の歌をやりたいものだ。　久々に2時間ほど立て続けにギターを弾いてみる。今週の疲れが溜まっているのかなかなか声がうまく出ない。まあ、ぼちぼちいこか。

  2007.06.16

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• そういえばちょっと前までカセットで聞いていたんだ

  　いろいろと疲れる一週間が終わり金曜日がやってきた。まだまだ人生は続くのだけれど、つかの間の終わりの開放感と脱力感が体にしみる週末の静かな夜。職場の人から借りたＤＶＤを観ながら、曲目ごとに当時を思い出す。　あのころは借りてきたＣＤシングルを（ものによってはシングルアダプターを付けて）カセットテープにダビングして聞いていた。車のカーステレオは「頭出し」機能があって、それを使って何度も聞き返した。頭に戻るまで物理的な時間がかかる。その間、曲に対する感想なんかが頭をよぎる。今はそんな時間はない。ライブの演目でもなければ聞き込まない。　そう思えば、あのころの歌と歌手は、割と幸せだったのではなかろうかと思う。　しかし、このＤＶＤの歌詞忘れはすごいね。まあ譜面台なしでは自分の歌も唄えないものが言える立場ではないけれど。

  2007.06.01

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• 深夜のレコードプレーヤーの静かなる復活と渡良瀬逍遥

  　30年ぐらい前にステレオ再生コンポを買った。当時は、レコードプレーヤー、プリアンプ、チューナー、カセットデッキ、スピーカーを別々のメーカーのもので組み合わせるのが流行っていた。レコードもカセットも聞かなくなって久しい。人口に膾炙（人耳）したものは大概ＣＤ化されつつあるが、未ＣＤまたはＣＤ化されていても数量が少なくて入手困難なものもある。　どうしても小椋佳の「渡良瀬逍遥」が聞きたくなってレコードプレーヤーとレコードを青森まで持ってきた。針が磨耗してまったくトレースできなかったので、なんとか針を探して付けてみた。暗闇の中に、低い音で、25年以上前の音が蘇ってきた。思わずウイスキーが飲みたくなった。しかしＭＤＣＤコンポのＡＵＸで出力すると、どうして音量が低いのだろう。何とかしなくちゃ。　こうしてまた、マイクロのＤＤ－３５と、思いもかけない青森の地で、再会した。

  2007.05.11

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• インストルメンタルと渋谷東急デパートのエスカレーター

  　古いアメリカ映画の冒頭の音楽とか、歳末セールの商店街の外部スピーカーから流れる音楽とか、特に感動を与えないし個人的な感覚の琴線に触れることもないけれど、雰囲気として頭の上とか足元とか、腰の辺りとか、棚引く雲のように流れていた。　デパートのエスカレーターで見ていた母親のスカートの生地とか、エレベーターガールの変に鼻にかかった明らかに変なアクセントのしゃべりとか、展示場と異なって無骨なエレベーターの階層ボタンとか、そんな諸々がインストルメンタルの雲とともによみがえってくる。　バスプールの向かいの渋谷東急デパートのエスカレーターを降りてきた時、その懐かしい、古くて明るくてのんびりとして真新しいものが、スピーカーから流れ出し、まわりを満たした。　まだ、五島プラネタリウムが、恥ずかしげな恋人たちの静かなスポットとして健在だったころの、春の日の昼下がりのことだった。

  2007.03.09

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• 愛の世代の前に～ラストショーは小田原市民会館～

  　浜田省吾の「愛の世代の前に」は、出来上がる前から音楽雑誌「ガッツ」でレコーディング風景レポートなどで関心を持っていた。浜田省吾と言えば「ショーウインドウのギターを見たとき、稲妻が体を駆け抜け」の歌詞が衝撃的だった。　もともと「愛奴」というバンドでドラムを叩いていたというのを聞いていたので、１曲目の「愛の世代の前に」のドラムの「弾け感」に耳を打った。「ラストショー」で聞こえる、つるっとした聞きなれないギターの音は何なのか確かめたくなり、それがオベーションギターとの出会いだった。　そのアルバムを出したツアーに行った。都内ではなく小田原だった。新宿からロマンスカーで行った。会場は超満員ではなかった。だけど、しっかりミラーボールはステージの上から下りて来、会場に無数の光の矢が放たれた。　コンサートの日はいろいろあって、あまり楽しい思い出はない。覚えているのは早稲田通りを通り過ぎた風の冷たさぐらいだ。　だけど、タイトル「born in 1952」はカッコいいよな。

  2007.01.31

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• ビリージョエルと高円寺喫茶店のカレー、そして切ないドラマの大団円

    　昔聞いたレコードのＣＤを新ウオークマンに入れて聞く。ビリー・ジョエルは、かっこいいんだけど変わったお兄さんで、当時テレビで流れていたライブでのパフォーマンスが変わっていた。高円寺の喫茶店で、いつものようにカレーを食っていると、もたったドラムの音が聞こえてきた。それが、「屋根裏部屋の音楽（ソング・イン・ジ・アテイック）」の中の「さよならハリウッド（say goodbye hollywood)」だった。　　そんな切ないころの切ない音楽を聴いてから、「たったひとつの恋」最終回を見る。最後はみんなしあわせでした、マル、というドラマだったのか。これに費やした時間を返してくれ。というわけで、また切ない音楽で耳を塞ぐ。

  2006.12.17

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• しわすのうた

  　12月になった。雪が降っている。暦に合わせる律義者のように、青森は雪だ。12月は師走だ。字からして慌しい。クリスマスのジングルベルも慌しい。まるで汽船や列車の発車を告げるようで、トラック中距離や競輪の最終回を告げる鐘の音のようだ。　子どもの頃、賛美歌「諸人来たりて」の歌詞で、「主は来ませり、主は来ませり、主は主は来ませり」の部分を聞いてなんだかわからず、ウルトラマンの「シュワッ！キマセリ」を連想し、この歌を歌うたびに、ウルトラマンの無表情な顔が浮かんだ。　今年もあと１か月。いろいろあったけれど、あまり思い出せない。過ぎたことはまあいいや。

  2006.12.01

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• サザンとウオークマンのころ

  　ポータブル音楽プレイヤー（何と言うのが正式名称なんだろう）が壊れた。とっても小さくてガムぐらいの大きさで、フラッシュメモリタイプで５１２メガバイトしかないけれど、今聞きたい音楽の半径１０キロぐらいはカバーしてくれる。ほんとは昔懐かしのＬＰレコードからも取り込みたいのだけれど、やり方がわからない。仕方なく、CDで出ている曲から落としていた。　はじめてウオークマンなるものが発売されるという話を知って、ドキドキした。発売後、すごい人気で手に入らず（今のゲーム機みたいね）、噂では地下鉄でウオークマンをしている人がいたとか、それはメーカーのやらせでそんなことする人はいないとか、いろいろ言われた。実際地下鉄に乗ってみたが見かけなかった。暇だけで金も才覚も狡猾さも持ち合わせていなかった高校生だったので、ラジカセに単一乾電池を大量に入れて、大きなクローズ式のヘッドフォンをして、長野行きの電車の中で聞いたりはした。　昼行灯（ひるあんどん）というあだな（必殺仕事人好きの現国の教師がつけた）のバイト漬けの友人が、ある日ウオークマン（生産が間に合わずふたのwailmanの文字がシール）を学校に持ってきた。放課後の理科実験室で聞かせてもらった。小さくて軽いヘッドフォンから突然現れた音楽は、何もない実験室の空気から発生したようで、みんな、最初は慌ててヘッドフォンを外したのがおかしかった。　生まれてはじめてウオークマンで聞いた音楽は、サザンの「思い過ごしも恋のうち」だった、かな。さて、新しい音楽ハードはどうしよう？

  2006.11.27

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• 忘年会2次会は自分弾き語りの店？

  　先日、夕刻からバンドの忘年会。指定された店を探して行く。看板に灯がともっておらず迷う。中に入るとこぎれいで、なおかつ、秘境の写真（縄だけのつり橋を渡っているところとか）などが。冒険が趣味のマスターの店のようだ。仲間が揃って久々に生ビールを飲む。肴は特に変ったものが出てくるわけではない。話の中で、ベースが学生時代に良く行ったという、マスターがギターを弾いてそれで歌う店に興味を持ったので、そこに行く。　あまり流行っておらず、最初の客。ベースが話をしたらいきなりギターを持たされ、スポットの当たる前に座らせられる。仕方なく吉田拓郎の「リンゴ」とかを弾いて歌う。そのうち、流しのギター弾きのようにメンバーのリクエストにお答えしてギターを弾く。マスターが傍らに置いてくれたバーボンのロックを飲みながら弾く。　しばらくして別組の客が来る。ホッとしてギターを置く。ライブハウスのような雰囲気に別組の女性が声をかけてくるので一緒に歌う。楽器が弾けるともてるというのは本当だったのか、今更ながら感じ入る。のってしまって「宙船（これはカラオケ）」を歌う。なんだか飲みすぎたような悪い予感がする。タクシーで帰る。午前1時過ぎ。明日が怖い。

  2006.11.26

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• おやじふたりで仙台でカラオケ

  　仕事で仙台に行く。長々とした会議で疲れて、乾杯ビールなんかでは酔えずに、街を彷徨う。同世代のおやじとカラオケに行く。安心して古い歌を歌う。古い歌と意識する必要がなくなり歯止めが利かない。　フォークに流れれば、さだまさし、シグナル、ふきのとう、アリスなどなど、アニメに流れればマジンガーＺ、デビルマンなどの主題歌、ロックに流れればブルーススプリングスティーン、ストーンズ、ビートルズなどなど。　普段歌わないような歌（爆風スランプのランナー、吉田拓郎の舞姫、甲斐バンドの100万ドルナイト、井上陽水のあかずの踏切７６とかとか）を歌ってしまうのだ。　まあ、そんな夜もあっていいかと。

  2006.11.02

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• ストリートギターマンについて

  　渋谷の駅前にギターとベースと簡易ドラムで演奏していたのを初めて見たのはいつだったか。記憶では1987年ぐらいか。青森駅前にもコードのアルファベットが目に見えるようなギターを演奏している若者をみかける。明快なコード進行でずんずん突き進んでいくのはいいものだ。ストリートファイトのギターはそうでなくちゃ。　ところで、20歳代ではない、もっと上の年代のストリートミュージシャンはほとんどみかけないがどうしてだろう。確かに、寒くなってくる夜中に、立ちっぱなしで（あるいは座りっぱなしで）弾き歌い続けることは正直しんどいと思われる。　だったら、どこか時代遅れの居酒屋をにわかライブハウスにして、「80年～90年まで限定の和ロック」の曜日とか、「70年代限定の洋ロックただしバラードオンリー」の曜日とか、「ベルボトムで行こう！何でもフォークであれば良い」の曜日とかにして、ギター、バンジョー、マンドリン、リコーダー等持参で、カラオケパブのように、1曲100円で申し込んで、ステージで演奏できればいいな。どっかにあるかも知んないな。そんなのいいな。　だけど、夜風の吹きぬけるストリートで、聞く人もなく歌っている自分というのも、かっこいいような気もしてくるのだね。

  2006.10.15

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• 冷たい雨が降っている　この世界中びしょ濡れにして

  　今日は朝から雨になった。実に久しぶり。雨の日は部屋から出たくなくなる。昨夜は録画しておいた「拓郎とかぐや姫　つま恋２００６」をようやっと午前１時３０分ぐらいまでかかって観た。ＭＣではわけのわからない話をしていた拓郎だが、新旧合わせた曲の歌詞は、決して若くはない我々に対するメッセージがあったように感じた。中島みゆきが飛び入りゲストで、拓郎に提供した「永遠の嘘をついてくれ」を一緒に歌ったのはよかった。確か甲斐バンドのラストライブ（黒澤記念ホール）にもスケルトンボディのエレキギターを持ってゲスト参加し「港からやってきた女」を歌ったな。相変らず、「夜会」のようなアクトレス的出演だった。　かぐや姫のライブと比べていいと思ったのは、拓郎には照れがあるからだと気づいた。そんなこと気恥ずかしくて言えねえよ、というもんだと思っていたけど、今は、誰も彼も、聞くほうが恥ずかしくなるような自分の話をカミングアウトだか何だか知んないけど話すようになった。　いいじゃないか音楽があれば。余計な解釈とか売込みとか、メッセージとかイメージとか、そんなもんはくそ食らえだっ、好きな女の子を送った帰りに、無性にギターを弾きたくなって夢中になって一人の部屋でただただ歌った、それでいいじゃないか、と思った。少しすっきり。　夜は野菜を生協から既に切ってあるものを買って来て、それにツナとゆで卵をのせたものと、大好物の油揚げを網渡しで焼いて味の素と醤油をかけたもので食べた。また満腹になっちゃった。　今夜は何を食べよう。雨はまだ降っている。冷たい雨が降っている、９月の海に雨が降る。

  2006.09.27

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• ギターを持って草原にでかけよう

  　秋晴れの良い天気である。朝早く起きて人のほとんどいない巨大な草原にでかける。とんぼが三々五々飛んでいる。時折風が吹く。３１年前のイベントの時はまだ中学生だった。屋外で楽器を鳴らしたり聞いたりするなんて想像できなかった。陽が差さない倉庫やピンスポが当たる地下のライブハウスぐらいのイメージしかなかった。ウッドストックも知らないし、ジョーコッカーなんてわからなかった。だけど、後追いでＬＰレコードを買い集めた。大学生の時ベータのビデオを買った。静岡まで行こうとも思わないし行けない。そんなもんだと思っていた。　だけど気がついたら車にギターを積んで、自転車のりの練習をしている小学生に変な顔されつつ、草原に仁王立ちになって「拓郎」を唄っている。屋外で初めて「リンゴ」を唄った。　だからどうしたっていうの、という、３１年目の今日の過ごし方である。

  2006.09.23

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• september rain rain９月の雨はせつなくて

  　９月になった。雨が降り出した。「９月の雨」の歌が頭の中を流れる。電車のドアの前に立ち、ガラス越しに雨の街を眺める。白く煙っている。「夜明けの街はミルク色～」の歌が三半規管の中で幻聴のように響く。　電車が加速すると、窓のしずくが進行方向と反対に流れていく。小さい粒がまるで徒競走のように抜きつ抜かれつ過ぎていく。　ちょっと多めに活字を見ると頭痛がするようになった。いろいろ大変ね、寄る年波藤波辰巳。

  2006.09.01

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• 野外ライブは大空と大地のリアクション

  　あまり天気が良くなかった。忙しい中、恒例となったイベントの野外ライブに出かけた。　数曲しか歌わないが、屋外で周りに緑が広がり、夕日が沈んでいく情景の中、自分の歌声が大地に吸い込まれていく感じが好きで、今回もぼろぼろの状態で出た。　残念ながら、雨が降り、屋外は中止になった。　だけど、ちょっと格好をつけて、アコースティックギター用のアンプも新調して、２０年以上前のギターでステージに立った。　ライブを終えて、涼しい風に当たろうと外に出ると、雨は上がって、青い闇があたりをおおっていた。夏の始まりだった。

  2006.07.21

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• ライブが終わった

  　土曜日の夜、８時から１１時３０分までリハ。家に帰って飲んだビールが腫れた喉に滲みる。午前１時過ぎに床に入るも、５時に覚醒。しかし体はガタガタ、左手の人差指・中指・薬指の指先はジンジンしてるし、左腕とストラップをかける右肩が凝っている。　酒も飲まずに昼を終え、すぐさま機材を車に積んで赤坂某所の会場へ。セッティングを終え、着替えて、集会がスタート。もうどうでもいいやとピッチを上げてビールやら水割りやらを飲む。長州小力のまねをするグループの余興で会場がヒートアップしてきた。体中がアルコールで柔らかくなったところで、いよいよはじまり。　スポットライトで会場が見えない。白い光の中でバンドのドラムやらキーボードやらギブソンやらフェンダーやらベースやらの音を感じながら歌う。「stand by me」が終わった時点で、もう左腕がうまく動かない。アンコールやるよ、と言ったらアンコールがきて、「ようし、いくとこまで行っちゃえ」ともう一曲。不思議と緊張も痛みも不安も何も感じない。リードギターが後ろを振り返り目が合い、お互い通じる、大学時代のあの祐天寺でのバンドと同じだ。演奏が終わる。ＰＡの上に置いていた水割りと脱いだツイードのジャケットを持って席に戻る。バンドメンバーとハイタッチをする。　明日の午後には青森に帰らなくてはならない。束の間のライブハウス。

  2006.03.12

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• バンドは最終リハーサル

  　夜遅くまでリハーサル室でバンド練習をした。購入後20年を経過した可愛いオベーションのラインアウトジャックがだめになっていて、仕方なく１２弦ギターでリハを行った。夜にスタジオでバンド練習を長時間やるなんて、学生時代に東横線の祐天寺駅近くにあった「スタジオU.S.A」の深夜パック（当時は午前０時～６時までで8,500円ぐらい、帰りは必ず「ナイアガラ」のカレー）か、渋谷の「PENTA」以来だろうか。　来週いよいよ本番。小さな店で数曲やるだけだが、ひとり結婚式で弾いて歌うのに比べて、まったく心細さがない。バンドはいいものだ。　いままで週末家に帰ってもぼんやり仕事を考えるか買い物に付き合うかぐらいだったが、公・私・家の三つが忙しいと、忙しいなりに暇だったころと変わらないくらい気持ちがすっきりしている。ただし、ストラップの当たる右肩と立ちっぱなしの両足の脹脛はカチコチだけれど。　何とかこの三拍子のバランスを保ちながら、何かと忙しい年度末を乗り切りたいと願う、春の夜だった。　

  2006.03.04

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• 津軽三味線はブルース

  　お客さんが来て、どこにご案内するか迷った挙句、津軽三味線を聞かせるところに行った。夏に一度行ったことがあるが、その時、演奏を間近で見てギターの奏法に似ていると感じたことがあった。　青森の冬を越えつつある今、あらためて聞いてみると、際限なく続くトレモロは「のつのつ」と降る雪を思い出し、もたりぎみの間隔で引き落とし上げるフレーズの繰り返しは、その店の向こうにある津軽海峡の海鳴りを連想させた。　高橋竹山の一番弟子の女将さんの竹山話は、とても人間竹山を彷彿とさせるもので、時の過ぎるのも忘れて聞き入ってしまった。　ところで、なぜ津軽三味線の市民講座がないのかということに、女将さんの話を聞いていて、勝手に合点がいった。お気軽に趣味で遊ぶというものではないのかも知れない。でも、自分も鳴らしてみたい。自分のビートを表す手段を見つけたい。そう思いながら、海峡を渡る風に吹かれて、熱燗の酔いを醒ましつつ、岐路についた夜だった。

  2006.02.23

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• 喫茶店「漂泊人」（杉並区高円寺）

  　おそらく今まで、偏った音楽の聞き方をしてきたのだろう。しかし、バランスのよい食事のような聞き方を知らない。たまたま耳にしたもの、レンタルレコード屋（古いね）でＬＰレコード（これまた古いね）のジャケットをささっと手繰りながら、ピンとくる表紙のものを借りたもの、傾向が似ている友人が薦めてくれたものといった風に。　１９８１年は杉並区高円寺の喫茶店に足繁く通っていた。ＴＶもなく、これと言って親しい友人もいない私は、２４時の閉店までその店にいた。その時店内に流れていたのはマーティバリン（ハートかなしく）、スニーカー（ＣＤであるかな）、ビリージョエル（Song in the　屋根裏部屋）、サンタナ（ズイバップ）、エレクトリックライトオーケストラ（TIME）などなど。　このあいだ、ＤＶＤレコーダーに録るだけ録って見ていなかった夏のドラマを消す前にチラッと見たところ、「電車男」のオープニング曲が「TIME」２曲目の「TWILIGHT」だったので驚いた。幼稚園の時の同窓生がテレビに出たような感じだった。このアルバムは曲が粒ぞろいで、改めて聞き直すと、個人的には１３曲目の「HOLD ON TIGHT」が気に入っている。その後、そちら方面には行くことはほとんどないが、翌年の３月のある日、閉店になった店を出たとき、頭上にちりばめられた満天の星と、早稲田通りを吹き抜けていった一陣の風を思い出す。

  2005.12.16

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• ギターが弾ければそれでいい

  ３月のイベントにギターでも弾こうかという話になり、寒い風が吹く中メンバーとなる予定のものが集まり、クラシック、オベーションギターをそれぞれ抱きながら２時間半ほど話したりギター弾いたり歌ったりお茶飲んだりした。「アコースティックでいこうぜ」ということになり、だったらあれだな、と思っていたらやはり刻んでノッてシャウトして、なおかつ超簡単な循環コードの『Stand by me』がすんなり決まった。知ってる曲だとそれぞれがそれぞれの細工（ベースランだったりリードだったりシンコペの刻みだったり）が瞬時に出てくるあたりが、初めて合わせたにしては「年の功」かなと思ったりもして。ひとりで好き勝手に弾くのもいいけど、こうやってギター２、３本で合わせるのも楽しいことに気づいた（大学のバンドだとドラムだったし、別バンドはそうじゃないし）。いろいろ喋っていろいろ曲が出てきて、大学時代のバンドで祐天寺のスタジオで練習を終えて安い居酒屋で酒を飲みながら次の練習曲候補をあげていたあのころを少し思い出した。年だけとって、ほんと、相変わらずギターは下手で、必ず最後に「テクよりスピリットだぜい」とメンバーに言い訳がましく言っている。何時まで経ってもこうやってギター弾いて男が集まると小遣い貯めて初めてギター買った頃と何ら変わらない。ただ持っているのが「ギブソン」だったり「マーチン」だったりするだけ（私は違うけど）だ。

  2005.12.10

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