ゆうとののヴォーカル教室 4 [リズム感と表情]
(※この記事は2013年3月に「ニコニコ」の「ブロマガ」で連載したものです。「ブロマガ」が消滅してしまったので、こちらに残しておきます。) 6. リズム感 まあ、世に、ウォークマンとディスコというものが登場して以来、リズム感の悪い人間は、めっきり少なくなりました。 昔から、リズム感の良さは、若者の専売特許ですから、これについては、あまり心配していません。ですので、一応、念のため、ということで述べておきます。 まずは、何はともあれ、アフタービートを、覚えてください。 1小節には、ふつう、4分音符(♩タン)が、4つあります。 ♩ ♩ ♩ ♩ タン タン タン タン 1拍 2拍 3拍 4拍 1小節に、8分音符(♪タ)は、8つあります。 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ タ タ タ タ タ タ タ タ 1拍 2拍 3拍 4拍 これで、手拍子を打つとき、どこで打つか。手拍子は、2拍めと、4拍めで、打ちます。 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ タ タ タン タ タ タン 1拍 2拍 3拍 4拍 タ、タ、タン!、タ、タ、タン!、と、タンのところにアクセントをおいて、タンのところで手を打ってください。 身体全体を揺らしながら(シェイク)、リズムに乗って、手拍子します。この「乗り」が、8ビートの基本です。 今度から、カラオケでは、必ず、アフタービートで手拍子をするようにします。 これは、ドラムスのスネアを叩く位置と、一緒です。 歌を歌うからには、リズム楽器のドラムスの音も、よく知っておかなければいけません。 ドラムスは、基本、3種類の音を出しています。 1. バスドラ ~ 「ドゥン」、「ボォン」、といった低い、大太鼓の音です。 2. スネア ~ 「パァン」といった少し高い、小太鼓の音です。 3. ハイハット ~ 「チッ」という、クローズド・ハイハットと、 「チーッ」という、オープン・ハイハットがあります。 シンバルの音です。 バスドラは、1拍めと、3拍め(たまに3.5拍め)で、鳴ります。スネアは、2拍めと、4拍めで、鳴ります。ハイハットは、1~4全部で、鳴ります。 プロは、音楽を聴きながら、「手拍子で、バスドラの音を消す、あるいは、スネアの音を消す。」という遊びを、よくやります。ドラムを叩く人間は、ジャスト・ビートを打つ感覚が優れているので、本当に、ドラムの音が、消えます。みなさんも、挑戦してみてください。 一般に素人は、ジャスト・ビートより、わずかに遅れてしまいやすいのです。 あと、シャッフルやシンコペーションの話も、した方がいいのかも知れませんが、みなさんは、おそらく大丈夫だと思いますので、割愛します。 7. 表情 音程をしっかり取れて歌えるようになったら、歌に、表情をつけることを、考えます。表情ゆたかな歌声は、聴き手を魅了します。 笑顔で、歌えば、歌声も笑顔になります。哀しい顔をして歌うと、歌声も哀しく聴こえます。 ため息まじりの、歌声。フレーズの終わりで、わざと音程をなくす、歌声。昔のアイドルがやってた、フレーズの最後をキュッと上げる、歌声。これらは、いずれも、表情のひとつです。表情も、フレーズの終わりに、現われやすいです。 昨今では、ボーカロイドというのが、流行ってますが、あれは、無表情なのが、逆に、いいんですかねぇ。 以上で、今回のヴォーカル教室は終了です。最後まで読んでいただいた、あなたの歌は、もう、昨日までとは違います。自信を持ってください。 これからは、カラオケに行っても、音程を気にする、声量を気にする、そんな、あなたは、もう素人では、ありません。