Sky Island =Ramsey Lewis= ラムゼイ・ルイス
今日は、JAZZ/FUSIONのカテゴリーでございます。最近、何とか更新が出来ているんですが、カテゴリーだけ一生懸命増やしておいて、手付かずだったので、作ったカテゴリーを少しでも充実させたく、順繰りに頑張って行こうかと思っておりますので、お時間のある方は、お付き合いくださいませ。本日のご案内は、Ramsey Lewis(ラムゼイ・ルイス)です。来月8月の終わりに、来日公演をブルーノート東京で行うので、何とか行けないものかと、現在、思案中のにーさんです。実は13年ほど前に来日された際のライブには、運良く行けましたもので、たった一度ではありますが、そのお姿と、実際の演奏に触れる事が出来たアーティストです。その時の感動が忘れられないもんですから、出来るならもう一度ライブに足を運びたいと思っております。実際のご本人は、とても華奢でスマートな、正に"DANDY"を絵に描いた様な方でして、その静かな佇まいと相まって大変にジェントルマンな印象を受けましたね。さて、その主役のピアニストですが、ラムゼイ・ルイスと言えばSUN GODDES(サンガッデス)、SUN GODDESと言えばラムゼイ・ルイスと言える位(とおいらが勝手に言っているww)、スムースジャズ界における草分け的なサウンドを創出した方の一人ですが、かのEarthWind & Fireも録音している名曲です。このラムゼイ・ルイスは、非常にEarth Wind & Fireとの縁が深い方でして・・・、ラムゼイがデビューした初期はトリオで活動していたのですが、10年ほど活動した後に、メンバーチェンジがありまして、脱退したドラマーの代わりに抜擢されたのが、Earth Wind & Fireの名ヴォーカリストである、モーリス・ホワイトだったのですね。モーリス・ホワイトは元々はジャスドラマーだったんですわ。余談になりますが、モーリスが良くマラカスを持って歌っていたり、カリンバを演奏している映像をご覧になった事があると思いますが、元々がパーカッショニスト&ドラマーだったので、楽々こなせると言う訳ですね。そして、Earth Wind & Fireでの、あのファンキーな歌声と抜群のリズム感は、彼のジャズドラマーとしての経験が多いに生かされているんだなと改めて分かります。話がそれました。ラムゼイ・ルイスです。調べてみるとデビューしたのが1956年ということですから、今年で音楽活動54年目って事になるんですかね?気が遠くなりそうでんな・笑。御年75歳って事で、大・大ベテランでございます。出してるアルバムも70作近くあって、どんな順番だか、どれがホンマのオリジナルだか、正確には把握出来ましぇん(泣)。ですから、本日ご紹介するアルバム「Sky Island」も恐らく(笑) 63作目?位だと思います。すいません、正確な事がおわかりの方がいらっしゃいましたら、どうかご教授ください。1993年に制作された作品なので、彼の活動歴から考えるとかなり最近の作品ですが、それでも16年前のアルバムですww。このアルバムは、一言で言うと、「Urban Mellow Jazz」といった趣の作品でございます。シルキータッチと称される、その繊細で柔らかなピアノの音色は、本当に心地良いもので、初めて聴かれたとしても「こういう音楽、嫌い!」という方の割合が非常に少ないサウンドでは無いかと勝手に妄想しております。それでは、このSky Islandを聞いていきましょう。プロデュースは、ラムゼイ・ルイス本人とそのチーム、そして件のモーリス・ホワイトが参加しています。01. Julia 02. Apres Vous 03. Who Are You? 04. Suavecito 05. Tonight 06. Sky Islands 07. A song for Jan 08. Medley: Wade in the Water/Hang on Sloopy/The in Crowd 09. Love Will Find a Way 10. Come Back to Me 11. Tonight [Instrumental] -----------------------------------Pf,Ramsey LewisGt,Henry JohnsonKey,Michael LoganBs,Chuck WebbDs,Steve CobbPer,Tonny CarpenterSax,Art Porter-----------------------------------01. Julia あのビートルズの名盤、通称:ホワイトアルバムに収録されたジョン・レノン作の名曲のカヴァー版。原曲自体が、もともと優しい雰囲気の曲なのですが、ラムゼイはそれをさらに優しさ溢れるサウンドに仕立て上げていて、何とも心地良い曲です。あの曲がこうなりますかっ!って感じで楽しめますよ。02. Apres Vous前曲から一転して、タイトなリズムをもったファンクサウンドです。Steve Cobbのドラムが格好良すぎます。これ、ライブで非常に盛り上がった曲です。03. Who Are You? Art Porterの哀愁を帯びた甘いサックスの音色にメロメロになってしまうWho Are You? 04. Suavecito Michael Loganの軽快なキーボードリズムにラムゼイの軽やかな生ピアノが絶妙に絡む、とっても明るい曲です。晴れた日のドライブなんかに最高です。05. Tonight前フリに書かせてもらった、アーバンメロウという言葉がぴったりのTonight。本作の中でおいらが最も好きな曲です。一時期、大流行したJazzy B 率いるSoul II Soulを彷彿とさせる様なグラウンドビートに乗って、ラムゼイの落ち着いたピアノサウンドとEve Corneliasのソウルフルな歌声が何とも言えない洒落た雰囲気を醸し出す名曲です。06. Sky Islandsエレクトリックホーンをフューチャーした、ヘヴィなファンクサウンド。CobbのドラムとChuck Webbのベースが冴え渡ります。07. A song for Janちょっとマイナー気味のコードで進行するバラード。ボブ・ジェームスなんかもやりそうな綺麗なメロに哀愁感漂う曲です。夕暮れ時に合いそうな一曲です。08. Medley: Wade in the Water/Hang on Sloopy/The in Crowdここで、ちょっと趣向を変えて、過去1950年代~1960年代にラムゼイ・ルイスが発表したアルバムの中からチョイスした曲をメドレーにして演奏しております。って、エラそうに紹介しておりますが、おいら原曲のアレンジを聞いたことがありません・笑。いつか、元のアルバムも揃えたいのですが、何せ、アータ、70枚ですからそうそう集まるもんじゃあござんせん。B-BOPあり、ブギ・ウギ風のリズムありと楽しいサウンドが5分程の演奏時間に一杯詰まっております。09. Love Will Find a Way大ヒットしたライオネル・リッチーの80年代の名盤[Can't Slow Down]に収録された曲のカヴァー。05.TonightでVoを取ったEve Corneliasが再び登場。タイトなリズムに乗って、張りのあるヴォーカルを聞かせてくれます。オリジナルに比べてあっさりした味付けのアレンジですが、ライオネルの濃いィィィヴォーカルに慣れた方でも別物的に聴けるのではないでしょうか?10. Come Back to Me これまた80年代後半に出されたジャネット・ジャクソンのモンスターアルバム「RhythmNation」に収録されていたバラード。原曲は切なさ満載のメロディで、歌詞も泣き泣きですが、そこをラムゼイはやや軽めのサロンミュージック風に仕上げていて、「こういうのもアリだね」と思わせるアレンジです。後半はキッチリとドラマティックに締めてくれます。11. Tonight [Instrumental] 05のヴォーカル無しバージョン。良いメロディを持つ曲は、歌詞があっても無くても、耳に残ります。ヴォーカルバージョンとの違いを楽しむのもまた一興でして、ラムゼイ・ルイスが、見事にピアノで「唄って」います。全体を通して、ラムゼイ・ルイスというアーティストの作曲力、アレンジ力をまざまざと見せつけられるホンマに良い作品だと思います。ジャズ有り、ファンク有り、ソウル有り、そしてカヴァー曲たっぷりと様々なタイプの曲を上手い順番で配列していて、聴く者を飽きさせません。かと言って、難しい事は何もなく、ながらであっても十分に部屋の雰囲気を変えてくれますし、耳に優しいサウンドですよ。是非、みなさんに一度は、聞いて欲しいアルバムです。中古でも、結構、アチコチで見かけますんで、一度探してレスキュー、レスキューしてみてくらはい。ライブ行きてェ~~