イルミネーション禁止法
師走も間もなく半ばとなり、今年もノーラッド「サンタ追跡プログラム」 をigoogleに挿入しております。http://www.noradsanta.org/ 街ではチラシ配りに店頭販売、宅配のバイクに跨り、パチンコ屋で「おめでとうございます♪」とスタートコールにと、世界中を駆けめぐるサンタクロースでもとりわけ日本のサンタクロースは働き者ではないでしょうか。 格差社会とけたたましい現代日本でもっと働かされる季節労働者なのですから、政府の手厚い保護を求めたいモノです。 フィンランド人でも「労働者」は日本政府の責任でもあります。 ・・・このまま続けると同情の涙を誘いそうな精神状態かと疑われそうなのでやめておきますが、三丁目以外の昭和の時代にサンタのコスプレといえば「酔っぱらいのサラリーマン」 がするぐらいのものでした。 鼻眼鏡と手みやげの折り詰めとセットで。 酔った勢いの「はずみ」です。 もうすっかり忘れられてしまいましたが、学芸会や新年会以外で何者かに扮装するのは「恥ずかしい振る舞い」 だった時代が日本にはありました。 今ではミニスカサンタにコンビニの店員が時給800円で恥を換金しています。行為自体を非難するつもりはありませんが、サンタの特売に閉口する12月です。 そしてもう一つ閉口するのが「イルミネーション」。 これは我が町足立区も「光の祭典」なる経済効果の不明なイベントを毎年飽きもせずに行っております。 東武伊勢崎線竹の塚駅東口から、国道4号線を跨ぎ元淵江公園までをイルミネーションで飾り、公園には巨大なツリーや各種電飾で彩るイベントです。綾瀬の方でもやっております。 さて経済効果はというと竹の塚駅も反対の西口は寂しく、またイルミネーションに彩られたメインの通りは退潮著しく、シャッター通りへのカウントダウンが聞こえるかの如く、閉店が相次いでおります。 そしていよいよクライマックスへと向かうはずの国道4号線の手前は「団地」で、何の経済効果を期待するというのでしょうかという状態です。 到着した元淵江公園に屋台などの出店はなく、約1.5kmの距離、寒空を歩いた観光客の不満は募り、当然「1円も使うところがない」(※文学的表現で自動販売機は仮設されています) ことから経済効果などあるわけがありません。 それにそもそも、都心に電車一本でいける足立区民です。「イルミネーションは都会で」 非日常に浸るイルミネーションを見に区内の公園にわざわざ行くかということです。 ま、このトンチンカンさも足立区の魅力・・・というか田舎風テイストで苦笑いしてしまうのですが、私が閉口するのは「エコなご時世に無駄な電力」 ということです。 京都議定書が国会承認された2002年頃から、この季節になると「自宅イルミネーション」 を情報番組で取り上げるようになりました。 彼らを最近では「イルミネーター」と呼ぶようです。 またまた我が町足立区でもイルミネーターを区の広報誌でも取り上げて紹介し、それが拍車をかけたのか、今年は例年にない異常繁殖を見せています。 更におかしなことは加速していきます。 丸の内ではプリンが500円で売られ、そのうちの100円が太陽光や風力発電といった「グリーンエネルギー」の購入に使われそれで「イルミネーション」をするというイベントが行われています。■丸の内グリーンパワーキャンペーン2007ー2008http://www.ecozzeria.jp/greenpower/ プリン1つで22本のイルミネーションを1時間点灯させることができてとってもエコ。 ・・・まずは褒めておきましょう。 こうした啓発活動は大切です。 日頃、365日24時間エアコンの効いた快適な室内にいる丸の内のオフィス街の住民へ些少でもメッセージが届く効果は期待できるかも知れません。 しかし、同時に「だったらいいじゃん」と無駄遣いを誘発しないかを危惧するのです。 太陽光に風力。ある意味「無限」です。 グリーンでクリーンでしょう。 では「設置」するのに二酸化炭素は排出しないのでしょうか。 発電施設の地盤整備、電力線の確保、各種資材を運搬するトラック、維持点検のため。 グリーンエネルギーでも間接的には「Co2(二酸化炭素)」をはき出すことを置き去りにしてはならないのです。 芽吹いた双葉が太陽と水と自らの力で大地に根を張り、葉を輝かせるように風力発電所ができるわけではないのですから。「やらない」 という選択肢だってあるのです。 京都議定書の議長国として「イルミネーション禁止法」 という手段もあります。Co2の削減量が目標値に達するまで一切のイルミネーションを禁止にする法案です。 票につながらず人気を落とすような「法案」ですので、全会一致で否決されることでしょうが。「最近のイルミネーションはLEDだから消費電力は少ない」 という声もあります。 少なくても軒数や規模が大きくなれば同じことです。 ゴア元副大統領のノーベル平和賞を授かり、地球温暖化の話題で眉間にしわを寄せ、一方でイルミネーションを報道する。「舌の根の乾かぬうちに」 とは昭和の頃は恥ずかしい振る舞いとされていました。 最近のキャスターやアナウンサーの舌は速乾性のようです。 ちなみに足立区のイルミネーションは「区制70周年」 の一環だったのがいつの間にか例年の行事にスライドしていきました。今年は区制74年だったと。 役所や政治屋さんは意外と「イベント好き」で、「箱物」の次に好物だったりします。