静止画のテレビと同じです
週明けの東京地方は爽やかな朝日に包まれており、一週間の始まりにも、そして卒業・旅立ちにピッタリの清々しさとなっております。今年こそもやっぱり公立学校での「騒動」がおきるのでしょうか?旗や歌を「強制」されるのがイヤなら「公僕」にならなきゃ良いのに・・・というと関係者から非難されるのですが、民間企業にいて会社のやり方に疑問を感じて「独立」した私には自然な考え方です。だって労働者は奴隷じゃないのです。自分で選べるのですから、業務を害してまで「思想・信条」を通したいのなら、その「思想・信条」が許されるところにいけば良いのにと思ってしまいます。ちなみに、私の最後の勤務先で「週40時間制への移行」という名目で、就業時間が社員に無断で延長されました。同僚達は「会社が決めたんだから仕方ないだろ。」と、いいます。私はタマタマ最初の勤務先で「労働条件の変更」を経験しており、この勤務先がとても「民主的」な会社で、中小企業ながらも社員総会を開いたり、「労働条件の変更に伴う法律」なんかも説明してくれた上で、新入社員の私も一票を入れました。この時、学んでいたことから最後の勤務先のやり方が「無効」だと知っていました。だって、勤務時間変更の3日前になって「回覧(表題からしてこうなっていたので笑ってしまいました)」が廻ってきただけですからね。実際問題は別としても「労使」は、対等というのが原則論です。そして労働時間の延長という「労働者に不利」な条件変更は一方的にやってはいけないことになっています。このことを「労働基準監督署」に「匿名」で相談しました。今なら喜んで実名で相談しますが、当時はまだ会社にしがみつきたい気持ちが半分以上ありましたのでヒミツにしたかったのです。「労働基準監督署」の答えは「う~ん、かなり問題がありますが、他の社員の方は『納得』はしていないかも知れないけど、今も働いているわけでしょ?」『はい。』「だったら、労働条件の変更を受け入れたことになるんですよね。」とのこと。つまり「ストライキ」や「団体交渉」などで、明確な拒否をしていない以上、「認めた」ということになるとの見解でした。そして最後に一言。「どうしても納得いかないのなら、そこには長くいない方が良いんじゃないですか?あくまで一般論ですが。」匿名での電話相談のせいもあるでしょうがこれが真実なんでしょう。いわゆる「監督官庁」にあたる人の「本音」と言えます。この発言は一見、無責任に思えますが、私には「福音」に聞こえました。「そうだよね。奴隷じゃないモン。」と。そんな「フェア」じゃないことをする「会社→経営者→人」は、必ず「フェア」じゃないことを繰り返すのは至極当然です。特に「既得権」をもっていれば尚更です。いずれは独立!が、早く独立!に変わった瞬間でした。・・・どうして、そんなに旗や歌がキライなんでしょうね。週末「週刊金曜日」を立ち読みして呟いておりました。さて、本日は「逆輸入企画」です。時々本文でも触れていますが、毎週土曜日に本業のお客さん向けに「伸びる会社は知っている」というFAXマガジンを発行しております。これはホームページやIT活用事例を中心に、時事ネタを織り交ぜつつ解説しており、ちょっと前からテスト版としてメルマガ版も発行しております。※現在テスト版無料発行中。ご希望の方はメルマガ版からお申し込みください。この「伸びる会社は知っている」はITやホームページが中心ですので、ライブドアVSフジテレビの一つの焦点となっている「通信とネットの融合」を先週末発行号で取り上げましたが、今回はこれを「マスコミでは言えないこと」に逆輸入です。本日、フジテレビによるニッポン放送株のTOB期限を迎えますが、このライブドアVSフジテレビの両者の一つの「金看板」になっている「通信とネットの融合」ですが、私はライブドアに一日の長があると見ています。それはライブドアのサイトが優れていると言うわけではなく、フジテレビに限らず放送局がネットの特性・・・正確にはネット利用者の特性を把握していないからです。実際にフジテレビのサイトを見ると分かるのですが、テレビやテレビガイド程度で良くても社内報やファン倶楽部通信です。しかし、これらを総じてテレビ局側は「活用」しているといい、ネット特性の一つである「双方向」に対しては、携帯電話を利用して視聴者参加型や、データ通信がととても上手くいっているようにテレビ局や既存メディア側は言います。でも、それが本当に「ネットの活用」なんでしょうか?テレビ局の対極にあるといっても良いのが、「2ch(2チャンネル)」です。ご存じの方も多いでしょうが、このサイトはまさしく玉石混合で匿名性を理由に非人間的な蠢き(うごめき)を、感じることが多々ありますが、そこには、年齢も性別も社会的ステータスもあまり意味がなく一つの世界を形成しています。この世界では、傍観者でいることもできますし、いつでも「当事者」にも「神」にだってなることができます。つまり自分でチョイスすることができるのです。一方テレビ局側が喧伝している「ネットの活用」方法は、基本的に視聴者は「受け身」になりますし、殆どの「視聴者」はその他大勢でしかないのです。誰でも瞬時に「主役」になれる可能性を秘めているのが、ネットの大きな特徴であるのに対して、テレビ局の活用方法の殆どが、「配信者は神」であるかのような「一方的な」コンテンツや「メールで注文できる通信販売」止まりというと言い過ぎでしょうか?ヤフーやグーグルのような「検索エンジン」が巨大な産業になったこともネットの特性です。「与えられる」のではなく「自分で探す」から楽しいのです。それは、ネット利用者は受動ではなく能動的だということなのです。この視点からフジテレビのサイトを評価すると「減点」となります。フジテレビのサイトにアクセスするとイキナリ「番組」が始まるからです。■フジテレビ公式サイトhttp://www.fujitv.co.jp/index.html見たい番組ならまだしも、パソコンを操作していてイキナリ音声が流れるとビックリして、そして不愉快になります。イマドキのパソコンなら音楽を聴きたければ、CDなりオーディオソフトなりで聞いています。それがイキナリ邪魔されるわけですからね。ネットと今までのメディアでは根本的な価値観のシフトが必要なのですがね。また、「マス(大衆)」へ情報を配信していた旧来のメディアと、「個」が基本とのなるネットワークの常識も「既得権者」と「新興勢力」では異なってきます。私が本業でホームページを企画・管理している行列ができる焼肉店「スタミナ苑」がフジテレビの「もしもツアーズ」の1月15日放送で紹介されました。幸いなことに番組連動サイトで、「スタミナ苑公式WEB」が紹介されています。■スタミナ苑公式WEBhttp://www.mode-web.jp/sutamina/そして番組放送翌日は一日で4,000PV(ページビュー)というアクセスを記録しました。これにはサスガにフジテレビと唸ったモノです。ところが、この番組連動サイトをチェックしてみると「スタミナ苑公式WEB」の「URL」は表示されているのですが、「リンクされていない」のです。つまり、フジテレビのサイトをみてスタミナ苑ホームページを見る場合には表示されてあるURLを「コピー&ペースト」しなければならないのです。知っている人は知っていますが、いまでも「クリック」だけで「ネットサーフィン」を楽しんでいる方は少なくありません。そんな方からするとスタミナ苑WEBには「たどり着けない」のです。もちろんフジテレビに掲載されてからアクセス数の桁が上がりましたが、「アクセス履歴」を見ると殆どが「検索エンジン経由」です。つまり、フジテレビのホームページで見て「スタミナ苑ってどこにあるんだろ?」と、「ヤフーで検索」して辿り着いているのです。インターネット、ホームページの最大の武器である「リンク」がされていないのです。これでは静止画のテレビと同じです。こんな不便なページを作っているところに「減点」なのです。「余所へはイカセナイ」という囲い込みかもしれませんが、ケチくさい話しでネットの世界では嫌われる作りです。アナウンス技術と学力が「無惨」とはいえ、下手なタレント事務所以上の集客力を持つ「女子アナ」を抱え、映画事業も順調ですので確かに「コンテンツ」に関してはフジテレビの圧勝です。しかし、「消費者視点」を忘れた企業が軒並み転んでいるご時世です。ネット世界の住人が本当に望んでいるコンテンツを既存メディアは提供できるのでしょうか?・・・フジテレビサイトとライブドアサイト、そしてニッポン放送サイトでそれぞれの「責任者」がでてきて、「ザッピング型」討論&チャットなんかやるとオモシロイですよね。