作戦☆その1 「アートで伝える」
伐採された古墳の木々はすべて『処分』されました。まず、丸太などは重機でぐしゃぐしゃに潰されてから、巨大なシュレッダーのようなものにかけられ、粉々のおがくずのような状態にまで粉砕されました。そしてすべての小枝や葉っぱに至るまで粉々にされた後、それがどうなったかというと・・もとの古墳にもどされて、幼い木がまばらにはえる古墳の丘の地面をふんわりと覆っていました。。・・これも、ある意味エコロジカル、、あるいはリサイクル、、なのか・・な。。?まぁ、その話はおいておいて。私は何をしていたかというと、木の『処分』が終わるまでの間は、一日おきぐらいに現場に通いつめては、気に入った木を選んでもらって帰っていました。この木を、作品にしようと思います。発表の場も決まりました。「発表」というとなんか大袈裟だけれど、そんなにだいそれたものではなくお友達の個展にちょこっと間借り出品のようなカタチで出展させてもらうのです。ただその展覧会ちょっと変わっていて。基本的には個展なのですが、それプラス「地元の川を綺麗にしたい」という思いを持った人達数人も参加して一点ずつ出品し、作品の売り上げの一部を川を綺麗にするために使う、というもの。・・最近知ったのですが、地元の川も今いろいろと『整備』が進んでいて、中州にはえている木を切り倒して平らにし、川の流れをよくする工事や、川べりをコンクリートで固める工事などが進行しているのだそう。すでに水鳥はこなくなったという話も聞きました。なぜだか時代に逆行するようなことばかりしている我が市ですが、、もっと上流の方の市では、川岸も自然のままにしてあり、民間の組織として炭を使って川の浄化をすすめている方達もいて、この展覧会の売り上げの一部はその組織に寄付されることになっています。古墳の木を使った作品を発表するには、ちょうど良い機会だと思います。実を言うとこの「友達」とは松の件で頻繁に登場した彼女。彼女は絵も描く人なのです。そういえばフィンドホーンにも何度か訪れたことがある人でした。彼女は2年後に整備されることになっているもうひとつの古墳のすぐそばに住んでいて、『整備』には反対ではあるのですが、彼女もやはり市民運動のようなことはする気はなく、それよりも自然を大切にする人を増やしていくような活動をした方が早道だ、という考えのもとにこういう企画ができあがったようです。で、私はというと、今回の件があった直後にすでにできあがっていたこの企画にたまたまのっかることになったというわけなのですよね(笑私自身はあまり説明的な作品を作りたくはないので、作品で直接的なメッセージを伝えるようなことはできないかもしれないけれど、見る人の意識の奥深いところ、コトバにならないような領域に何か小石を投げ込むようなパワーを持つ作品を作れたらいいなぁなんて・・思っています。とかいいつつ、実はちゃんとした彫刻を作るのはかなり久しぶりです(^^;しかも木を扱った経験はほとんど無いに等しい、、(汗作れるんだろうか・・・去年はアート系の活動にシフトしようと思いつつも何もカタチにはならなかったのですが、そろそろ何か動き出す時期なのかもしれません。松の一件から始まって、何かがころころと転がっていく感じ。いろいろなことが合流してひとつの大きな流れになっていくような感じがしています。