もしあの時
燃えるゴミを20m程はなれた所定の場所へ捨てに行く。帰り道、我が家を目指して歩いているとき、いつものようにあの日のことを思い出す。あの時、私はこれも運動だなんて思って走っていたんだ。身軽になってサンダルなのに走っていた。そして我が家について用事を思い出し、裏の稲屋に向かって方向転換した時に勢い余って転んだんだ。あの時、走らなければ。用事を思い出さなければ。滑り止めのついたサンダルを履いていなければ。後悔はいくつも出てくる。結局怪我が原因で入院、退職となった。それでも今はそれでよかったと思う。働いていても来年の今頃はもう無職かもといつも思っていた。それが現実になっただけだ。その現実を受け入れよう。ハローワーク通い、講習会通い、姑、実家の介護。やることはたくさんある。これでよかったのだ。