独裁者と小さな孫
そりゃあ孫に受話器を持たせて「街の明かりを消せ、つけろ」なんて何度も命令したら部下達だっていい加減にしろといいたくなるでしょ。結末はハッピーエンドではないのはわかっていたけど、やっぱりどんよりと落ち込んだ。一緒に旅をしていた気分でだんだん二人に感情移入してきたし、なんといっても孫が愛らしい。赤いスカーフを頭に巻いて変装したところは、もうなんて可愛いんでしょ。わが子の小さいころを思い出した。小さな子って被り物をすると可愛くなる。帽子でもスカーフでも。トイレに入った後は水で流すのね。でも服をきたまま水をシャバシャバかけていたけどあの寒い中、服について後が大変そう。川の水で顔を洗う時も服に水がかかっても気にしていないし。あと娼婦が自分の下半身を洗い流すときも服をきたままで、明らかに水がかかっている。もう少し、気を付けてすればいいのにと思ったけど、国民性なのかな。後半で独裁者とそっくりの老人が一緒に旅の仲間になっていたけど、もしかしてそちらが独裁者で入れ替わったのかとも思った。でもそれだったら往生際がわるいかな。とにかくあの可愛い孫がその後も無事に生き延びてちゃんとした大人になってくれればいいなと思った。