【スーパーGT】復活 3号車CRAFTSPORTS MOTUL Z
2022ゴールデンウイーク中に開催されたスーパーGT第2戦富士で、大クラッシュ。モノコックを残して文字どおりバラバラの状態になってしまった3号車CRAFTSPORTS MOTUL Z。そこから約3週間、第3戦鈴鹿の搬入日に3号車は復活した姿を見せたが、ニスモ3号車のスタッフたちは文字どおり、いそがしい日々を過ごすことになった。新しい3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zの修復作業について、「3号車は修復作業というより、ゼロからの組み立て作業と言える状況だった」島田監督が話す。「継続して使用できるパーツはないですね。幸いだったのが、テストカー(230号車)が手元に使える状態であったことです。非常にラッキーでした。230号車のモノコックに、基本的に全部スペアパーツを付けたという状態で完成させました」オフのテストで使用される230号車のモノコックを3号車として今回使用することになったが、その組み立てによってスペアパーツを丸ごと1台分、使うことになった。「ちょっと被害が残っているのはスペアパーツで組んだので、今回 スペアの補充が間に合っていないことです。今回は23号車と2台でひとつという形で考えますけど、4台で考えても3つしかスペアパーツがありません」と、島田監督。「第2戦からさすがに3週間では大きな外板部品などは間に合いませんし、モノコックのスペアを製作するにしても納期はまったく見えない状況です。一応、手配は進めているのですけど、この状況(ウクライナ情勢による半導体不足、コロナ禍での輸送量の低下)なので、いつ来るのやら……」モノコックに加え、エンジンも換えざるを得ない状況だった。「クロスメンバーがクラッシュで潰れていました。エンジンは押しつぶされてるような状態で、ターボから前がなくなって、エンジンがかなり擦っている感じも見えました」通常、モノコック交換にはペナルティが課せられるが、レギュレーションに則ってGTAが認める不可抗力に該当するということで、今回の3号車はペナルティが免除されることになるという。同様に、シーズン2基のエンジン使用が認められているなか、今回のエンジン換装はカウントされない見通しだ。それでも、今回の第3戦には不安要素も多いという。「クルマは組み上がりましたけど、一度も走行していないので、シェイクダウンと同じです。細かいトラブルみたいなものが出なければいいなあという心配は残っています。今回はあまり欲をかかないで、トラブルなく無事に走り切り、チェッカーを受けれればと思います」と島田監督。