【F1】2021 F1第6戦予選 4回の赤旗が明暗を分ける 2連続ポール チャールズルクレール
4 Red-Flags can make or break a Qualifying session, 2consecutive pole positions for Charles Leclerc.第5戦モナコGPが稀に見る予選・決勝で終え、通年であればカナダ ジルビルヌーブサーキットへ渡るのだが、いまだCovid19のパンデミックの脅威でカナダ開催は中止とされた。代わってアゼルバイジャン・バクーシティサーキットが2021第6戦で開催されることとなった。ただカナダもモナコ同様の使用タイヤになるが、2019年より一段柔らかい組み合わせでここバクーもモナコと同じC3-C4-C5と最も柔らかい構成になる。午前のFP3に引き続き天気は晴れ、決勝のスタートグリッドを決する予選は気温26.9℃、路面49.9℃、湿度44.8%のドライコンディションでスタートした。予選Q1:相次ぐクラッシュで2度の赤旗20台すべてが走るQ1。グリーンフラッグを待つためにピットレーンは渋滞。バクーはエスケープに逃れるマシンが出るたびにイエローが振られるため、全員が早い段階での”バンカータイム”を狙う。FP1&FP2に比べて、リアタイヤの空気圧が19psiから20psiに変更されている。ルクレールが先頭でタイムを出した直後、ランス・ストロール(レーシングポイント)がターン15でクラッシュ。いきなり赤旗となった。10分間に渡るセッション中断は、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)のマシン修復に救いの手を差し伸べた。FP3でのウォーターポンプリークで、チームは2時間内にラッセル車のパワーユニット交換を終える必要があったが、Q1が始まっても、ガレージ内ではメカニックが作業中だった。ただ、赤旗によって時計が止まったことで、ラッセルはセッション再開に合わせてコースインできた。メルセデスがC4タイヤからC5タイヤに履き替えた。再度のスタート。フェラーリ、レッドブル、アルピーヌ、ハース、ベッテル、ラッセル10台がタイム計測を通過した直後、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)がターン15で再びクラッシュ。2度目のレッドフラッグ。セッションは残り9分22秒で再び中断。10分間の中断を余儀なくされた。タイムを出した中での上位者はコースには出ず、メルセデス、アルファタウリ勢のタイムが出てない人が必死のアタックをおこなった。赤旗提示後にピットに入る指示があったにも関わらずコース上に留まりFIA指示無視として、スチュワードはセッション後にランド・ノリスを審議に掛けると発表した。(予選後に3グリッド降格と3点のペナルティポイントを科す裁定)Q1ノックアウト16 ニコラス・ラティフィ17 ミック・シューマッハ18 ニキータ・マゼピン19 ランス・ストロール20 アントニオ・ジョビナッツィ予選Q2:リカルド事故、3度目の赤旗5台が脱落するQ2。15台のマシンが順調に走行。ハミルトンがQ1からさらにダウンフォース量を削るためにウィングを寝かせる。セクター3だけを取ってみれば、ハミルトンがダントツに抜け出て速い。がトータルで見ると、レッドブルとフェラーリが上位に来るのは間違いない。残り1分29秒でダニエル・リカルド(マクラーレン)がターン3のバリアに激突、3度目の赤旗となった。ラップ中断を強いられ、11番手に終わったセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は、1000分の29秒差でQ3進出を逃した事を無線で知らされると「おいおいおいおい!くそー!」とフラストレーションをあらわにした。トップ通過はフェルスタッペン。ペレスとハミルトンがこれに続いた。上位3台のギャップは僅か1000分の9秒だった。角田裕毅は4番手タイムを刻み、キャリア初のQ3進出を果たした。エステバン・オコンがターン2の出口で壁にキスして火花を散らせる場面があったが、こちらは幸いにも深刻なダメージはなかった。ただし僚友アロンソがQ3進出を果たした一方、オコンは12番手でノックアウトを喫した。ノックアウト11 セバスチャン・ベッテル12 エステバン・オコン13 ダニエル・リカルド14 キミ・ライコネン15 ジョージ・ラッセル予選Q3:角田がクラッシュホンダPUの4台がQ3に残った。アルファタウリ・ホンダの二人はタイムアタックのシーケンスをズラしてのアタックを開始。他車が1回目の計測を終えた後にコースに向かい、角田裕毅に牽引されたガスリーがセクター1で全体ベストを記録して4番手タイムをマークした。その後、2回目のアタックに向かったライバル勢がコースに合流。アウトラップを経て最終アタック合戦の狼煙が上がった直後、角田裕毅がターン3を曲がり切れず壁に突き刺さり、後方を走行していたサインツが多重事故を避けるべくエスケープに逃れようとしたものの、ブレーキングが間に合わずに壁と接触。セッションは赤旗終了を迎えた。トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3も赤旗で終了。ポールポジション争いは2戦連続で不完全燃焼に終わった。この結果、メルセデスのトウを得て1回目のアタックでファステストを刻んでいたルクレールが2連続でのポールポジションを獲得した。2021年 F1アゼルバイジャングランプリ決勝レースは、日本時間6月6日(日)21時にスタート。1周6003mのバクー市街地コースを51周する事でチャンピオンシップを争う。