絵本「せかいちず絵本」 とだこうしろう
私が小学生低学年のとき、大人なしで友達だけで自転車に乗って行くところと言えば本当に限られていました。 今から思えば、本当に近所にすぎませんでした。 でもあるとき、同じクラスの男の子に偶然会って、彼を追いかけて行ったことがありました。 彼の家は、私の生活圏からはかなり離れていて、私が行った場所はまるで異次元のような空間で、やたらと大きなマンションに囲まれて、初めての土地、ということもあってか、私は圧迫感に襲われた記憶があります。 それから数年たつと、私も行動範囲がもっと広がり、そこも私にとって生活圏の一部になったのは言うまでもありませんが、この歳になった今でもあのときの感覚は忘れられません。 うちの上の娘は、まだ4歳で、それこそ本当に限られた場所しか知りません。 そんな彼女に、最近「地図」というものを見せてあげるようにしました。 最初は、住んでいる近辺の地図を。 「おうちはここだよ」とか「いつも行く公園はここ」「幼稚園はここだよ」という具合に。 娘はものすごく興味を持ち、地図を指差しながら「ここはなに?」「○○ちゃんのおうちはどこ?」と聞いてきます。 次に、日本地図を見せました。 お風呂の壁に貼って、お風呂に入るたびに、「おばあちゃんのおうちは○○県」とか、「なまはげがいるのは秋田県だよ」というふうに教えていくと、ものすごい速さで覚えてしまうのです。(忘れるのも同じくらい速いですが・・・) そして、次に地球儀を買ってあげました。 たまたま平仮名で書かれた地球儀を見つけたので、それを買ってあげました。 そこには、特産や有名な物の絵が書かれていて、見ていると大人でも楽しい。 そして、最近この「せかいちず絵本」も与えました。 地球儀と見比べて、楽しむ娘です。 こうやって、娘にとって、本当に小さな世界が、どんどん大きくなっていきます。 もちろんこうやって娘の中で世界が広がってもまだまだ頭の中の世界に過ぎないのですが、大事なのは、 世界ってこんなに大きいんだ、広いんだ。 これからもっともっと知ることがあるし、体験することもできる。 楽しいことがこの先たっくさんあるから、ちょっとしたことにクヨクヨするんじゃないよ。というメッセージが伝わればいいな、と思います。