THE WAY TO YOKOHAMA ARENA Vol.1。
====================皆さん、お元気ですか?角松です。まだまだ厄介な世の中が続いていますが皆さんが元気でいてくださることを祈っています。私ごとで恐縮ですが昨年他界した父の1周忌がもうすぐでして、11日なんですがね、震災があった日なんですよ。なんかねぇ、色々考えます。またぞろ、お上は、「コロナの収束は、あと1年、いや2年はかかる」などと発言していますが、お上の立場としては致し方ない発言とはいえ、「冗談じゃねぇや」と、思っている方々も沢山おられると思います。確かに安易な気の緩みや楽観論はいかがなものかとは思いますが、それにしても、もう少し何かしら私たちに希望や夢を与えてくれる「言い方」は、ないのか?と、思ってしまいますねぇ・・よし、じゃぁ、もう少し頑張ろう、そういう気持ちになれる何か・・ないんですかね。そんなことを考えますと、我々のように、音楽や様々な「心の愉しみ」を供給することを生業とするものたちが、なんとか頑張らなければな、とも思います。しかし、どこもかしこも、ヒステリックなくらいに固まってしまっていて、頼みの綱の補助金やら何やらも結局未だ何もおりない状況が続く中、我々いわゆるエンターテインメント業界も瀕死の状態と言って過言ではありません。今後は、申請しても認可されるハードルが高くなることも予想されますしね。国の金だって無限じゃない。実際アフターコロナの増税が今から怖くてしょうがないのは私だけでしょうか?色々、考えますと、やれることをやる、やるべきことをやる、やはりそれしかないですよね。生の音楽を聴いたり楽しんだりと、「そういうことを楽しむ」という、人間に平等に与えられた権利を多くの方たちに感じていただくために、そして正直言えば、私たちが食べていくため、つまり、僕が生きてこの先も音楽をお届けできるようにいられるために、ライブはやらなきゃいけないし、お客様にはライブに来ていただきたいと思います。ガイドラインがあるならそのお上のガイドラインに従ってやりましょう!そうやって昨年もなんとかやってこられたのは、そこに来てくださったお客様がいたからこそです。ほとんど明るい前向きな報道がない今、誰もが後ろ指を指されるのを恐れている今、何か楽しいことをやらなければと働くのはなかなかヘヴィーなものがありますが、それが仕事なので仕方がない。現在、動員半数上限5,000人というガイドラインに従って40周年の横浜アリーナでのライブ内容の制作を頑張っています。それしか動員できないならそれだけのことしかできない、というのが、普通ですが、僕はいつ、この周年アリーナができなくなってもおかしくない境涯に入ってきましたのでね、そんなつまらないことはやりたくないわけです。自分のやりたいことや自分が自信を持って皆さんに楽しんでいただけるものを作るために、毎日コツコツやっております。毎晩、泥みたいに疲れて床に着くんですが、昨日、言いようもない不安に襲われましてね。今、自分はものすごくリスキーなことをしているんじゃないかと。関わる演者やスタッフの多さもしかり、規模感等々、何か一つでも事故ったらおしまいです。もちろんギリギリの収支を考えたり、詰められるところは詰めながらも、この環境下35周年を上回るご満足をいただけるにはどうしたらいいか、など。考えれば考えるほど、やらない方がいいんじゃないかという要素ばかりです。何より、現状5,000人です。これが上限1万人になれば6,000人は呼んで良いことになるので、そうなると少しは気が楽になりますが、その前に、そもそも5,000人だって、集まってくださるのか?これが2,000人とかだったら相当な損失になってしまいます。そんなことを考えたら昨夜は一人で頭を抱えてしまいました。意外とあるがままの楽観主義者の私も流石に少し、追い込まれてしまいました。そんな時、今年、僕がやろうとしている挑戦に関わってくださる様々な方々の顔が浮かびました。そして、何をおいても駆けつける、と思ってくださっているお客様のことも想いました。自分がやろうとしていることにもう少し自信を持たなければいけないなと考えました。この歳になって稚拙甚だしくお恥ずかしいですが、頑張らないとそういう人たちにそれこそ見せる顔がないじゃねぇか、とね。ということで、これからアリーナ当日まで、定期的にTHE WAY TO YOKOHAMA ARENAと題しました駄文を発信していきたいと思います。少しでも多くの皆様にきていただけるように、関わってくださる人々の素晴らしさを感じていただけるように、そして、私がやろうとしていることに期待を持っていただけるように。それが、今できることの、一つかな・・そんなことを考えて昨夜は仕事終わり午前3時、ウィスキーの炭酸割りを3杯あおって寝ました。酒が飲める体も有り難いですが、向かい合うべき壁があって、それを越えようとする気力があるなら、まだましなほうかな・・・そう思いました。まあね、それがなくなっちゃぁ仕舞ですからね。では、また。角松敏生====================