「紫野船岡山マンション問題を考える会」よりのメール。
この日記に「五山の送り火」の事を書いた時に、子供の頃、西大路四条を少し下がったあたりで、真北を向くとそこには正面に「左大文字」、その右に船岡山に少し隠れた「舟形」が見える、この「船岡山」をキーワードに検索、リンクを辿ってオレのメールアドレスへ一通の次のようなメール、「紫野船岡山マンション問題を考える会」のHP担当の方から。 突然のメール、失礼いたします。「船岡山」と「マンション」で検索して、たどり着きました。掲示板の大文字の記事、興味深く拝見させていただきました。しかし、実は現在、その船岡山が、正確には船岡山南斜面が危機にさらされています。詳しくは下記署名欄のサイトをごらん下さい。ひとりでも、多くの方にサイトを見ていただき、ご署名をいただくなり、リンクを張っていただくなりの形で、厚かましいお願いとは存じておりますが、もし、少しでもご協力願えればと、思い切ってメール差し上げた次第です。もはや、私どもだけの力では、どうにもなりません。皆様のお力が必要です。突然のメールで、このようなお願いをする非礼をお許しください。残暑厳しき折、ご自愛くださいませ*******************************紫野船岡山マンション問題を考える会HP担当 武松 恭子船岡山マンション建設を考えるhttp://www.geocities.jp/kitafunaoka/******************************* この船岡山のマンションの問題の新聞記事を、何度か目にした事がある、同じ京都市内で起こっている問題だが、無関心で今までいた、この船岡山、名前は良く知っていて、どこにあるのかも良く知っている、しかしこの山に登ったことは果たして何度あるだろうか、昔この山の近くに親戚があり、その親戚を訪れた折に数度遊びに登った事がある、その程度である、しかし、この近くで生まれ育った人たちにとっては、子供の頃から毎日この山を眺め、散歩がてらに登り、絶好の遊び場所、憩いの場所であった、同じ京都市内に住み、暮らしながらも、この街中の小さな山にかける思いや、愛着、そこにはかなりの温度差がある、それと全国的なこの山の知名度、それによってマスコミのこの問題の取り上げ方も随分と違ってくる、大きく取り上げられれば、反対運動も大きく広がりを見せる。 この船岡山、標高わずか111m、頂上から西に双ヶ岡・西山の連山が身近に見え、南は天王山・男山・甘南備山,空気の澄んだ正月にはその向こうに生駒山まで見ることが出来、東は樹木に遮られて頂上からはなにも見えないが、北側に下りて東に向かうと(2分ほど)、休憩所があり、そこから東山の山々,北山の連山が一望出来、「大文字」、「妙」「法」、「船形」、「左大文字」が一望でき大文字五山の送り火の絶好の観賞スポットになっているのもこのあたり、歴史的には794年(延暦3年)桓武天皇の平安京造営のとき、この船岡山が都づくりの基点(基準点)にされたと伝えられており、室町中期になると軍事上の要所としてしばしば合戦場となり、応仁の乱の際には西軍の山名宗全がここに堀,陣屋などをつくり西陣の地名として今に残っています。 この船岡山にマンションの建設計画が持ち上がったのは、昨年の8月、計画したのは、名古屋市に本拠を置くマンションデベロッパーの「ユニホー」(名古屋市名東区、麦島善光社長)、同社が京都地域に進出するのはこれが初めて計画は当初、地元自治会組織の役員に説明、その後、9月にかけて近隣の住民へ個別に説明が行われるとともに、たて看板を設置、9月下旬に第1回の近隣説明会が開かれ、説明会は12月1日までに5回開かれ、12月、地元自治会を母体としていた住民団体「紫野船岡山マンション問題を考える会」に近隣の自治組織や学識経験者、専門家などが参画した。 計画で問題となった最大の焦点は、景観の問題、マンションは斜面地に3段の地盤面を作り、3層構造で建設が予定され、基本の地盤面を中段に設定すると、下段は地下扱いになり、このため、前面の道路から見ると、地下扱いの階と地上階とを合わせた階数に見え、景観上、前面道路の向かいにある住宅を圧迫するほか、船岡山そのものの景観を壊す、と「考える会」は主張し、ほかにも、安全性の問題、日照権やビル風、など環境の問題、周辺住宅のプライバシーの問題などが取り上げられ、平成17年8月8日をもって「京都市斜面地等における建築物等の制限に関する条例」が公布され、これは全国的にも問題となりつつあり、京都では、船岡山の建設予定マンションがそれに当たる「階段状マンション」の乱立を規制するための京都市条例であり、今回の「(仮称)紫野船岡山マンション」の問題が契機となって作られたものだが、施工開始日と条例の施行日の関係上、このマンション建設は、この条例の制限下にない、そんな中で一時中断していた工事も再開。 建築許可はすでに下りている、業者はこの条例に合わせれば、「採算に合わない」との理由で、当初の計画通の建物を立てようとしている、京都市は、1200年を超える悠久の歴史に育まれ、今日もなお、日本の伝統・文化が生き続ける歴史都市です。優れた自然・歴史的景観等を守るため、風致地区制度の活用と併せ,全国に先駆けて市街地景観条例を制定し、美観地区制度を駆使して美しい景観の維持を図ってきているほか、景観法の制定を受け、全国初となる景観整備機構の指定を行うなど、景観行政のトップランナーとして果敢に景観対策に挑んできました。しかし、我が国の社会経済情勢の変化等により、伝統的な生活文化を育み、形成してきた京町家や三山の眺望をはじめとする貴重な景観資源が消失するなど,京都らしい景観が失われつつあります。そのため、50年後、100年後の京都の将来を見据えると同時に、世界に冠たる「京都創生」にふさわしい景観の保全と創造を目指し、実効ある具体的政策を早急に確立することを目的として、「時を超え光り輝く京都の景観づくり審議会」を設置することとしました、という事である。 この問題、京都市が本気になりさえすれば、厳しい監督及び指導をすることによって、充分に間に合う問題のように思う。 ■「今日の言葉」■ 「 夫婦が心を一つに合わせれば 困難や苦労を乗り越えていける 」