多重債務のスタート。
1997年の決算期、会社が始まって以来最高の売上、5億9千万、1998年の決算期、売上2割ダウン、事実上赤字ながら数字の操作で黒字、1999年の決算期、売上2割ダウン、10数年間の利益が完全にぶっ飛ぶほどの大赤字、起死回生で望んだ、2000年、上半期の売上なおもダウン、備蓄資金として借り入れている借入金が全く返せない、7月末の仕手決済の資金繰りが全くつかない、倒産の最悪の事態の回避のために、銀行、販売先、仕入先と相談、2000年3月末、40数年間のメーカーとしての営業活動の一旦停止を決意。 2000年の10月末をめどに、受注済み商品の納品、社員の段階的に全員解雇、全員に10月末までの勤務とした退職金の支払い、下請け工場の他社への斡旋、在庫商品や生地の処分、10月末までに不渡手形も出さずに、殆んどの経費の支払いも済ましたのだが、会社が抱えていた資産の虫食いの部分、投資、その中味は価値のないゴルフ場の会員権、2,500万円、下請け工場へむけての貸付金、2,500万円、このうち2千数百万貸し付けていた工場が5月中旬に倒産、不良債権の発生、棚卸在庫の評価損、10月末の時点で、短期借入金、3,000万円、長期借入金5,000万円、国民金融公庫借りれ残850万円、未払い消費税2期分合計400万円。 会社の不動産を売却して、オレの希望としては、国民金融公庫の完済(第3者保証人付のため)、未払い消費税の完納、銀行からの短期借入金の完済、そして長期借入金(保証協会の保証付借入のために、返済が滞って3ヵ月後に、保証協会が銀行に代位弁済)の一部を返済を予定、こうなると不動産の売却の金額によっては、それぞれが取りはぐれる可能性があるため、それぞれが自分たちの債権の保全、此処でえげつないのは税務署、有無を言わせずに不動産の差し押さえ、こうなると差し押さえを解除しなければ売却が不可能、頭金を受け取った日に、未払いの税金分を、まず古い方の期の分の250万円支払い、当日に残りを支払い、差し押さえをまず解除してから売買。 ところが今度は保証協会が横槍、税務所に払うぐらいなら返済にまわせというのである、それも不動産売買の数日前に、両方に足を運ぶが埒があかず、頭金を受け取っているし、売買を流すわけにも行かず、結局のところ売買の前日に、15万の先付け小切手10枚と、延滞利息の小切手1枚を税務署に納付、これで差し押さえの解除。 2001年5月末より、保証協会に毎月5万円の返済、国民金融公庫の毎月23万返済、税務署の振り出した先き付け小切手が毎月15万、営業の再スタートの見通しのついていない会社、この半年間は売上がゼロにも拘らず、あるのは多重債務のみの一人のスタート。(しかも個人の住宅ローン22万5千円、毎月返済)