穴守神社・玉の湯 絶品江戸前穴子・・・
あまり知られていないが、大田区は銭湯天国である。 大田区にはざっと数えて、70を超える銭湯が健在である。 しかも天然温泉も多い。うーん、一度足を運ばなくては・・・。 そんな矢先、中学時代の親友の銭湯仲間に声を掛けた。 どうだい、連休中に湯上りの一杯をやらないかい? 羽田沖の獲れたて穴子でも食べにいこうよ。江戸前だぜ。 あなご、アナゴ、穴子。そりゅあ、行こうということになった。 銭湯は相棒に任せ、私は居酒屋を担当することにした。 相棒は東急玉川線の「穴守神社」の銭湯をピックアップした。 穴守神社は江戸末期に建てられた。開運の神様で、羽田の守り神だ。 そのご明治になり、日本初の飛行機が飛んだり、飛行学校が作られた。 地名の羽田が先で、あとから飛行場ができたのである。 戦後になり、羽田空港のど真中にある鎮守様の「穴守神社」が邪魔になった。 羽田空港拡張のために、多摩川のこっち側に穴守神社が移された。 穴守神社から10分も歩かないうちに六郷にかかる大橋にでる。 昔の羽田の渡しである。いまでも船宿が健在だ。昔は江戸前の漁業が 盛んだった村である。 羽田の渡しから歩いて2分のところにその銭湯はある。 なんともレトロな感じが懐かしい「重の湯」である。 ここの湯は、ゆったりしていて気持ちがいい。 大きくはないのだが、すごく落ち着く昔風銭湯なのだ。 なぜかと考えていると、ペンキ絵の奥松島風のどっしり落ち着いた絵。 高い破風天井、ゆったりしたカラン・・・ これが絶妙のバランスなのだ。 この辺界隈は、狭い路地が縦横無尽にめぐっている。 幅1メートルもない路地が百メートルも続いている。 まさにかくれんぼをしたくなる路地だ。 駅のほうに戻る。 もうひとつの玉の湯である。 玄関は立派だ。中は改装してあって、昔風ではない。 薬湯風呂と、低温サウナが特徴だ。 泉質が柔らかい。キメも細かい。さかなかいい湯だ。 さすがに銭湯のはしごをすると、身体がほてってくる。いい湯だな♪ もう、5時半。そろそろ湯上りの一杯と行こう。 昔、ここいらにハゼの卵巣塩辛を手作りする飲み屋があった。 探すが、今は親父さんはダウンし、おばあちゃんがやっている。 カウンターだけの居酒屋「さわだや」だが、暖簾が閉まっている。 仕方がない。 日本一のアナゴを食べさせると言う食通「ゆたか」に行こう。 さあ、江戸前のアナゴだ・・・