「ユトリロ展」-モンマルトルの詩情-
千葉県立美術館で開催中の「ユトリロ展」-モンマルトルの詩情-(25日まで)に出かけた。僕にはお盆休みもないのだが、今週末は出勤になりそうなので、平日休んでおこうと思った。毎日、こうも暑いとね。いやになってしまう。千葉だと、ユトリロの作品は佐倉の川村記念美術館で見ることができる。ここには去年、サイクリングで訪れたが、現在はリニューアル休館中。コレクションはなかなかのものだが、休館中は全国を巡回する、とのことだ。以下、抜粋。川村記念美術館所蔵「巨匠と出会う名画展」工事休館中、当館のコレクションを代表する主要作品約65点が、朝日新聞および各会場の主催で下記の三館に巡回いたします。 ◆兵庫県立美術館 2007年7月28日(土)~10月8日(祝)兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1Tel. 078-262-0901http://www.artm.pref.hyogo.jp/ ◆島根県立石見美術館 2007年10月19日(金)~12月16日(日)島根県益田市有明町5-15島根県芸術文化センター「グラントワ」内Tel. 0856-23-2050http://www.grandtoit.jp/ ◆松坂屋美術館(名古屋) 2007年12月29日(土)~2008年1月22日(火)愛知県名古屋市中区栄三丁目16-1松坂屋名古屋本店南館7FTel. 052-264-3611http://www.matsuzakaya.co.jp/museum/話を戻す。 県立美術館では、ユトリロの1909年頃から15年頃の「白の時代」と呼ばれる初期から、晩年までの作品(日本初公開作品30数点を含む)を公開している。ユトリロの母シュザンヌ=ヴァラドンはロートレック、モネなどのモデルを務めた人物。ユトリロの父は季節労働者ともいわれるが、詳細は不明。恋多き女だったヴァラドンはユトリロを顧みず、男狂い。そんな母でも、ユトリロは母を愛し、求めた。中学時代からワインを飲み、重度のアルコール依存症となる。そんなとき、出会ったのが絵を描くことだった。そんな苦悩から生まれた「白の時代」といわれた初期の作品は傑作ぞろい。しっくいの壁を塗りたくったりして、試行錯誤の感じもあるが、勢いがある。並べてみると、やっぱり際立っている。ヴァラドンはやがて、ユトリロより1歳上の男と再婚。そのころ、ヴァラドン自身も画家として活動するが、皮肉にも売れたのはユトリロの方。下は楽天で買えるユトリロ作品。もちろん複製画だが、アル中だったユトリロ自身も、パリで売られていた絵葉書を見て、絵を描いている。ユトリロ 『通り』 【送料無料】価格 30,000円 (税込31,500円) 送 ユトリロ 『アンスの街』 【送料無料】価格 30,000円 (税込31,500円) 送料込 ユトリロ 『モンマルトルの教会』 【送料無料】価格 28,000円 (税込29,400円) 送料込 ヴァラドンの夫はユトリロを金づると思い、プロモーター役を買って出る。ユトリロに絵をいっぱい描くようにいい、ユトリロはワインほしさに描きまくった。その間も何度も酔っ払っては法を犯し、警察のご厄介になる。ユトリロ自身も結婚をするが、この女も金目的のしたたかなやつだった。今度は妻がプロモーターとなり、ユトリロに描かせる。「白の時代」の作品が人気だったことから、初期の模写をさせるのだ。後期はそんなわけで、「白の時代」に似た作品は多いが、かつての勢いはない。本人はいいものを描いているという自覚はなく、すべては母に愛されない寂しさを紛らすためのワインのためだった。なんとも、せつない。これだけ成功しながらも、これだけ人に利用された画家も、そうはいないのではないだろうか。県立美術館入り口。彫像は千葉県が誇る画家・浅井忠像。後ろに見えるのはポートタワー写真はCaplio GX100で撮影。《新品》RICOH Caplio GX100 VFキットMap価格 56,000円 (税込 58,800 円) 送料別 去年の日記は?2006/8/15 海外での携帯電話活用術