生田和孝師の二十五回忌
まだ暗い朝早いうちから運転して鳥取に向かう。自分のやきものは丹波立杭の清水俊彦師の元で勉強させて頂いたのだが師のその師である生田和孝師の二十五回忌の法要とのことで時間がどのくらい掛かるのか読めないので早めに出たのである。自分が立杭に行った時には既に生田師は亡くなった後であり、これは生田師のその師である河井先生に対しても同じような気持ちがあるが、もちろんお目にかかったことはないとはいえそれでもいろいろな話を聞きまたいろいろな遺作をあちこちで拝見しており、どこか近しい親しみを感じているのだ。 県民文化会館の展示室ではかなりの規模の遺作展が行われ、また同ホールでは「生田和孝をしのぶ」とのテーマでリレートークがあり幾人もの講師がお話しされた。この集りには地元を中心に一般の方も多く見えていたが、全国から有縁の方もまた多く来ておられたようで我が師はもちろん師匠を親方とすればその兄弟弟子に当たる自分からすれば伯父または叔父とでも言うべき作陶家のみなさまにも改めてお目にかかりご挨拶出来たのは良い機会だった。 展覧会のほうはそういう伯父たちが中心の実行委員会が主催で、地元に残る作品を展示したもののようで、有縁の自分も終了後の後片づけを手伝わせて頂きながら手にとって学ぶことが出来たのも思わぬ幸福だった。展覧会の打ち上げまで連れて頂き優しい伯父様方にぜひ泊ってゆくように勧めて頂いたが、前日の仕事の刻一刻と進む土の乾燥状態が気になったので深夜に生畑に戻った。 写真は朝ちょっとだけ立ち寄ってみた鳥取砂丘。海からの風がビュウビュウ吹いていた。