ホワイトハウス2-NHK海外ドラマ
毎週土曜日深夜11時10分NHK海外ドラマ「ホワイトハウス2」を楽しみに見ています。昨晩のストーリーは、多発性硬化症を患う大統領、それをどの様に公表すべきか、再選も念頭におきながらホワイトハウス内で議論する筋書きでした。来週が、公表・再出馬宣言しての最終回となる様です。「ホワイトハウス2」はアメリカ政治の内幕をダイナミックに描いたシリーズドラマの第2シリーズ。アメリカ内外の社会的背景を取り入れたリアリティーある政治ドラマですが、大統領とスタッフたちの個性や人間模様を丁寧に描いたヒューマンドラマと成っていることに魅力があります。日本のテレビ界では見応えのあるドラマが消えてから久しいものがあり、偶に政治ドラマがあったとしても黒い内幕を暴露することが多く、陰湿で楽しく見ることがありません。ホワイトハウスに相当する日本の内閣官房では、人間的魅力に欠けた官房長官が記者達を小馬鹿にしながら面白く無さそうに記者会見するのが眼に浮かんでしまいますが、アメリカでの機知に富んだ専門の報道官が的確にマスメディア対策を講じる姿が如実に描かれていて魅力的です。主役のバートレット大統領役はマーティン・シーン、人気高いチャーリー・シーンの実父ですが、正義感が強く、気さくで、ユーモアも豊富な性格を熱演。秀逸はクレッグ報道官役のアリソン・ジャニー、吹替声優の夏木マリの存在感もあって、ホワイトハウス内の記者会見での記者の鋭い質問をユーモアでかわす飾らない性格で頼りになる姉御タイプが見事に演じています。第2シリーズは、「大統領狙撃」という衝撃的な形で幕を開け、次席補佐官の負傷、エイズ問題、中国人難民の宗教亡命、NASAの火星探査計画、ロシアでのミサイル爆発事故、クリスマスの夜のヨーヨー・マの演奏会等のトピックスが次々と放映され、クライマックスは大統領の難病(多発性硬化症)の発覚による大統領職の続投、再選への危機打開が数回連続で放映されています。インターネットでNHKに入って調べて見ますと、アメリカではNBCで1999年9月から現在に至るまで、毎週水曜日夜9時のゴールデンアワーに放送していると言うことで、ホワイトハウス2は2000年10月~2001年5月に22回のシリーズドラマとして放映済みのもので、2001年9月の同時多発テロ事件の半年前には放映完了となっていたものとは、一寸驚きです。現在も第5シリーズが放映中で、これまで常に高視聴率をマークしており、視聴率ベスト10の常連とのことです。来週は、第2シリーズの最終回、予告によりますと多発性硬化症の難病を発表して、大統領再選に向ける決意をすることで終わることに成りそうですが、その最終回だけでなく、第3シリーズも楽しみになって来ました。NHKも娯楽性の強い大河ドラマでなく、この様に魅力的なドラマが創れないものでしょうか?民放も早く芸能人離れし、独自のメッセージを込めた魅力的なドラマを企画して欲しいと思いますが、アナウンサー自体が芸能人化し喜ぶ惨憺たる現状では先ず無理でしょうか?