ドーデー作 最後の授業Alphonse Daudet La Dernière classe
NHKBS「世界の街歩き」番組はフランスアルザス地方のコルマールでした。2015年2月24日、田畑智子女史の語りで放映されたものの再放送であった様です。しかし、フランス語を話す人達が住むとは言いながら、建物や街並みではドイツ雰囲気も濃いのですが、アルザス地方独自の文化が香る街だった様でした。アルザス・ロレーヌ(Alsace Lorraine)は古くからケルト人が住んでいた。ローマ帝国に支配された後、ゲルマン系のアルマン人とフランク人が侵入。この地は、神聖ローマ帝国に属していて、フランスの侵略の標的となった。神聖ローマ帝国は、アルザス・ロレーヌを帝国の領域から切り離してフランスに割譲、1736年にアルザス・ロレーヌはフランスに編入された。そして公用語としてフランス語が用いられ、アルザス地方の言葉はフランス語の語彙が入ったアルザス語として形成されていった。1871年に普仏戦争でフランスが敗れると、ベルフォールを除いたアルザスと、ロレーヌの東半分がプロイセン(ドイツ帝国)に割譲される、という複雑な経緯を辿る。ふと、20才の頃読んだアルフォンス・ドーデー「 最後の授業」を思い出しました。記憶しているフランス語の語彙も疎らになりましたが、平易な言葉で綴られていますので、久しぶりに辞書を使って何とか読むことが出来ました。“Mes enfants, c’est la dernière fois que je vous fais la classe. L’ordre est venu de Berlin de ne plus enseigner que l’allemand dans les écoles de l’Alsace et de la Lorraine… Le nouveau maître arrive demain. Aujourd’hui, c’est votre dernière leçon de français. Je vous prie d’être bien attentifs. “Ces quelques paroles me bouleversèrent. Ah ! les misérables, voilà ce qu’ils avaient affiché à la mairie.Ma dernière leçon de français !…「私がここで授業をするのは、これが最後です。ベルリンからの指令でアルザスとロレーヌ地域では、ドイツ語しか教えてはいけないことになりました。新しい教師は明日に来ることになっていますので、これがフランス語の、最後の授業ですので、よく聞いて下さい」これを聞いて、私は激しい衝撃を受けました。 なんと惨めなことでしょう! その由が役場に掲示されることになりました。これが私のフランス語に依る最後の授業でした。