ニューオルリーンズ-ジャズの聞こえる町
ニューオルリーンズは旧フランス領であった為か、町の至る所にフランス的な雰囲気が残っているエキゾチックな都会です。町中を流れる北米最大のミシシッピ川も河口に近く川幅も広くなって大河の様相を呈しますし、西方にはその影響で出来たのでしょうか大きな湿地帯が広がっています。そのせいか、夏期の蒸し暑さは相当なもので不快指数は常に80以上ある様な日が殆どとなりますので、観光シーズンには初春が最適だと思います。冬季は、メキシコ湾にも近い南部(多分日本で言うと屋久島付近でしょう)にあることもあって、通常は温暖な気候を楽しむことが出来ます。しかし、北米大陸の中央部には山が無い(ロッキー山脈は西に、アパラチア山系は東に遠くなっています)平野地帯ですので、温暖な気候を生むメキシコ湾気団が北極からの寒気団に押しのけられ驚く程寒くなることもあります。エキゾチックな雰囲気とジャズ音楽を求めて、一年中観光客の衰えることはありませんが、大学フットボール対抗戦の最高峰シュガーボールの行われる年末年始、マルディ・グラ(大火曜日祭とでも言うのでしょうか)の行われる2月にはバーボンストリートは観光客の雑踏が頂点に達します。ニューオルリーンズの日中の観光は、中央に位置するジャクソン・スクウェアでストリート音楽家、似顔絵画家が大勢いて観光客を楽しませてくれます。河岸にはベニェー(Beignet)と言う古いフランスのドーナッツを売っている店で賞味し、ミシシッピ川遊覧船に乗って1時間程のクルーズを満喫します。夜ともなりますれば、繁華街バーボンストリートを中心とするジャズ音楽を演奏する多数のお店を巡って散策します。その中でも、プリザベーション・ホールは見逃せません。小さなホールで木の床に座ってジャズの名演奏を聴き、売っているレコードには演奏者のサインを貰うことが出来るのです。河岸にはレストランが散在していますので、ケイジアン料理特にシーフード・ガンボ(Seafood Gumbo)は日本人好みの美味しいスープですので賞味して見て下さい。このスライドショーは1980年の年末に訪問した時のもので、暖かく半袖で過ごせる程でした。1982年に再訪した時はアークティック・フロントが張り出して寒さが厳しく、散策する気になりませんでした。3月末にも行ったことがあるのですが、既に暑くて湿気が多いのには閉口した覚えがあります。又ニューオルリーンズ郊外には奴隷制度を利用して綿花栽培を行った住居跡いわゆるプランテーション・ハウスが多数散在しています。奴隷制の悲惨さは言うまでも無いのですが、プランテーション・ハウスの様子を見て歩くのもアメリカの歴史を知る観光の大きな目玉となっているようです。