ジャパネットたかたの戦略-町の電気屋さん感覚
テレビ通販の大手、ジャパネットたかたを毎日テレビにて観る様な気がしますが、インターネット通販、ラジオ通販も兼ね備えて、業績が良いのだろうと思われます。通常大手の量販店は、多数の店舗を構え、広告代理店を使ってCMを流して、販売拡大を推進するのですが、ジャパネットたかたの戦略はそれとは一線を画しています。佐世保市の中心街から外れた処にある本社ビル内にスタジオを設け、社員が製品の利点を詳しく説明することで、広告代理店はシャットオフするのです。まるで、町の電気屋さん、カメラ屋さんで、詳しく説明を聞きながら、納得して購入するスタイルを崩していないのです。創業者の髙田(Takata)明氏の甲高いセールストーク説明は評判を呼び、TVバラエティ番組で頻繁にモノマネされる様になって、知名度と業績向上に寄与しましたが、経営を社員に任せて、サッカーチームのオーナーになって地域活性化に貢献しています。経営を託された社員達は、創業者から受け継いだ町の電気屋さん感覚を忘れることなく、販売品種を拡げつつ、通販事業を展開していますし、似たような企業が続出していますので、今後は築き上げたオリジナリティーをどの様に変革させて行くのか興味のある処です。創業者の髙田明が、実父の経営するカメラ販売店から1986年に独立し、佐世保市三川内町に設立した「株式会社たかた」を起源とする。当初はカメラ店兼ソニーショップとして実店舗による事業展開を行っていたが、1990年にNBCラジオにてラジオショッピングを行ったところ、放送時間中の5分間で50台のカメラが売れ、100万円ほどの売上を達成したことから、ラジオショッピングを主体とした通信販売に業務の主軸を置くようになる。1994年にテレビショッピングをスタートさせ、販売対象を拡大してメディアの多展開を進めた。特に高田による独特のセールストークはバラエティ番組で頻繁にモノマネされるなど全国的な知名度を上げることとなり、当時の通信販売業の大手であった日本文化センター、日本直販、二光を脅かす存在となった。売上比率は、カタログや折り込みチラシが44%、テレビ放送が31%、ネット通販が16%、ラジオ放送が9%。2006年度売上高で長崎県内の小売業1位となり、売上高が1,000億円を超えた。